概要
母を喪った悲しみを乗り越え、ハワイへ帰ろうとした香津美・リキュールは空港で足止めを食らう。いつのまにか、国籍が変えられていたのだ。強制的にAMPの庇護下に置かれた香津美は、雨に打たれて倒れたところを彩弧由貴という少女に拾われる。
不思議な力を持った彩弧由貴と香津美・リキュールは急速に仲良くなる。やがて、母の生家を見つける香津美・リキュール。だがそれは、香津美・リキュールの持つ、人間界と邪界の扉の鍵となる力を狙う妖魔の罠だった。
登場人物・キャラクター
香津美・リキュール (かつみりきゅーる)
魔術師。大魔導士と呼ばれたゲオルグ・リキュールの娘。自身も13の惑星霊を操る魔術を行使することができる。本来米国籍であったが、ラリーによって日本国籍に変更され、帰国できなくなる。強制的にAMPに所属することを言い渡され反発する。
彩弧 由貴 (さいこ ゆき)
街ですれちがった香津美・リキュールに、ともに戦う姿を幻視する。酸性雨に打たれて衰弱した香津美・リキュールを自宅に連れ帰り、温かいコーヒーでもてなす。コーヒーのおいしさに感動した香津美・リキュールから、喫茶店をやることをすすめられる。 香津美と接触したことでラリー・シャイアンの興味を引く。じつは人間兵器開発計画の生き残りで、人工的な超能力者。
キディ・フェニル (きでぃふぇにる)
AMPメンバー。全身をアーマーコート化したサイボーグ。生身は30%ほどしかない。人間を越えた頑丈な身体で、ルシファーホークとの戦いでは最前線に立つ。そのパワーで新兵器・重力銃グラビトンを使うことができる。 闇雲那魅とともに香津美・リキュール護衛の任務につく。
闇雲 那魅 (やみぐも なみ)
AMPメンバー。日本の祭事を支えてきた闇雲家の継承者。神道の術を駆使する。結界術で人払いをしたり、縛術で妖魔の動きを止めたりと、直接攻撃するよりも支援的な役割を担うことが多い。 潔癖症に近い、きれい好き。キディとともに香津美を護衛する。
レビア・マーベリック (れびあまーべりっく)
AMPメンバー。電脳を直接接続し、自在に操るビジョネイル。自作の補助電脳ヒューイ、デューイ、ルーイを従えている。また、AMPの装備の大半は・マーベリックが開発したものである。 巫由伽・リキュールから託された魔導書を香津美・リキュールに渡す。また、香津美と接触した由貴のデータを、国家レベルの強固なプロテクトを難なく突破して暴く。
ラリー・シャイアン (らりーしゃいあん)
AMPの設立者で課長。妖魔と人間の混血。そのため、生来強力な魔力を持つ。妖魔の脅威に対し、対抗できる能力を持つ女性を集めてAMPを組織する。帰国しようとしていた香津美・リキュールを強引な手段で妨害し、一方的にAMPに配属したことを言い渡す。
ロバート・デ・ヴァイス (ろばーとでゔぁいす)
機動一課の刑事。正義感が強く、「やり過ぎる」ことがたびたびあるため、上司からは疎んじられる。香津美・リキュールがラリー・シャイアンを訪ねてきたところを偶然見かけ、彼女を「美人だ」という同僚を「趣味が悪い」と一蹴する。 のちに愛し合う運命にあるが、ふたりともまだそれを知らない。
巫由伽・リキュール (ふゆかりきゅーる)
香津美・リキュールの母。魔術師。重病を患っていたが、香津美・リキュールを妖魔から守るためにその命を散らす。
合体妖魔 (がったいようま)
老人と幼女の姿にわかれ香津美・リキュールの行動を監視する。「鍵」の力を求めて、香津美・リキュールを巫由伽・リキュールの生家に誘い込み、運命を知らしめることで絶望を誘う。
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