サザンと彗星の少女

サザンと彗星の少女

赤瀬由里子のデビュー作。人工知能の開発が禁じられた300年後の宇宙を舞台に、地球人・星乃サザンと彗星人(すいせいびと)・ミーナの冒険を描いたスペースオペラ。「高度な知性を有する他星人との交流」「既存の科学力では実現できない超技術」「人工知能による管理社会」などのSFの王道テーマに加えて、ボーイ・ミーツ・ガール的な要素にも重きが置かれている。また、全ページアナログフルカラーで、背景に至るまで水彩絵の具を用いて緻密に描かれ、SFでありながら80年代の温かみの感じられる仕上がりとなっている。リイド社「トーチweb」で2015年11月から2018年2月にかけて配信された作品。「マンガ大賞2019」で第5位を獲得している。

正式名称
サザンと彗星の少女
ふりがな
さざんとすいせいのしょうじょ
作者
ジャンル
スペースオペラ
 
その他アクション・アドベンチャー
レーベル
トーチコミックス(リイド社)
巻数
既刊2巻
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

星乃 サザン (ほしの さざん)

極小惑星の整備員を務める地球人の青年。青みを帯びた黒髪で、つねに作業用のツナギを着ている。年齢は不明だが、恋愛経験がないまま10代を過ごし、友人からは奥手でシャイと評されている。機械の修理に長けており、勤務態度もまじめで、ユニークな発想を持つことから社長の信頼も厚い。ある日、地球へ戻る船に乗り遅れて困っていたところをミーナに助けられ、彼女に好意を抱くようになる。やがてミーナにとって初めての友人となるものの、いきなり別れを告げられてしまう。しかし、ミーナが別れ際に泣いていたことが気になり、彼女と再会するためにピクニック盗賊団のファットレジャー号に密航し、宇宙へ旅立つ。のちに巨大宇宙船に連れ去られたミーナを救出するため、ロボット兵を率いる謎の人物「アグルダ」と対峙する。

ミーナ

賞金稼ぎとして宇宙を旅する彗星人の少女。燃え上がる炎のような赤髪で、耳が尖っている。ホットパンツにビキニスタイルで、空飛ぶバイクが収納されたハート型のペンダントをしている。天真爛漫な性格で気さくながら、スピード狂なのが玉にきず。体内に莫大なエネルギーを秘めており、力を解放すると髪が虹色に輝き、戦闘用の機械に生身で立ち向かえるほどの身体能力を発揮する。幼少期は触れたものを無意識に傷付けることもあったが、現在は自分の意思で力を制御できる。その気になればエネルギーを飛ばして宇宙船を撃墜することも可能だが、むらっ気が強く、精神状態によって出力が乱高下する。その正体は彗星の核から抽出された有機物を生殖細胞に埋め込んで造り出された人工生命体。予想を超えるミーナのエネルギーを恐れた創造主によって宇宙へ放逐され、当て所なく旅をするようになった。現在はエネルギーを欲する者たちに狙われており、行く先々で争いを招くことから「破滅を呼ぶ生命体」と忌み嫌われている。

書誌情報

サザンと彗星の少女 2巻 リイド社〈トーチコミックス〉

第1巻

(2018-04-18発行、 978-4845851829)

第2巻

(2018-04-18発行、 978-4845851881)

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