サムライガン

サムライガン

熊谷カズヒロの代表作。続編に『サムライガン月光』がある。1800年代、架空の日本の幕末が舞台。邪悪がはびこる江戸の町に、義賊と呼ばれた集団が4年ぶりに現れる。黒い仮面に鉄カブト、新式の連発銃を武器に悪を討つサムライガンたちの活躍を描いた時代劇ガンアクション。集英社「週刊ヤングジャンプ増刊・漫革」1996年5月22日号、1997年2月20日号に掲載。同社「週刊ヤングジャンプ」1996年30号、31号の短期連載を経て、1997年43号より本格的に連載を開始し2002年にかけて連載された。2004年10月テレビアニメ化された。

正式名称
サムライガン
ふりがな
さむらいがん
作者
ジャンル
アクション
 
幕末
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
全7巻完結
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スチームパンクな幕末が舞台

本作で描かれるのは、史実とは異なる独自の発展を遂げた、1800年代の架空の幕末。江戸文化と西洋文化が入り交じっている点が特徴で、蒸気機関を主な動力源とするスチームパンク的な世界観がベースとなっている。本作はそんな架空世界を舞台に、反幕府組織、評議会の司令を受けてミッションを遂行する超人工作員・サムライガンたちの活躍を描いた時代劇+ガンアクションである。なお、西郷隆盛や勝海舟、高杉晋作、坂本龍馬といった実在人物をモチーフにしたキャラクターが登場する点も特徴の一つである。

サムライガンとは

サムライガンとは、黒い仮面と黒カブト、黒装束に身をまとい、最新の自動式拳銃と超人的な身体能力で邪悪を討つ工作員である。悪党であれば、武士や役人さえも容赦なく殺すため、庶民からは「義賊」と讃えられている。彼らは評議会という組織に属しており、基本的には初期養成型と量産型の2種類に分けられる。初期養成型には「○号丸」という番号が付けられており、一号丸から十一号丸までが存在する。彼らは、小さい頃組織に連れてこられ、徹底的に戦闘術を叩き込まれている。また、男性は性的不能、隻眼という共通点がある。なお、量産型には、初期養成型の問題点を改善した養成方法が採用されたが、初期養成型に比べると戦闘力は大幅に劣る。

サムライガンに対抗する幕府の組織

サムライガンが所属する評議会の掃討対象となるのは、広く「世の邪悪」だが、最も大きな敵は江戸幕府である。一方、幕府も「黒き逆賊」と言われるサムライガンの存在を懸念しており、彼らの実体と本質を徹底的に調査する。そのために江戸城で設立されたのが、幕藩体制維持局の先鋭隊「対サムライガン特別捜査部隊(通称、対サ特捜)」である。対サ特捜として組織されたのは、徳川家に代々「影」として仕えてきた一族の末裔であり、その一員である話頭光宗は、弾道を見切るという特殊能力を持ち、サムライガンとも対等に渡り合う。

登場人物・キャラクター

市松 (いちまつ)

サムライガンの一人である男性。初期養成型で「七号丸」とも呼ばれる。異人とのハーフであり、白い髪の毛が特徴。また、右目に黒い眼帯をしている。幼い頃、惨殺される姉の姿を強制的に見せられ、心に傷を持つ。普段は、「霧山」と呼ばれる場所の居酒屋で働いている。評議会に命じられるがまま殺しを繰り返してきたが、人を殺すことに苦悩し始めている。

捨吉 (すてきち)

サムライガンの一人である男性。初期養成型で「六号丸」とも呼ばれる。右目の黒い眼帯が特徴。4年間、サムライガンの任務からはずれ、見世物小屋でピアノを弾いて生活していた。見世物小屋の歌姫が、邪悪な集団、猛迅組にさらわれたことをきっかけに、サムライガンとして復活する。

続編

サムライガン月光 (さむらいがんげっこう)

熊谷カズヒロの代表作『サムライガン』の続編。明治時代を迎えた架空の日本が舞台。サムライガンらが所属する評議会は、明治新政府に吸収され「太政官調査室」と改められた。しかしその後、組織は反逆集団の黒軍と新... 関連ページ:サムライガン月光

書誌情報

サムライガン 全7巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第1巻

(1998-06-19発行、978-4088756653)

第7巻

(2004-10-19発行、978-4088766898)

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