義姉弟の同居生活から始まる恋
本作は、過去のトラウマから男子を苦手としている内気な義姉の桐谷ひまりと、トラウマを作った張本人でドSな義弟の大賀見圭太の同居生活を描いたラブストーリー。お互いに相手を異性として意識しながらも、両親の幸せを願って自分たちの思いをあきらめようとする二人の葛藤が描かれる。二人に好意を寄せる同級生やアルバイト先のクールな先輩など、魅力的なライバルも登場し、恋愛模様は複雑化していく。
ドSなイケメン男子×男子が苦手な女子
大賀見圭太はドSな性格ながら、すれ違っただけで女子から歓声があがるほどのイケメン。壁に手をついて強引にせまる「壁ドン」や、床に手をついて押し倒す「床ドン」なども自然に行う。一見すると横柄な俺様キャラに思える圭太だが、優しい一面もあり、家族や仲間を大切にしている。一方の桐谷ひまりは、小学校時代に圭太からいじわるをされた経験から、男子を大の苦手にしている。だが、かつて自分に唯一優しく接してくれた初恋の相手である佐伯涼にだけは心を許している。そんな二人は両親の再婚により、義姉弟の関係になる。同居生活を始めた当初は圭太を嫌っていたひまりだが、彼の優しさに触れたことで考えを改める。さらにひまりと圭太は義姉弟ながらも、異性として惹かれ合っていく。
魅力的なライバルがひまりの心を揺さぶる
桐谷ひまりは生真面目な頑張り屋で、どこか放っておけないタイプの魅力的な女性。そんなひまりの初恋の相手である佐伯涼は、ドSの大賀見圭太とは正反対の心優しい性格で何かとひまりを気遣ってくれていた。高校に入学してひまりと親しくなるうちに、涼は彼女への恋心を抑えきれなくなっていく。そして、もう一人のライバルはひまりのアルバイト先の同僚である黒田拡樹。黒田はどこか圭太と似た雰囲気のクールなイケメンで、ひまりの恋を応援しているうちに、彼女が気になる存在に変わっていく。圭太と正反対の性格で初恋の相手である涼を選ぶか、圭太と性格も容姿も似た黒田を選ぶのか、ひまりの心は揺れ動くこととなる。
登場人物・キャラクター
桐谷 ひまり (きりたに ひまり)
大賀見圭太と同じ高校に通う女子。圭太のクラスメイトで、年齢は15歳。母親の再婚によって圭太と家族になり、誕生日が早いことから彼の義姉になる。母親が離婚して転居するまでは、圭太と佐伯涼と同じ小学校に通っていた。小学校時代から涼に思いを寄せており、彼が初恋の相手。転居する前に涼に告白しようとしたが、圭太とその仲間たちにからかわれ、以降男子が苦手になった。母親の再婚をきっかけに小学校時代に住んでいた街に戻り、圭太と涼に再会する。家族になった当初は圭太を人間味のないドS男だと避けていたものの、次第に優しい一面があることを知り、気になる存在へと変わっていく。ただし、苦労した母親に心配をかけたくないこともあり、圭太への思いを抑えている。地味ながら生真面目な性格の頑張り屋で、考えていることがすぐに顔に出るタイプ。
大賀見 圭太 (おおがみ けいた)
桐谷ひまりと同じ高校に通う男子。ひまりのクラスメイトで、年齢は15歳。父親の再婚によってひまりと家族になり、誕生日が遅いことから彼女の義弟になる。ひまりが母親の事情で転居するまでは、同じ小学校に通っていた。ちょっかいを出すとムキになって言い返してくるひまりの反応を面白がり、何かとからかっていた。ひまりが転校する直前、彼女が佐伯涼に片思いしていることや、自身の両親が離婚したことで母親が自宅を出ていくことを知り、余裕のなさから悪態をつき、彼女のトラウマを作ってしまう。クールな雰囲気を漂わせたイケメンだが、いわゆるドSで、思ったことは遠慮なく口にする俺様気質ながら、家族や仲間に対しては優しい一面を見せる。特に家族のことは大切に思っており、ひまりに恋心を抱きつつも、両親のために気持ちを抑えている。