概要・あらすじ
1990年。パリに住むホンゴー・ヨシアキは、怪しい個人実業家。住んでいるアパートに、ホンゴーが越してきて以来、空き巣・暴力事件が飛躍的に増えたため、アパートの大家はホンゴーを追い出す口実を作るために、新しい管理人の元フランス外人部隊ノリミズ・リンタローを雇う。しかし、リンタローはホンゴーと組んで、日本の商社三陵物産の祝井から仕事の依頼を請けるのだった。
登場人物・キャラクター
ホンゴー・ヨシアキ (ほんごーよしあき)
日本人。銀行員の外為畑だった父親とともに海外へ行っていたため、日本には合計で9年間しか住んでいない。パリを拠点にした実業家を名乗るが、裏では法律ギリギリの仕事や運び屋などもこなしている。英仏西独、数カ国の言語を操れる。筋肉増強剤を使いトレーニングをかかさず、ビタミンなどを摂取しているが、実戦では役に立たない。
ノリミズ・リンタロー (のりみずりんたろー)
日本人。前橋出身。自衛隊習志野基地第一空挺団を素行不良で追い出された後、フランス外人部隊に入隊した。第一降下部隊「ベレー・ルージュ」の第28外人降下小隊にいた。地獄の28と恐れられる小隊を率いる大尉だったが、不景気のために、どんな仕事でもやろうとしている。 ホンゴーの住むアパートの管理人となり、ホンゴーの仕事のサポートをしていく。
祝井 十郎 (いわい じゅうろう)
パリにある三陵商事ヨーロッパ総局企画室の商社マン。フランスの現地採用で、裏社会に詳しい。自分の懐も潤うように仕事を行う。危険な仕事を、ホンゴーに依頼する。
虎姫 (ふーちー)
国際的な美人モデル。ホンゴーと同じアパートに住む。中国系ベトナム人。母はフランス人。5歳のときに、サイゴンからヘリコプターで空母へ逃げ、その後海外を経てフランスへやってきた。
コバクス
バルセロナ・オリンピックの施設工事にからんで、日本の建設会社から公にできない金を、ホンゴー経由で受け取る。
アントニー・ハブレス (あんとにーはぶれす)
元MI6の英国内務省保安担当事務次官。経済関係の現場工作が専門。ゴルバチョフにノーベル平和賞を受賞させるという計画を立て、金を集めようとする。その目的は、日本の保守党が財界の裏金を使って、ノーベル平和賞をゴルバチョフに受賞させる見返りに、北方領土を返還してもらうというものだった。
カール・ゲッティンガー (かーるげってぃんがー)
フェラーリ2507GTル・マンを、フランスのル・マンからアフリカのチュニスまで運んでほしいと、ホンゴーに依頼する。
ウフド
イラン人の大佐。映画のプロデューサーも手掛けている。イランから不正資産を持ち出し、運用。イランがイラクから捕獲した小火器を日本の安田組に納入するなど、裏の仕事をしている。
剣持 與重郎 (けんもち よじゅうろう)
日本の右翼の大物。自衛隊を追い出された後にリンタローが世話になっていた。鉄道模型が趣味で、邸内にジオラマを組んでいる。
ヨシコ・カワシマ (よしこかわしま)
パリでキャバレーの「菊」を経営しているイワイの女。
ポーブル・マルタン (ぽーぶるまるたん)
元外人部隊の人間に、仕事を斡旋する元軍人。ベレー・ルージュと呼ばれていた。
場所
ベレー・ルージュ (べれーるーじゅ)
パリにあるキャフェで、2階にフランス外人部隊の仕事斡旋所がある。ここで、リンタローは、ホンゴーの住むアパートの管理人の仕事を請ける。
クレジット
- 原作
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矢作 俊彦