グランドール

新聞記者の宇津木が北京と東京で発見した奇妙な人形。それは宇宙から訪れたマスター(侵略者)の指令を受け、人間に擬態して社会に紛れ込んでいるグランドールだった。グランドールの少女を助けた宇津木哲男は、人間同士を憎みあわせようと企む侵略者との戦いに飛び込んでいく。「少年ブック」1968年1月号から1968年9月号にかけて掲載された作品。

正式名称
グランドール
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
レーベル
手塚治虫漫画全集(講談社)
巻数
全1巻
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概要・あらすじ

中国に特派記者として派遣されていた宇津木は、北京で発見した奇妙な人形を日本に持ち帰るが、それとそっくり同じ人形を羽田でも目撃する。同じ頃、宇津木の息子である宇津木哲男は、道に倒れている少女を見つけて警察を呼んだものの、戻ってみると少女は消え、人形だけが残されていた。家に持ち帰った人形は再び少女の姿になり、自分はある指令を受けて人間の中に紛れ込んでいるグランドールだと打ち明け、哲男もまたグランドールなのだと語る。

哲男に助けられた少女・柏葉子が哲男を守るために与えた3体のグランドールによって、グランドールを地球に送り込んだマスター(侵略者)の企みが明らかになる。自分が人間なのか、本当にグランドールなのかという不安を抱えながら、哲男は人間社会に混乱をもたらそうとする侵略者に立ち向かっていく。

登場人物・キャラクター

宇津木 哲男

宇津木の一人息子で学生。学級委員を務めているが、周りの意見に流されてばかりであまり人望はない。自分でも、時々誰かに操られているような感覚になることがあり、それを気に病んでいる。道で倒れていたグランドールの少女・柏葉子を拾って助けたことで、宇津木哲男もまたグランドールであると聞かされる。人間同士を憎みあわせ、社会に混乱をもたらそうとするマスター(侵略者)の企みを知り、自分は本当にグランドールなのかと思い悩みながら侵略者と戦うことを決意する。

宇津木

宇津木哲男の父親。共同通信の特派記者として中国に派遣されており、文化大革命を取材していたが、動乱の中で日本に強制送還されてしまった。その際、北京の街で奇妙な人形を拾い、日本へと持ち帰った。そして帰国した羽田空港でも、そっくり同じ人形を拾う。息子からグランドールによる侵略について相談を受け、協力する。

柏 葉子

宇津木哲男が拾ったグランドールの少女。傷を負って倒れていたところを哲男に助けられ、彼のことを命の恩人と慕っている。哲男もまたグランドールだと語り、マスター(侵略者)の陰謀に巻き込まれるのを危惧して護身用に3体のグランドールを送った。のちに哲男の通う学校に転校して来る。

猿丸

宇津木哲男が通う学校で、空手部主将を務める男子。やや横暴な性格で、校庭の一部を空手部の屋外練習用に使わせるよう学年委員会で主張し、逆らうものを脅して言い分を通そうとする。反対した哲男を目の敵にし、公衆の面前でリンチを加えたりしていたが、ひょんなことからグランドールの秘密を哲男から聞かされ、義憤に駆られて哲男に力を貸すようになる。

ノロダンプ

宇津木哲男が通う学校の男性教師で、哲夫のクラス担任。丸々太った体型とのんびりした性格から、生徒たちにノロマの「ノロダンプ」というあだ名を付けられている。ちなみに本名は不明。実はマスター(侵略者)が学校に送り込んだグランドールで、生徒たちがグランドールと入れ替われるように手引きしていた。

ボス

地球に送り込まれたグランドールを統括する存在。グランドールが絶対秘密にしていたウマ型人形を人目にさらした宇津木哲男を危険視し、始末しようと企む。哲男をかばう柏葉子を信用できないとみなし、人形に戻す処罰を加えた。なお、ボスは1人だけではなく、仮に1人が消えても代わりのボスがすぐに出現する。

マスター

グランドールを地球に送り込んだ黒幕。人間社会に紛れ込ませたグランドールを使って暴動を起こし、人間同士を憎み合わせようと企んでいる。かつて地球人の一個体を選び、グランドールにどういう反応を見せるのか調査を行っていたことがあり、宇津木哲男はその実験台の一体。

グランドール1号

宇津木哲男の身を守るために、柏葉子が与えたグランドールの1つ。首をさするとボスとそっくりの姿に変身することができる。哲男の命令を忠実に聞いて働き、人間同士を憎み合わせて社会に混乱をもたらそうとするマスター(侵略者)の企みを明らかにする。

グランドール2号

宇津木哲男の身を守るために、柏葉子が与えたグランドールの1つ。首をさすると、さすった人とそっくりの人間に変身することができる。哲男の学校に潜入していたグランドールのボスを追跡した時には、身代わりなって哲男を守った。

グランドール3号

宇津木哲男の身を守るために、柏葉子が与えたグランドールの1つ。首をさするとウマ型に変身することができる、「ヤジウマ」という名前のウマ人形。首のさすり方を強くすれば、いくらでも大きくなる。哲男の学校に潜入していたグランドールのボスを追跡した時には、哲男とグランドール1号の乗り物として活躍した。

その他キーワード

グランドール

マスターからの指令を受けて、人間に擬態して社会に紛れ込み暮らしている人形で、すでに全世界に何千万体と存在している。マスターの命令に対してロボットのように従う性質を持つ。首をさすると人形から人間に変身し、首を針で刺されるともとの人形に戻る。人型だけでなく、グランドール3号のようにウマ型の者もいる。

書誌情報

グランドール 全1巻 講談社〈手塚治虫漫画全集〉 完結

第1巻

(1978年7月28日発行、 978-4061086777)

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