概要・あらすじ
小沢番太郎は、親友であり同じ草野球チームの選手である土山信郎の兄に憧れ、信郎と共に涼山中学野球部に入部する。ポジションはショートを希望した番太郎だが、監督である鬼頭はピッチャーをやってみるよう言い渡す。ピッチャーの面白さに目覚めた番太郎は先輩や監督の指導のもと徐々に実力を伸ばし、チームメイトと共に大会に挑む。
登場人物・キャラクター
小沢 番太郎 (おざわ ばんたろう)
涼山中学に通う男子中学生。小学生の頃から親友である土山信郎と共に草野球でならしていたが、中学に進学し、信郎の兄のいた涼山中学野球部に入部。ポジションはショートを希望していたが、肩が強いこと、性格的に向いていたことから投手に転向。投手を務めないときはサード、2年以降はショートを守ることもある。 小柄だが肩が非常に強く、負けず嫌い。投打ともにセンスも高いが、短気で自己中心的など精神面での未熟さから部活内で揉め事を起こしたり、制球を大きく崩すことがある。弟がひとりいる。
土山 信郎 (つちやま のぶろう)
涼山中学に通う男子中学生。小沢番太郎の親友で、小学校の頃から同じ草野球のチームメイトとして活躍、共に涼山中学野球部に入部する。ポジションはキャッチャーで、番太郎とともにバッテリーを組む。高身長で、特に打撃のセンスが高く、1年生の頃からレギュラー入りを果たしている。性格は真面目で番太郎をフォローしている。 兄がおり、涼山中学野球部でキャプテンを務めていた。
杉本 哲矢 (すぎもと てつや)
涼山中学に通う男子中学生。小沢番太郎の同級生で、野球部に所属している。以前通っていた中学校で問題を起こし涼山中学へ転校、保護観察処分を受けている。硬式シニアチームでの経験があり、守備・打撃ともに高い才能を持っているが、部活動に対しては不真面目でサボりがち。バイクや車に詳しく、こだわりがある。
竜崎 光志 (りゅうざき みつし)
涼山中学に通う男子中学生。野球部に所属しており、小沢番太郎の1つ上の先輩。ポジションはピッチャー。直球・変化球ともに突出した才能はないものの、制球力があり、まとまりのある選手。3年時にはエースナンバーをつける。先輩である中野の後をつぎ、ピッチャーとしての経験がなかった番太郎にノウハウや心得を教える。
清田 (きよた)
涼山中学に通う男子中学生。めがねをかけている。小沢番太郎の野球部の1つ上の先輩。ポジションはショート。守備・打撃ともに力のある選手だが、特に守備が良い。打撃はチャンスに弱い一面も。生島が引退後、キャプテンを務める。キャプテンとしての統率力は生島に比べると弱い。
大瀧 修次 (おおたき しゅうじ)
涼山中学に通う男子中学生。野球部に入部していたものの、筑摩陸夫と共に退部。のちに再度入部する。小沢番太郎より1つ上の先輩。ポジションはサードだが、ピッチャー、キャッチャーもそつなく務めるマルチプレーヤー。性格は穏やかだが流されやすい。特に親友である筑摩の言葉に弱く、野球部に再度入部したのも筑摩に言いつけられたため。
楠瀬
涼山中学に通う男子中学生。野球部に所属しており、小沢番太郎の1つ上の先輩。ポジションはキャッチャーだが、土山信郎が正捕手を務めているため、控えとして代打などで活躍する。のちにファーストへ転向。性格は明るく、番太郎が「尊敬する」というほどで、周囲の信頼も厚い。
生島
涼山中学に通う男子中学生。野球部に所属しており、小沢番太郎の2つ上の先輩。ポジションはショート。番太郎が入部時にキャプテンを務めていた。指導は厳しいが頼り甲斐のある先輩で、番太郎に何かと目をかけ、アドバイスをする。また、番太郎にショーバンというあだ名をつけた。生島則忠の兄。
中野
涼山中学に通う男子中学生。野球部に所属しており、小沢番太郎の2つ上の先輩。ポジションはピッチャーで、番太郎が1年時にはエースを務めていた。体力のついていない番太郎と共に走り込みをするなど、厳しくも頼りになる先輩。引退後も何かと気にかけ、時折様子を見にくる。
生島 則忠 (いくしま のりただ)
涼山中学に通う男子中学生。野球部に所属しており、小沢番太郎の1つ下の後輩。番太郎が入部時にキャプテンを務めていた生島の弟。ポジションはキャッチャー。実力に自信があるため、先輩に対しても辛辣な批評をするなど強気な一面を見せるが、試合に出ると涙が止まらなくなる小心者。試合の中で少しずつ克服する。
清田 昭介 (きよた しょうすけ)
涼山中学に通う男子中学生。野球部に所属しており、小沢番太郎の2つ下の後輩。生島ののちキャプテンを務めた清田の弟。ポジションはピッチャーで、左投げ。小学校時代にはその実力で鳴らしていた。あだ名のバブは幼いころ兄がつけたもの。
鬼頭 直樹 (きとう なおき)
涼山中学で数学の教師を務める男性。涼山中学野球部監督。学生時代はキャッチャーを務めており、高校では巨人、大学では阪神からの指名があったほどの選手だったが、中学野球の監督を希望していたため教員となる。指導方法は的確で、戦術にも優れている。小沢番太郎をピッチャーへと転向させた。
筑摩 陸夫 (ちくま りくお)
涼山中学に通う男子中学生。野球部に入部していたが、反りが合わず大瀧修次と共に退部。退屈していたところ、小沢番太郎と出会い、再度野球への情熱が復活。番太郎と対決するために国木田学院へ転校する。ポジションはピッチャー。野球の才能が高く、投打走ともに高いセンスを見せるが、性格は負けず嫌いで尊大で変わり者。 親友である大瀧や周囲の人間を振り回している。
平江 堅 (ひらえ けん)
茨城県代表常城学園中学野球部でキャプテンを務める男子中学生。ポジションはキャッチャー。打撃・走塁のセンスが高い。どこかお人好しなところがあり、小沢番太郎を偵察に来たさい知り合った番太郎の弟にピッチングを教えたりしている。あだ名のデーブ平江は、太めの体型から。
沼袋 仁 (ぬまぶくろ じん)
千葉ロッテマリーンズに所属するプロ野球選手。ポジションはピッチャー。涼山中学で監督を務める鬼頭直樹の知り合いで、鬼頭を訪ねて時々涼山中学にやってくる。小沢番太郎にアドバイスをすることも。
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