サラリーマン金太郎五十歳

『サラリーマン金太郎』のシリーズ作品。各地で活躍を重ね、一躍有名人となったサラリーマンの男性が、世界に名声を轟かせる姿を描く。2011年に発生した「東日本大震災」および「福島第一原子力発電所事故」を題材に取り上げている。

正式名称
サラリーマン金太郎五十歳
作者
ジャンル
青春
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
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概要・あらすじ

旅に明け暮れ、久々に帰国した矢島金太郎。50歳を迎えようとする彼は、後見人である中村加代の導きで、平社員として首都電力株式会社に入社する。加代の狙いが、首都電力の改革であることを察する金太郎だが、会社は原発事故処理や電力自由化など、議題が山積みであった。首都電力原発事故処理に尽力する総責任者、大野克己とともに東北に向かった金太郎は、原発の現状を目の当たりにし、その惨状から日本史上最大の事件と認識する。

出しうる最大限の力を現場に注ぎ込み、事故を収束することを全労働者の前で誓う。

登場人物・キャラクター

矢島 金太郎 (ヤジマ キンタロウ)

かつてヤマト建設に所属していた男性。年齢は50歳だが、そうは見えないほど若々しい外見をしている。直情的な性格で、実直さゆえにトラブルを起こすことも多い。正義感が強く、その人柄により多くの仲間たちから信頼を集めている。中村加代の紹介で首都電力株式会社に就職し、再びサラリーマンとしての生活を始める。東北地方の原子力発電所を視察した際に、その惨状に言葉を失うとともに、国との軋轢に苦しむ所員の境遇に同情。 問題解決のために尽力する。

中村 加代 (ナカムラ カヨ)

謎に包まれた老年の女性。莫大な資産を自在に動かす財力と権力を持つ。矢島金太郎とは旧知の間柄で、日本に帰って来た彼を、首都電力株式会社に送り込んだ。また、三田善吉とも親しく、彼が病床にあった時はその最期を看取り、激動の人生を労っている。

伊達 三郎 (ダテ サブロウ)

東北地方の暴走族連合でヘッドを務めていた青年。矢島金太郎に強いライバル心を抱いており、彼のように成り上がることを目標としている。暴走族を解散後、地元民の支持を集めて衆議院議員に当選する。しかし、血の気の多さは暴走族時代と何ら変わりなく、初登院で偶然出会った大河原茂を殴り飛ばしてしまい、因縁の間柄となる。その後も破天荒な振る舞いで国会をかき乱していく中で、良くも悪くも注目を集めていき、金太郎が一目置く存在となる。

矢島 美鈴 (ヤジマ ミスズ)

矢島金太郎の妻。かつて金座の高級クラブで働いていたことがあり、政財界に強い人脈を持つ。金太郎同様若い見た目を保っており、娘である矢島美香とは姉妹に見られるほど。金太郎とは強い絆で結ばれているが、内心では野心も持ち合わせており、それを見抜いた沢村エリ子と意気投合。彼女の提案によって、金太郎にとっては寝耳に水となる、衝撃的な行動に出る。

矢島 美香 (ヤジマ ミカ)

矢島金太郎と矢島美鈴の間に生まれた娘。大学に通っており、金太郎および美鈴とは住居を別にしている。金太郎が知らない間に、沢村エリ子と接触しており、美鈴同様、彼女のことを大いに気に入る。さらにはエリ子の計らいで、首都電力株式会社に就職することとなった。

大河原 茂 (オオガワラ シゲル)

自由民生党の幹事長を務める老年の男性。初登院の伊達三郎にぶつかった際に、挑発的な態度をとったため殴られ、お互いに強い因縁が生まれる。剣道の達人で、伊達と互角に渡り合う。その後もたびたびいがみ合うが、度重なる衝突を経て、やがて互いを認め合う関係となる。伊達が自由民生党に入ると、彼を盟友として迎え入れた。

稲垣部長 (イナガキブチョウ)

首都電力株式会社の総務部長を務める中年の男性。首都電力の実態を知る矢島金太郎から、この会社の面子は天下りによって構成されているのかと探りを入れられる。しかし、稲垣部長本人はそれを焦ることなく否定し、金太郎もそれ以上は追及しなかったため、うやむやに終わっている。

川尻係長 (カワジリカカリチョウ)

首都電力株式会社の総務部係長を務める中年の男性。稲垣部長の命を受け、矢島金太郎の席を用意する。形式上は厄介払いをして見せるが、席には秘書として沢村エリ子が姿を見せているため、彼の役割を事前に知らされている様子。

西山 忠雄 (ニシヤマ タダオ)

無所属の衆議院議員の男性。政治の世界に達観した考えを抱いており、政治家は隠ぺいを繰り返しつつ、ごまかしながら生きていると自認している。しかし、新たに無所属で当選したうえに、初登院で大河原茂を殴りつけた伊達三郎に強い興味を持つ。彼の存在で衆議院が変革することを期待している。

沢村 エリ子 (サワムラ エリコ)

首都電力株式会社で矢島金太郎の秘書を務める女性。大胆不敵な性格で、金太郎を利用する意図を、本人や矢島美鈴の前ではっきりと伝えた。そのうえ、自分が金太郎の妻になると、彼はさらに高みへ上ることができると公言。そのはっきりとした態度が功を奏し、美鈴から大いに気に入られ、事実上金太郎の妻の座を譲られる。一方、若い女性ながら凄まじいまでの威圧感を放ち、金太郎からは苦手意識を持たれている。 本名は「エリー・コールマン」で、その正体はドナルド・コールマンの娘。首都電力の筆頭株主で、金太郎を社長へと押し上げようと企んでいる。

末永 美々 (スエナガ ミミ)

今は亡き政界の大物代議士と末永美鈴との間に生まれた女性。かつてアイドル歌手として活動しており、何枚ものCDをリリースしている。現在は引退し、フランクリン・モーガンの息子であるジャック・モーガンと結婚。4人の子供に恵まれている。

フランクリン・モーガン (フランクリンモーガン)

モーガン財閥の党首を務めている老年の男性。息子の嫁である末永美々と、彼女の長女を除いた3人の子供たちと暮らしている。矢島金太郎を強く気に入っており、彼が自宅を訪れた時は、孫とともに歓迎する意思を見せた。

大野 克己 (オオノ カツミ)

首都電力株式会社の東北第一原発の所長、および東北原発事故の総責任者を務める壮年の男性。責任感が強く、原発事故の現状を最も理解しており、身命を賭して事故収束に務めている。その真摯な態度は、職員たちに強い信頼を受けている。矢島金太郎も彼の想いに強く共鳴し、心強い盟友として、ともに事故処理に向けての活動を続けた。

三田 善吉 (ミタ ゼンキチ)

政財界に圧倒的な影響力を持つ総会屋の大物フィクサー。矢島金太郎の恩人ともいうべき老年の男性。余命いくばくもない状態で、寝た切りの生活を送っていた。今わの際で中村加代と対面。金太郎の無事を知ると、満足したように息を引き取った。三田善吉の死を知らされた金太郎は、強いショックを受けるが、葬儀の際は代表の挨拶を務め、丁重に弔った。

ドナルド・コールマン (ドナルドコールマン)

W・EのCEOを務めている男性。沢村エリ子ことエリー・コールマンの父親で、娘とともに矢島金太郎に強い興味を抱いている。金太郎を社長に推薦すべく、来日して首都電力株式会社の株主総会に出席する。しかし、株主投票に敗北し、金太郎を社長に据えることはできずに終わっている。

矢島 竜太 (ヤジマ リュウタ)

矢島金太郎と、彼の最初の妻である矢島明美の息子。父親の背を見て育ち、成人した現在でも会うことを楽しみにするなど、親子仲は極めて良好である。学業優秀で、世間の動きにも敏感なため、金太郎の情報源としてもたびたび機能する。また父親に劣らない強い正義感の持ち主で、道理を通すためなら無鉄砲な行動に出ることもある。

柴田 太郎 (シバタ タロウ)

経済省の元事務次官の男性。原子力損害賠償支援会の推薦を受け、首都電力株式会社の社長候補として、もう1人の候補者である矢島金太郎と株主投票で対決。見事勝利を収めて、首都電力の新たな社長となる。しかし、柴田太郎自身は金太郎の才能を惜しんでおり、彼が新規事業を立ち上げると積極的に協力する姿勢を見せ、ともに原発問題解決に向けて動くこととなった。

劉 景子 (リュウ ケイコ)

石油会社の会長を務める女性。豪胆な性格の女傑で、その立場を活かして、各国の重鎮とコネクションを築いている。矢島金太郎とも親しい。原発事故の処理を行うにあたって、モンゴルや中国の協力を求めようと頼ってきた金太郎に、快く協力を約束した。

鷹司 誠士 (タカツカサ セイジ)

元通産相の官僚で、かつて三田善吉に師事していた中年の男性。矢島金太郎に並ならぬライバル心を抱いており、幾度となく追い落とそうとしてきたが、やがて金太郎の良き協力者となる。大野克己が負傷によって東北原発事故処理の責任者から降りた後に、新たな責任者となり、金太郎とともに原発問題解決に向けて尽力した。

集団・組織

首都電力株式会社 (シュトデンリョクカブシキガイシャ)

東京都に社屋を構える超大手の電力会社。大地震をきっかけとして原発が事故を起こしてしまい、現場ではその解決に苦慮しているが、具体的な対策が打ち出せない状況にあった。その改革を促すため、中村加代の推薦で、矢島金太郎が入社。総責任者の大野克己とともに、原発問題解決のために動き出す。

W・E (ワールドエネルギー)

アメリカの超巨大原発メーカー。ドナルド・コールマンがCEOを務めている。原子力損害賠償支援会の保有する、首都電力株式会社の株式53%のうち、実に30%を取得している。ドナルドと、その娘である沢村エリ子の案により、W・Eの総力を挙げて矢島金太郎を首都電力の社長に推薦したが、株式投票で敗れてしまった。

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