あらすじ
第1巻
逸見エリカは、戦車道の西住流と西住流本家の娘である西住まほにあこがれて、まほがいる黒森峰女学院の中等部に入学する。入学初日から戦車道チームの練習に参加したエリカは、練習終了後にチーム隊長のまほから訓示を受けてやる気を見せるが、直後に同級生の西住みほが副隊長に就く事を知ってショックを受ける。それでもエリカは、まほに少しでも近づきたい一心で、練習ではより一層頑張って頭角を現していく。一方で、みほの実力や指導力が未熟な事でまほに迷惑をかけ、さらに西住流の名を汚している事に不満を募らせていく。そしてみほが初心者とキズのなめあいをしている事に我慢の限界がきて、エリカはまほに「みほと試合をして、自分が勝ったらみほを副隊長から降ろしてほしい」と直談判する。まほはエリカの「負けたら戦車道をやめる」という覚悟を聞いて、エリカとみほの試合を承認。エリカとみほ、互いの誇りを賭けた試合が始まる。
第2巻
西住まほが黒森峰女学院の中等部を卒業して高等部に進学したあと、逸見エリカは黒森峰女学院中等部の戦車道チームの副隊長に就任し、隊長になった西住みほをサポートしていく。その過程でみほの才能を認めるものの、自分が真に求めていたのはまほのような圧倒的な力強さを持った戦車道だと気づく。そして中等部を卒業して高等部に進学したエリカは、高等部の戦車道チームに入って、再びまほといっしょに戦える事を喜ぶ。高等部のチームは全国大会9連覇中で、自分もその一員として10連覇を目指して練習に励む中、継続高校との練習試合が決まり、エリカは士気を高めるのだった。
登場人物・キャラクター
逸見 エリカ (いつみ えりか)
黒森峰女学院に通う少女。黒森峰女学院戦車道チームの一人。先輩の夏海からは「エリっちよ」と呼ばれている。戦車道の流派の一つである西住流と西住流本家の娘である西住まほにあこがれて、名門と呼ばれる黒森峰女学院に入学する。小学生の頃から戦車道を嗜んでおり、実力は同級生の中では頭一つ抜き出ている。入学早々に副隊長に抜擢された同級生の西住みほが、実力や指導力が不足している事で、まほや西住流に迷惑をかけていると考え、みほに対して不満をつのらせている。 まほに直談判してまで行ったみほとの直接対決で、まほが自分よりみほを評価している事に気づき、まほに認めてもらえるために、誰よりも強くなろうとする。
西住 まほ (にしずみ まほ)
黒森峰女学院に通う少女。黒森峰女学院戦車道チームの一人。中等部2年生ながら中等部の戦車道チームの隊長を務め、高等部に進学したあとも高等部チームで隊長を務める。周囲からは「隊長」と呼ばれている。戦車道の流派の一つである西住流の本家の娘で、物心ついた時から戦車に触れており、戦車道の実力は同年代の中ではトップクラス。 妹の西住みほを入学早々に副隊長に抜擢し、逸見エリカにみほのサポートを頼む。
楼 レイラ (ろう れいら)
黒森峰女学院に通う少女。黒森峰女学院戦車道チームの一人。逸見エリカの同級生で、エリカとは小学生の時に戦車道をきっかけに知り合う。明るくて人懐っこい性格。戦車道の実力は普通だが、エリカと西住みほとの試合では、エリカの僚車の車長として奮闘する。
西住 みほ (にしずみ みほ)
黒森峰女学院に通う少女。黒森峰女学院戦車道チームの一人。戦車道の流派の一つである西住流の本家の娘で、西住まほの妹。黒森峰女学院の中等部に入学早々に、まほの判断で副隊長に抜擢される。物心ついた時から戦車に触れており、戦車道の実力はある。特に個々人の能力を把握して適材適所に配置する指揮能力や、状況に対する判断の柔軟性は非常に優れている。 しかし、強気になれず、優柔不断な性格がわざわいしてチームをまとめきれない事も多い。そのため逸見エリカから「へっぽこ副隊長」と陰口を叩かれている。自分より副隊長にふさわしい人がいると思い、エリカとの試合ではわざと勝ちを譲る。しかし、試合に参加したすべての人間の気持ちと戦車道を冒瀆した事で、エリカに平手打ちをされて反省する。 以降は副隊長を務めあげ、中等部の3年生になると中等部チームの隊長、高等部に進学すると高等部チームの副隊長を務める。
赤星 小梅 (あかぼし こうめ)
黒森峰女学院に通う少女。黒森峰女学院戦車道チームの一人。中等部入学後の練習で西住みほと同じ戦車に搭乗した事をきっかけに、みほと友達となる。最初は戦車道の実力もおぼつかなかったが、高等部に進学する頃には、対外試合で選抜選手として選ばれるほどになる。
トウコ
継続高校に通う少女。継続高校戦車道チームの一人。チームの隊長を務めており、周囲からは「隊長」と呼ばれる。また、戦車道の試合でさまざまな策を仕掛けてくる事から、他校の人間からは「トリックスター」と呼ばれる。自由奔放で、思いつきでいろいろやりだし、副隊長のリリを振り回す事が多い。
ミカ
継続高校に通う少女。継続高校戦車道チームの一人。チューリップハットをかぶり、弦楽器を弾いては捉えどころのなく抽象的なセリフを言って、チームメイトを困惑させる事が多い。黒森峰女学院との練習試合では、BT-42突撃砲に搭乗して敵を翻弄する。
集団・組織
黒森峰女学院
戦車道の流派の一つである西住流の本家が築いた戦車道チームがある名門校。高等部のチームは全国大会9連覇中。毎年多くの新入生が入って来て選手層が厚く、所持戦車の数も多い。重武装・重装甲の高スペック戦車による圧倒的な力で、敵戦車を行動不能に追い込む。
継続高校
黒森峰女学院と練習試合を行った高校。高度な運転技術が必要な寒冷地戦や湖沼地帯での戦いを得意とし、相手の意表をつくトリッキーな戦術も使う強豪。ソ連製、ドイツ製、フィンランド製などの戦車を所持しており、それらを乗りこなすメンバーの操縦技術は総じて高い。
その他キーワード
西住流
戦車道の流派の一つ。現家元は西住まほと西住みほの母親。「撃てば必中 守りは堅く 進む姿は乱れなし 鉄の掟 鋼の心」をモットーとしており、圧倒的な力で敵と戦う戦術を得意とする。そのため西住流で戦う黒森峰女学院は重武装・重装甲の戦車が多い。
クレジット
- 原作
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ガールズ&パンツァー劇場版製作委員会