概要・あらすじ
ワールドユース世界大会を終え、20歳となる大空翼が新たな挑戦の場に選んだのは、スペインのFCバルセロナ。しかし、チームメイトであるブラジル代表の10番リバウールのポジション争いに勝てず、Bチームに降格させられてしまう。一方、ハンブルグに残った若林源三とユベントスに移籍した日向小次郎も挫折を味わっていた。
登場人物・キャラクター
大空 翼
ブラジルのサンパウロFCからスペインのFCバルセロナに移籍するが、トップ下を希望する翼は、ファンサール監督より「10ゴール10アシスト」するよう指示され、2部スタートとなる。初戦で6ゴール4アシストという圧倒的実力を見せつけると、3戦目にして12ゴール11アシストを達成しトップチームに昇格。 世界が注目するR・マドリッドとのスペインダービー(第5節)で、負傷欠場中のリバウールに代わり、トップ下として華々しくデビューする。初めてプレッシャーに押しつぶされそうになる経験をしたりしながら、翼は世界一のプレイヤーへの階段をまた一歩登る。
若林 源三
ハンブルクの正ゴールキーパー。ワールドユース大会で見せた若島津健の攻撃的守備に影響されて積極的な守備を見せるようになり、ドイツプロリーグブンデスリーガで4試合無失点記録を作る。ライバル・シュナイダーから、バイエルン・ミュンヘンへの移籍を強く勧められていたが、拒否してハンブルグに残る。 そのバイエルン・ミュンヘンとの戦いで、監督のドロー狙いの戦術を無視する形でオーバーラップし、カウンター攻撃で失点を許し敗北。以降、試合から干されるようになる。
日向 小次郎
ワールドユース世界大会終了後、東邦学園のスカウト部長だった松本香のマネージメントを受け、さまざまなメディアに登場。夢のひとつである一軒家を建てると、イタリア・セリエAのユベントスへ移籍する。しかし、フィジカルコーチのマッツァンティーニに左右のボディバランスの悪さを指摘され、それを証明するようにセリエAデビューとなるパルマ戦ではDFトラムの激しいブロックに合い、前半31分で結果も出せないまま交代。 その後、セリエCレッジアーナへレンタル移籍し、試合に出ながら肉体改造に励む。
リバウール
FCバルセロナのFWで、バルサの鷹と呼ばれ、ブラジルのナショナルチームキャプテンも務める、世界最高峰のトップ下。昨年度のFIFA MVPならびにバロンドール受賞者。そんな実力者も、移籍してきた大空翼のことは若きライバルとして一目置いている。 腰に傷を抱えているが、その存在感とリダーシップは圧倒的。R・マドリッドとのスペインダービー(第5節)後半戦に腰の負傷を押して出場すると、大空翼と共に逆転勝利してみせた。リバウールターン、ゴールデンホークショット、サブマリンディフェンスなど、多彩な技をもつ。
ゴルドバ・ゴンザレス
FCバルセロナのDFで、大空翼の実力を最初に認めた1人。元スペイン代表を務めた実力の持ち主だが、32歳とプレイヤーとしての絶頂期は過ぎており、本人も引退が近いことを自覚しながらプレーしている。特に、前試合で自殺点によりチームを敗北させてしまった責任で、R・マドリッドとのスペインダービー(第5節)では、自身の進退をかけることになる。
岬 太郎
交通事故後の長いリハビリを経て、ジュビロ磐田と契約。2ndステージで、堂々のプロデビューを果たす。石崎了、浦辺反次とはチームメイト。
ナトゥレーザ
R・マドリッドのMFで、大空翼の宿敵。ワールドユース大会で「若きサッカー王」と呼ばれた実力を、ヨーロッパでもいかんなく発揮しており、第5節バルセロナ戦では、5得点すべてに絡む活躍を見せる。ワールドユース大会で敗北した大空翼との再戦を熱望してプロ選手になったといういきさつもあり、チームプレイより大空翼との勝負に固執する、やや幼い一面もある。
ラドゥンガ
大空翼が17歳でプロデビューしたブラジル・サンパウロのキャプテンで、闘将の二つ名をもつ。現在はスペインリーグのラ・コルーニャに所属。同じブラジル代表のリバウールから連絡をもらい、R・マドリッド戦を前にプレッシャーで押しつぶされている大空翼を激励に来た。 好物はガラナジュース。
ファンサール監督
FCバルセロナの監督。今年で6年目となるが、内リーグ制覇3度、国王杯は2度の優勝を誇る。今期からチームに加わった大空翼に、トップ下の経験を積ませるため2部行きを命じる。シーズン開幕から4試合未勝利が続き進退問題へと発展し、5試合目R・マドリッドとのスペインダービーの結果次第で解任の話が出ている。 その大事な試合に、大空翼を起用する。
マッツァンティーニ
イタリアセリエA、ユベントスのフィジカルコーチを務める。移籍してきた日向小次郎のアンバランスな体幹を指摘し、マンツーマンで肉体改造に取り組む。日向小次郎がレッジアーナにレンタル移籍する際も、トレーニング用のノートを渡している。
トラム
イタリア・セリエA、パルマ所属のDFでフランス代表。世界トップクラスのディフェンス力を有し、エース殺しの異名を持つ。セリエAデビューの日向小次郎をマークし、すべてのシュートを完璧に止め、ヨーロッパの壁の厚さを示した。しかし、日向小次郎の右脚とプライドはセリエAに通用すると認めている。
ヘルマン・カルツ
ドイツ、ハンブルグ所属のMF。「仕事師」と呼ばれるテクニシャンで、ボランチとして活躍する。ブンデスリーガ首位対決でシュナイダーと闘うことを楽しみにしていたが、監督のオーダー通り守りに徹した消極的試合を展開。それをシュナイダーに「つまらないサッカーだ」となじられて、激怒し蹴りを入れてしまう。 この暴力行為で、レッドカード退場となった。
カール・ハインツ・シュナイダー
ドイツ・ブンデスリーガ、バイエルン・ミュンヘン所属のFW。ドイツを代表するプレイヤーの1人で、「ドイツの若き皇帝」と呼ばれる。若林源三のライバルで、彼に各国代表が移籍するB・ミュンヘンに来るよう再三誘っている。ペナルティエリア外から、若林源三よりゴールを奪うことにこだわっているが、チームの勝利のための切り替えは早い。
その他キーワード
リバウールターン
『キャプテン翼 -ROAD TO 2002-』に登場する技。リバウールが使うドリブルテクニックのひとつで、ディフェンスに来た相手の横にボールを蹴り出し、自分は反対側をパスしてボールをキープする。大空翼もこのターンを習得している。
前作
キャプテン翼 ワールドユース編 (きゃぷてんつばさ わーるどゆーすへん)
スポーツ青春物語『キャプテン翼』の後日談シリーズ。イタリアで修行する葵新伍、ブラジルで戦う主人公大空翼、そしてふたりがメンバーとして加わる全日本ユースの戦いを描く。 関連ページ:キャプテン翼 ワールドユース編
書誌情報
キャプテン翼 ROAD TO 2002 10巻 集英社〈集英社文庫(コミック版)〉
第1巻
(2008-01-18発行、 978-4086187046)
第2巻
(2008-01-18発行、 978-4086187053)
第3巻
(2008-02-15発行、 978-4086187060)
第4巻
(2008-02-15発行、 978-4086187077)
第5巻
(2008-03-18発行、 978-4086187084)
第6巻
(2008-03-18発行、 978-4086187091)
第7巻
(2008-04-18発行、 978-4086187107)
第8巻
(2008-04-18発行、 978-4086187114)
第9巻
(2008-05-16発行、 978-4086187121)
第10巻
(2008-05-16発行、 978-4086187138)