宇宙戦艦ティラミス

宇宙戦艦ティラミス

作画を務める伊藤亰の初連載作品にして代表作。原作は『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』など多数のエッセイ漫画を手がける宮川サトシが担当。ティラミスに所属する若きエースパイロットのスバル・イチノセは、愛機のロボット兵器「デュランダル」を駆って敵を次々と撃破し、「天才」と評される腕前を持ちながらも、艦内の集団生活に馴染めず、自機のコックピットに引きこもってばかりいた。一方、メトゥスの民の幹部であるイスズ・イチノセ大佐はスバルの兄であり、兄弟は敵対する陣営に分かれて戦うことになる。そんな中、スバルは周囲と隔絶されたコックピット内で食べかけの串カツをぶちまけたり、Tシャツを後ろ前で着てしまったりと失敗を重ねながらも、快適なコックピットライフを模索していく。本作は、硬派な絵柄と壮大な宇宙戦争という設定によるシリアスなSF戦争漫画を装いながら、実際には「敵も味方も全員アホな宇宙戦争」というキャッチコピーが示すように、戦闘ロボットのエースパイロットと周囲の人物たちの奇行や日常を描く、コメディ要素を前面に押し出したギャグ漫画となっている。新潮社「くらげバンチ」2015年10月から2020年2月まで連載。2019年に第22回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門優秀賞を受賞。テレビアニメ化され、2018年4月から放送。また、全4作で舞台化され、2018年7月から2023年9月まで公演された。

正式名称
宇宙戦艦ティラミス
ふりがな
うちゅうせんかんてぃらみす
原作者
宮川 サトシ
作画
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
スペースオペラ
レーベル
バンチコミックス(新潮社) / Bunch comics(新潮社)
関連商品
Amazon 楽天

作品の概要

基本情報

作画を務める伊藤亰の初連載作品にして代表作。原作は『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』など多数のエッセイ漫画を手がける宮川サトシが担当している。

要旨と舞台設定

人類が生活圏を宇宙にまで拡大した未来・宇宙暦0156年を舞台に、地球連邦軍と宇宙移民者「メトゥスの民」が繰り広げる宇宙戦争を描いた物語。二大勢力が汎用人型機動兵器を駆使して一進一退の激しい抗争を展開する中、地球連邦軍の最重要戦艦「ティラミス」が戦局打開のために出航する。

ストーリー展開

ティラミスに所属する若きエースパイロットのスバルは、愛機のロボット兵器「デュランダル」を駆って敵を次々と撃破し、「天才」と評される腕前を持ちながらも、艦内の集団生活に馴染めず、自機のコックピットに引きこもってばかりいた。一方、メトゥスの民の幹部であるイスズはスバルの兄であり、兄弟は敵対する陣営に分かれて戦うことになる。そんな中、スバルは周囲と隔絶されたコックピット内で食べかけの串カツをぶちまけたり、Tシャツを後ろ前で着てしまったりと失敗を重ねながらも、快適なコックピットライフを模索していく。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、硬派な絵柄と壮大な宇宙戦争という設定によるシリアスなSF戦争漫画を装いながら、実際には「敵も味方も全員アホな宇宙戦争」というキャッチコピーが示すように、戦闘ロボットのエースパイロットと周囲の人物たちの奇行や日常を描く、コメディ要素を前面に押し出したギャグ漫画となっている。

作品固有の表現技法と特徴

作中では、高い画力と壮大なスケール感で描かれる宇宙空間を舞台に、機動兵器のコックピットやティラミスの艦内設備が緻密に描き込まれている。一方で、「コックピットでぼっち飯」や「テレパシーで陰毛と会話する」など、シュールで独特な物語が展開される。人型機動兵器による激しい戦闘シーンと、主人公の日常的な失敗や奇行との対比が、本作の最大の特徴となっている。

世界観の構築と設定

本作では、宇宙暦という独自の暦法が採用され、人類が宇宙に生活圏を拡大した未来社会における、地球連邦軍と宇宙移民者「メトゥスの民」という二大勢力の分裂状態が世界設定として構築されている。汎用人型機動兵器を用いた宇宙戦闘が戦争の主要な手段として確立されているほか、テレパシーによる意思疎通といった超常的な要素も世界観に組み込まれている。

連載状況

新潮社「くらげバンチ」2015年10月から2020年2月まで連載。

受賞歴

2019年第22回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門優秀賞。

メディアミックス情報

テレビアニメ

2018年4月から6月までTOKYO MXほかにて放送。アニメーション制作はGONZO。スバル・イチノセを石川界人、イスズ・イチノセを櫻井孝宏が演じる。

舞台

第1弾『舞台「宇宙戦艦ティラミス」』:2018年7月から8月まで公演。

第2弾『舞台「宇宙戦艦ティラミスⅡ」 ~蟹・自分でむけますか~』2019年12月~2020年1月まで公演。

第3弾『舞台「宇宙戦艦ティラミス」 ~銀河列車で遊郭行きてぇなぁ編~』:2022年10月公演。

第4弾『舞台「宇宙戦艦ティラミス」完結編 ~ファイナルラストはエンドの終わり~』:2023年9月公演。

壮大な世界観から始まるギャグ漫画

本作は壮大なスペースオぺラで、宇宙に進出した人類は地球人と移民に別れ、長年の軋轢(あつれき)の末、抗争に発展する。宇宙暦0156年、人類は「地球連邦」と「メトゥスの民」の勢力に二分され、抗争は本格化していた。このように大まじめな設定や硬派な絵柄からシリアスなSF作品に見えるが、キャッチコピーは「登場人物全員がアホ」で、主人公のスバル・イチノセをはじめとしたキャラクター全員が奇行を繰り返すナンセンスギャグ漫画となっている。

コックピットに引きこもる主人公

主人公のスバル・イチノセは「地球連邦」に所属しており、最新汎用人型兵器「デュランダル」を駆るエースパイロットで、「メトゥスの民」と戦う使命を持つ。だが、スバルは実はナイーヴな人見知りで、ティラミス艦内の集団生活になじめず、いつもデュランダルのコックピットに引きこもっていた。コックピットでは一人飯ならぬコクピット飯をするのが日課で、私物を持ち込んだり、ゲームをしたりして過ごしている。時折、まともな戦闘シーンも描かれるが、基本的に話の流れが明後日の方向に行くのがお約束となっている。

因縁の兄弟の争い

スバル・イチノセには生き別れとなった兄のイスズ・イチノセがいるが、イスズは「メトゥスの民」に寝返っており、二人は兄弟にもかかわらず敵味方に別れて戦う運命にあった。しかし、イスズもスバルに負けず劣らずのアホで、シリアスシーンで忘れ物をしたことに気づいて取りに帰ろうとしたり、ファッションで眼帯をかけていたりと、彼もまた大きな問題を抱えていた。イスズはスバルの存在に執着し、何かと戦場で出会うことが多いが、天然な二人の行動は常軌を逸しており、彼らによって事態はさらにカオスな状況に突入する。

登場人物・キャラクター

スバル・イチノセ

宇宙戦艦ティラミスに所属している地球連邦軍の青年。「デュランダル」と呼ばれる汎用人型機動兵器のパイロットとして、日々任務に当たっている。階級は少尉。年齢は19歳で、誕生日は9月2日。愛知県豊田市出身で、中日ドラゴンズとテレビ番組「プロフェッショナルズ・仕事の流儀」のファン。「ユニヴァース感覚」と呼ばれる特殊な超感覚を持ち、その能力で自分から抜けた陰毛と会話ができる。同じティラミスに所属しているヴォルガー・ハマーやリージュ・ルロワからは弟のようにかわいがられているが、スバル・イチノセ自身は彼らを苦手としている。若くしてすご腕のパイロットながら、ほかのティラミスの軍人たちと折り合いがあまりよくないことからデュランダルのコクピットに引きこもり、串カツを持ち込んだり、クリスマスに過剰な飾りつけをしたりして注意を受けている。また、Tシャツを前後反対に着たまま出撃したり、戦闘中に尿意を催して苦戦を強いられたりするなど、そそっかしい一面がある。ある時、ティラミスにスパイとして進入していた兄のイスズ・イチノセから勧誘を受け、一時的にティラミスを離れてメトゥスの民の戦艦「メトゥス=ゲルメン」に乗り込む。しかし、イスズや彼の部下たちが、ティラミスのクルー以上に変人ぞろいだったため、結局彼らのもとを離れて地球連邦軍のパイロットに復帰する。

イスズ・イチノセ

スバル・イチノセの兄。「絶対」が口癖で、事あるごとに口走っている。左目に眼帯をつけているが、単なるファッションで視力が悪いわけではない。かつて地球連邦軍に所属していたが、考えの違いから連邦と敵対する異星人「メトゥスの民」に寝返り、人型機動兵器「ケリュケイオン」のパイロットとなる。パイロットとしても優秀で作戦立案能力も高く、メトゥスの民に寝返って早々に大佐にまで上り詰める。ただし、部下たちからは「いっくん大佐」とあだ名で呼ばれるなど、どこか軽んじられている。ケリュケイオンの起動キーを紛失したり、宇宙戦艦ティラミスを脱出したあとに眼帯を忘れていたことに気づいたりと、スバルに負けず劣らず天然気味なところがある。スバルとの仲は良好で、彼を自軍に引き入れるためにオペレーターの「コーディ・ヴィーマック」を名乗り、ティラミスに潜入する。そして、スバル以外のクルーを気絶させ、スバルをメトゥスの民につくように説得し、母艦「メトゥス=ゲルメン」に導く。しかし部下と共に醜態をさらしたため、見限ったスバルに脱走されてしまう。

クレジット

書誌情報

宇宙戦艦ティラミス 全10巻 新潮社〈バンチコミックス〉

第1巻

(2016-05-09発行、978-4107718914)

第10巻

(2020-04-09発行、978-4107722744)

宇宙戦艦ティラミス 9巻 新潮社〈Bunch comics〉

第2巻

(2016-10-01発行、978-4107719225)

第3巻

(2017-04-01発行、978-4107719690)

第4巻

(2017-09-01発行、978-4107720085)

第5巻

(2018-03-01発行、978-4107720597)

第6巻

(2018-07-01発行、978-4107720993)

第7巻

(2018-10-01発行、978-4107721259)

第8巻

(2019-04-01発行、978-4107721754)

第9巻

(2019-10-01発行、978-4107722218)

SHARE
EC
Amazon
logo