サイレント

サイレント

学生服姿の男子高校生が、自転車に乗って暴力団幹部を次々と狙撃する、学園を舞台にしたサスペンス作品。先にカラーページで学生服と拳銃を描いてしまったので、後の展開をどうするのか担当者を心配させたと、作者が文庫版のあとがきで語っている。主人公の松沢碧は、清水玲子の代表作のひとつ・『輝夜姫』の碧の原型となっている。同じく、碧の兄の松沢聡も『輝夜姫』に聡として登場している。1993年(平成5年)7月号の『LaLa』誌上に掲載された。

正式名称
サイレント
ふりがな
さいれんと
作者
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

朝の住宅街、暴力団の幹部が、学生服を着て自転車に乗った男子に狙撃される。それから同様の狙撃事件が連続して起こる。犯行時間は、決まって近くの高校の登校時間と重なっていた。そんな時、1年生の松沢碧のことを好きで、アイドルのように追いかけていた森口葵は、事件の犯人と碧の行動に共通部分が多いことに気づく。実は碧の兄の1人は、暴力団の抗争の巻き添えになって亡くなっていた。

碧が犯人だと確信した葵は、なんとかして次の犯行を阻止しようと策を練る。しかし、葵の裏をかきながら、碧は次の犯行現場へと向かう。

登場人物・キャラクター

松沢 碧 (まつざわ みどり)

高校一年生の男子。5月11日生まれ、牡牛座AB型。兄と姉がいる5人家族の末っ子で、平均的な高校生だが、以前に次兄を暴力団の抗争の巻き添えで失っている。そして、その痛みを忘れたかのように平和で温かい現在の家庭に、居心地の悪さと怒りを感じている。兄を殺した暴力団から銃を盗み、復讐のために、幹部の狙撃を繰り返す。

森口 葵 (もりぐち あおい)

高校2年生の女子。1年の松沢碧のことが好きで、隠し撮りやおっかけをしていた。碧の犯行に気づいてからは、本物のアイドルのおっかけをしている友人達に手伝ってもらい、なんとか次の犯行を阻止しようとする。

ユキコ

森口葵の友達。アイドル歌手のおっかけをしていて、GPS付のプレゼントを渡して居場所を把握したり、おっかけ仲間と情報を共有したりしている。そのスキルを活用し、葵に頼まれて松沢碧を追尾する。

松沢 聡 (まつざわ さとし)

松沢碧の兄。弟を溺愛していて、ちょっかいをだしては怒らせ、それを楽しんでいる。

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