シンマイ新田イズム

シンマイ新田イズム

ひらけいが代表作『姫様“拷問”の時間です』(原作:春原ロビンソン)の前に連載していた作品。現代日本の教育現場と高校を舞台に、ふてぶてしい態度ながら新米教師の新田が真摯に教育に臨む姿と、問題を抱えた生徒たちの学校生活を描いた青春教育コメディ。集英社「少年ジャンプ+」にて2018年2月3日から2018年12月22日まで連載。

正式名称
シンマイ新田イズム
ふりがな
しんまいにったいずむ
原作者
上野 祥吾
漫画
ジャンル
教師
 
ギャグ・コメディ
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
全3巻完結
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問題山積みの高校が舞台の教育コメディ

本作の舞台となるのは、新米教師の新田の赴任先となる県立越光高校。一見、ふつうの高校に見えるがさまざまな問題を抱えており、特に1年B組の新入生は問題児ばかりと噂されている。個性的な生徒が在籍する1年B組の副担任となった新田は、そのふてぶてしい態度と天真爛漫(らんまん)な振る舞いで生徒たちを翻弄するが、彼の規格外の教師ぶりは傷ついた生徒たちの心を確実に癒していく。ドライな性格に見えて実は心優しい新田が、独自の教育方針で生徒たちを「なんかいい感じ」に導いていく学園ドラマが、ギャグ・コメディやヒューマンドラマを交えて展開される。また、新田とベテラン教師の寺部の漫才コンビのようなシュールなギャグの応酬も見どころとなっている。

ドライでしたたかな新米教師が主人公

主人公の新田は、その素っ気ない態度や冷めた言動から理想の教師とは程遠いが、新米教師とは思えないほど教師としての資質に恵まれている。雑学を交えた授業のわかりやすさは生徒たちにも好評で、1年B組の担任を務めるベテラン教師の寺部をも感動させている。さらに新田は、1年B組の全生徒のデータを熟知しており、生徒に心配事があればストーカー呼ばわりされることも恐れず、瞬時に対応している。そんな新田が教育に掲げる目標は「支配」で、その怪しげな言動はたびたび寺部や生徒を困惑させているが、どんな状況でも彼自身の教育方針を貫いている。

生徒や教師たちと交流を深めていく

新田は新任早々、教育の常識から外れた振る舞いで教師や生徒を驚かせたり、感動させたりするうちに多くの人々から信頼を寄せられるようになる。そんな新田が生徒の悩みや問題を解決する中で、一部の生徒から恋心を抱かれ、教師から尊敬を集めるようになり、夏休みや文化祭などの学校行事を通して生徒や同僚たちとの交流を深めていく。いざという時に頼りになる新田が、学校や生徒に関するあらゆるトラブルに冷静に対応し、生徒を諭していく姿が見どころとなっている。また、当初は謎に包まれていた新田が高校の支配を目論む意志や、教育に対する思いもストーリーの進行と共に明らかになる。

登場人物・キャラクター

新田 (にった)

県立越光高校に赴任してきた新米教師の男性。問題生徒ばかりの1年B組の副担任となる。黒髪ショートヘアで、アンダーリムの眼鏡をかけている。つねに無表情で素っ気ない態度を取ることが多く、つかみどころのないドライな性格をしている。口調こそ丁寧ながら担任のベテラン教師の寺部に対しても上から目線で、ふてぶてしい言動が目立つ。プライベートは謎に包まれているがアニメが大好きで、リアルタイムで視聴しながらほかのファンと感想を共有している。また、休日はパワースポット巡りにも似た「学校巡り」を趣味にしている。実はかなりの酒豪で、食前酒と称して瓶ビールを10本以上飲んでも平然としている。好きな食べ物はスナック菓子の「満月ポン」。

荻地 麗 (おぎち うらら)

県立越光高校1年B組に在籍する女子。城西中学出身で、家族は両親のほかに二人の兄がいる。明るい茶髪のショートヘアで、制服の上にパーカーを着用している。空手上段者の元不良少女で、入学早々上級生の不良を蹴散らしている。男勝りな口調でしゃべる。当初は副担任の新田を見下していたものの、彼の冷静沈着でふてぶてしい態度に調子を狂わされて絆(ほだ)されていく。兄たちの影響で空手を始め、中学時代は空手部でエースを務めていた。しかし、空手の実力を教師から利用されていたことに気づき、教師を信用しなくなった過去を持つ。好物はイチゴで好きな色は赤。

クレジット

原作

上野 祥吾

書誌情報

シンマイ新田イズム 全3巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2018-06-04発行、 978-4088815046)

第2巻

(2018-10-04発行、 978-4088816074)

第3巻

(2019-02-04発行、 978-4088817484)

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