ゴーストフィクサーズ

ひふみが住む御厨ヶ丘ニュータウンは、かつてはどこにでもある平和な街だった。しかし、2027年に「ファフロツキーズ」と呼ばれる大厄災が発生したことで、街の様相は一変する。「GHOST」が引き起こす“現実改変”によって、日常的に脅威にさらされるようになる。ファフロツキーズの影響で御厨ヶ丘ニュータウンの人口は激減するが、現在はGHOSTに対抗する専門組織「校正機構」が設立され、ひふみもその一員として日々戦いを繰り広げている。なお、ファフロツキーズの爆心地となった地区は、今なお復興の目処が立たず、「破棄区域」と呼ばれる広大な無人地帯となっている。

「GHOST」とは、現代科学では解明されていない超常現象およびそれに関連する現象を指す総称であり、その存在は2020年代から世界各地で確認され始めた。GHOSTは、意志を持ち事象を改変して人類に危害を加えるものと、意志を持たずに人間によって利用されるものの2種類に大別される。このGHOSTを悪用し、私利私欲を追求する悪の集団「帰郷学派」が存在し、その中心人物である斑鳩史人は、原初のGHOST「不如帰の卵」を利用してファフロツキーズを引き起こした張本人とされている。史人はのちに校正機構に囚われるものの、2048年の世界で再び混乱を引き起こそうと企んでいる。

御厨ヶ丘ニュータウンにはびこる悪意を持ったGHOSTや、それを悪用する帰郷学派たちを制圧し、歪められた世界を正常化する役割を担う特殊能力者を「校正官」と呼ぶ。彼らは対GHOST組織「校正機構」に所属しており、GHOSTの影響に耐性を持つ「非現実耐性」と、肉体に作用する固有の特殊能力「プライマリ」を身につけているほか、意志を持たないGHOSTを「セカンダリ」と呼ばれる武器として使用できる。プライマリは校正官一人につき一つと限定されるが、セカンダリの所持数に制限はなく、最果のように複数のセカンダリを状況に応じて使い分ける校正官もいる。なお、校正官の適性が13～14歳の思春期に集中しているのは、この時期に非現実耐性とプライマリの性能を増幅させる「非現実適応力」がピークに達するためである。