概要・あらすじ
一年戦争後のティターンズの台頭は、地球連邦政府そして地球連邦軍内部を腐敗させる原因となった。これにより、反ティターンズ組織エゥーゴが結成されるのはもはや必然であった。このティターンズとエゥーゴの間に行われたグリプス戦役の裏側を、フリージャーナリストのカイ・シデンのレポートが明らかにする。
登場人物・キャラクター
カイ・シデン (かいしでん)
一年戦争時には、地球連邦軍第13独立部隊のメンバーであり、ガンキャノンのパイロットを務めた。グリプス戦役から戦争の真実を追求する目的で連邦軍を離れ、フリージャーナリストの立場を利用して諜報活動を手がける。
ハヤト・コバヤシ (はやとこばやし)
一年戦争時には、地球連邦軍第13独立部隊のメンバーで、カイ・シデンと同じくガンキャノンのパイロットを務めた。戦後は フラウ・コバヤシと結婚し、連邦政府・連邦軍からケネディ宇宙博物館の館長に任命され勤め続けたが、カイとの再会が、ハヤトにカラバでの戦いを決意させることとなる。
ベルトーチカ・イルマ (べるとーちかいるま)
レシプロ飛行機のパイロットを務める女性。ジャーナリスト兼カラバのメンバーで連絡役としてカイ・シデンとの交流がある。一年戦争の英雄アムロ・レイに憧れているがそれはニュータイプ的存在としての彼であり、戦争自体は嫌悪している。
アムロ・レイ (あむろれい)
一年戦争時には、地球連邦軍第13独立部隊の中心メンバーとなり、ガンダムのパイロットを務めた。連邦政府・連邦軍からニュータイプとして危険視され軟禁中、カツ・コバヤシに再起をうながされたことをきっかけに脱出し、カラバのメンバーとしてカイ・シデンと合流した。
ゲーツ・キャパ (げーつきゃぱ)
オーガスタ研究所のメンバーで強化人間の男性。所属はティターンズ管轄内で階級は中尉。ニュータイプ研究で開発されたモビルスーツのテストパイロットを務める。オールドタイプを凡人と見なす、ニュータイプ基準のエリート思考を持っている。ニュータイプ特有の感覚で諜報中のカイ・シデンと遭遇する。
レコア・ロンド (れこあろんど)
エゥーゴメンバーの女性。ジャブローの諜報任務において現地の協力者カイ・シデンと出会う。同じくエゥーゴに所属するクワトロ・バジーナ大尉に対して好意を抱いているが、彼を過剰に妄信する姿をカイに危険視される。
ナミカー・コーネル (なみかーこーねる)
ムラサメ研究所のメンバーの女性。ニュータイプ研究の低迷から脱するため、ティターンズの管轄内にあるオークランド研究所のカラバ攻撃を援護する。巨大モビルアーマーサイコ・ガンダムと強化人間ナンバー4を管理している。失態の責任から逃亡、カイ・シデンに匿われる。
クワトロ・バジーナ (くわとろばじーな)
元地球連邦軍大尉でエゥーゴの中心メンバー。百式のパイロットも務める男性。エゥーゴ所属後も階級は引き続き大尉のままで、エゥーゴ内のエースパイロットでもある。エゥーゴやカラバの上層部とも密接な繋がりを持つ。 レコア・ロンド少尉からは好意、カイ・シデンからは敵意を向けられている。
Mr.ラコック (みすたーらこっく)
中年男性。元ジオン公国軍宇宙攻撃軍司令ドズル・ザビ直属の部下。一年戦争時に、ソロモン戦の敗走からドズルの遺児ミネバ・ザビを保護し、外宇宙にあるアクシズに身を寄せる。後に地球圏に追放され、地球上のジオン残党軍を統べる立場となる。カイ・シデンが求めたカラバとのキリマンジャロ基地への共同作戦を快諾する。
フラウ・コバヤシ (ふらうこばやし)
一年戦争時には、地球連邦軍第13独立部隊のメンバーであり、ホワイトベース館内ブリッジのオペレータを務めた。 アムロ・レイとは幼なじみで、友達以上恋人未満の関係は進展せず、最終的にハヤト・コバヤシと結婚し、戦災孤児カツ、レツ、キッカを養子に迎え入れた。 旧姓はボゥ。カイ・シデンとは家族ぐるみの親交がある。
アジス・アジバ (あじすあじば)
婚約者を持つ成人男性。地球連邦軍中尉で、連邦軍人の父のつてでティターンズ高官の娘との縁談を出世目的に受け入れた。現代は混乱の時代であり、正しく全てを統括する軍隊が必要だと考えている。
ミライ・ノア (みらいのあ)
一年戦争時には、地球連邦軍第13独立部隊の中心メンバーであり、ホワイトベース館内ブリッジのステアーを務めた。戦後はホワイトベース艦長のブライト・ノアと結婚し、息子のハサウェイ、娘のチェーミンをもうける。旧姓はヤシマ。人間不信のカイ・シデンも、素直に一目置くほどの優秀な人格者。
セイラ・マス (せいらます)
一年戦争時には、地球連邦軍第13独立部隊の中心メンバーであり、コアブースターのパイロットを務めた。資産家であり、医学生として大学で研究を終えてからは病院に数年の勤務後、地球でボランティア活動に専念している。 カイ・シデンのスポンサーでもある。
銀狐
一年戦争時には、ジオン公国地上軍のエースパイロットであった。「銀狐」は異名であり、乗機であった上半身を白銀に塗装を施したザク、そして雪原での運動性から名付けられた。オデッサ戦時中に部隊と合流せず消息不明になっており、戦後に投降・死亡した様子は確認されていない。
赤い彗星 (あかいすいせい)
一年戦争時には、ジオン公国宇宙軍のエースパイロットであった。「赤い彗星」は異名であり、乗機であった全身を赤に塗装を施したザクから名付けられた。宇宙空間での運動性が通常のザクを遙かに凌ぎ、連邦軍を震え上がらせた存在。戦後はアクシズに身を潜めたとされている。