概要・あらすじ
女装が趣味の高校生、松崎潤。ある日元気な少女高山絵衣子に出会い、女装がばれてしまう。彼女に惚れ込んだ松崎潤は、彼女が所属する非公認クラブ「革命部」の存在を知る。自分を変えたいと願う松崎潤は、リーダーの松岡ユウジの前で入部を決意した。革命部は反社会的なことも辞さない集団。初めての活動として、高山美衣と共に雪子の失踪追跡を実行する。
ところが2人は斧を振り回す相手に命を狙われ、革命部の危険を知る。なんとか生還するも、松岡ユウジに逃げようとしたことをとがめられ、松崎潤は部を追われてしまう。その後、彼は部員の一人村上健一に出会い、革命部の真実を知った。
登場人物・キャラクター
松崎 潤 (まつざき じゅん)
メガネをかけた男子校に通う男子高校生。普段は平凡な格好だが、自分じゃない人間になりたいと考え、一番美しいモノを目指し、女装を始める。ある日女装時の写真で脅される形で、双子の姉高山絵衣子に出会う。彼女に惚れ込むと同時に、女装をすることで大胆に行動できると気づいた彼は、高山絵衣子が所属する革命部(クーデタークラブ)に入部。 最初の活動として、高山絵衣子や高山美衣と共に雪子の捜索にあたる。しかしその際、襲ってきた乙女橋の連中から一度逃げてしまったことをとがめられ、リーダーの松岡ユウジから裏切り者のレッテルを貼られる。その後同級生で元革命部の部員村上健一に助けられた時、革命部が行おうとしていることの真実を知る。
松岡 ユウジ (まつおか ゆうじ)
「革命部」(クーデタークラブ)の部長。カリスマで多くの部員を率いている指導者。冷静に物事を見極め、あらゆる根回しのうえで行動を起こす人物。時には手段を選ばず、人が死ぬような事件を起こすこともある。彼の行動の裏では政治家がついていて資金提供しており、部員が提案したことを革命だと感じた場合、いくらでも資金を投入。 生きている実感、「リアリティー」を復活させるため、次第に反社会活動をするようになる。父は松岡総一郎代議士。
松岡 雄一 (まつおか ゆういち)
松岡ユウジの兄で松岡総一郎代議士の息子。松岡ユウジが幼いころに、事故死したとなっている。実際は学生運動にあこがれて、「リアリティー」復活のために決起するも活動がエスカレート、山奥の小屋で責任のなすりつけあいの末、全員の殺しあいの中で死亡している。
高山 絵衣子 (たかやま えいこ)
高山美衣の双子の姉。活発な性格で、突発的な行動が多い。最初に松崎潤の女装を見つけて、松岡ユウジの提案で接触。松崎潤が彼女に惚れ込んだ際、「ユウジより魅力的になってもう一度告白してよ」と言う彼女の言葉で、松崎潤は革命部に入部した。彼の入部後、ロングの髪の毛をショートカットにしている。 革命部の真実が明らかになった後も、松岡ユウジと共に、過激派としてテロを起こし続けるクーデタークラブの活動に加わる。
高山 美衣 (たかやま みい)
高山絵衣子の双子の妹。おとなしい性格で、姉がいないときはいじめられることもある。革命部に入ってから、友人の雪子を探すため松崎潤と共に行動した。幼いころに性犯罪者に暴行を受けたことがあり、その際フェラチオで相手を満足させることで生き延びてきた。以降不安になると男性のペニスを触ることで心を落ち着けるクセがついている。 男性に攻撃されそうだと感じると、パニックを起こし、フェラチオをして許しを乞う。
村上 健一 (むらかみ けんいち)
メガネをかけた、冴えない外見の革命部の部員。姉の村上メグミと弟の村上よしおとの3人暮らし。松崎潤が高山絵衣子のことを好いているのを知った上で、絵衣子・美衣の母が、松岡ユウジの乳母であることを伝える。松岡ユウジの話をすると異常に興奮し、ホモセクシャルな感情が湧き上がって攻撃的な性格になる。 それを収めるために弟の村上よしおを虐待していた。見かねた姉の村上メグミのすすめで女装をするようになったが、それでもおさまらず松岡ユウジを殺そうと考え始めた。裏で過激派としての活動をしている革命部の秘密を知る人物。
村上 メグミ (むらかみ めぐみ)
村上健一の姉。出張性感マッサージの仕事をしており、村上健一の紹介で松崎潤に体験させた。村上健一と松崎潤が革命部に追われて立てこもりをした時、助力をしている。弟の村上よしおを溺愛している。
村上 よしお (むらかみ よしお)
村上健一と村上メグミの弟。視線恐怖症で、全身を包帯でぐるぐる巻きにし、サングラスをかけて引きこもっている。兄の村上健一からは虐待を受け、姉の村上メグミには溺愛されていた。目隠しをされた高山美衣に、心を開いた。
雪子 (ゆきこ)
高山美衣の友人。バレー部のエースで、追っかけの女の子がいるほどの人気者。彼女がストーカーに悩まされていたところ、連絡がとれなくなり、失踪。高山美衣と松崎潤が、彼氏である斉藤の家に行き、彼女の行方を探す。
直子 (なおこ)
高山美衣が幼いころ、性犯罪者に連れて行かれ、性的虐待を受けた際に一緒になった少女。汚い小屋に入れられて暴行を受けたり服を破かれたりされた。高山美衣はその際フェラチオで男たちを満足させたが、直子はうまくできなかったため殴られ続け、死亡した。
斉藤 (さいとう)
雪子の恋人で、サングラスをかけた引きこもりの青年。彼と雪子のセックスが盗撮されたという話題が出ていた。ハンドルネームで「キング」を名乗り、日本一死体写真を集めていると豪語している。気が弱い。
石田 (いしだ)
「革命部」の一人。松岡ユウジが村上健一を追い立てた時、彼を捕まえるために立候補した。他の仲間を連れて行こうとするが、人望がなく一人もついてこなかった。
山下 (やました)
松崎潤のクラスメイト。テストの点や学校での席争いなどで、逐一ちょっかいをかけてくる。
山岡 (やまおか)
松崎潤の学校の美術教師。髭を生やした男性。美術室で新聞を読みながら、地下にある革命部の入り口を監視している。女子生徒の尻を触る癖がある。女装した松崎潤を「べっぴんさん」と呼んでいる。
高山絵衣子と美衣の母 (たかやまえいことみいのはは)
松岡ユウジの乳母でもある。松崎潤が通う男子校の保健室の先生。メガネをかけており、普段から男子生徒の尻をなでる癖がある。
松崎潤の母 (まつざきじゅんのはは)
松崎潤のことをとても大切に思っている母親。彼の行動をよく見守っており、寝ている時でも部屋に入って片付けをすることがある。松崎潤は心配してくれる母を気遣いながらも、本当の自分に目をかけてくれないことに不満を抱いている。
松崎潤の父 (まつざきじゅんのちち)
厳格で、真面目。単身赴任をしており、序盤は家をあけている。後半赴任先から帰ってきて、息子の松崎潤が、成績が下がった上に女装していることを知り、殴り飛ばす。
乙女橋の連中 (おとめばしのれんちゅう)
雪子を探していた松崎潤と高山美衣が小屋に閉じ込められた際、斧で扉から入り込んで暴力を働いた。松崎潤が自分たちが助かるためにフェラチオをして満足させようとしたところで、そのうちの一人のペニスを噛み切っている。実はホームレスを集めて作った、部員も知らない「革命部」の執行部隊。
集団・組織
革命部 (くーでたーくらぶ)
『クーデタークラブ』に登場する組織。松岡ユウジが部長を務める地下クラブで、学校の表沙汰にはなっていない。学生にはたいしたことができないという固定概念を覆し、各々の心に革命があるかないかを問う。その革命が認められた場合、リーダーの松岡ユウジが実行のために多額の資金を支払っている。入部の儀式として、犯罪者になるためマリファナを吸わせる。 実際は政治家がバックで関わっている過激派組織で、後に武器を使って各地でテロを行うようになる。