王室教師ハイネ

王室教師ハイネ

グランツライヒ王国の国王から王子4人の専属家庭教師として招かれたハイネ・ヴィトゲンシュタインが、問題児揃いの教え子たちを一人前の王位継承者として鍛え上げてゆく、ヨーロッパ風の王朝を舞台とした家庭教師ドラマ。「月刊Gファンタジー」2013年12月号から連載の作品。

正式名称
王室教師ハイネ
ふりがな
おうしつきょうしはいね
作者
ジャンル
教師
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概要・あらすじ

優秀な教師であるハイネ・ヴィトゲンシュタイングランツライヒ王国の国王から、4人の王子たちに帝王学を教える専属の家庭教師、すなわち王室教師として宮廷に招かれる。だが、教え子となる王子たちは、それぞれ美形で才能に富んでいるものの、これまでの家庭教師たちを、全員辞職に追い込んできた問題児ばかり。子供のように小柄なハイネに対し、王子たちはこれまでのように敵意をむき出しにする。

しかし、ハイネは最初の個別面談で、彼ら全員を自分に従わせることに成功。以降、ハイネは王子たちが抱えている問題に真っ向から向き合い、時には厳しく時には優しく、彼らを一人前の王位継承者に鍛え上げていく。

登場人物・キャラクター

ハイネ・ヴィトゲンシュタイン (はいねゔぃとげんしゅたいん)

グランツライヒ王国の国王から、王室教師として招かれた家庭教師の男性。問題児しかいない4人の王子を、一人前の王位継承者として育てるのが主な仕事。王宮入りするまではマリアヴェッツラ教会という小さな教会で、子供たちを相手にボランティアで先生をしていた。周囲から眼鏡をかけた子供と間違われるくらい、童顔かつ小柄だが、立派な成人である。 そして作中では、しばしば二頭身に近いデフォルメサイズになることもある。普段の性格は冷静沈着で表情も固く、笑顔になっても、なかなか分かってもらえない。背が小さいことにかなりのコンプレックスを抱いており、そこをいじられると、急に態度が大人げなくなる。片付けのできないタイプでもあり、部屋をいくら掃除しても、すぐに本や資料に埋もれてしまう。 頭脳は学者のように明晰で、身体能力も、荒くれ者たちを一人で撃退できる程度には高い。4人の王子たちとの最初の面談で彼らを圧倒し、反抗ばかりしていた王子たちを従わせることに成功した。もっとも、絵の方は学問のようにはうまくいかず、不得手。面談後はそれぞれの学力に合わせて、王子たちに勉強を教えてゆくが、頭の悪すぎる第四王子のレオンハルトには、手を焼き気味である。 自然と彼に対するツッコミも厳しいものとなるが、それもあくまで彼を苦悩から救おう、という気持ちがあってのものである。成績のいい第三王子のブルーノからは、必要以上に神格化されてしまい、そのことに困惑している。教え子たちとは過度になれ合わないように心がけているが、彼らを貶めようとする陰謀に対しては、教師として真剣に立ち向かう。 実は国王のヴィクトールとは旧知の仲で、共にワインを酌み交わすこともある。甘い物とコーヒーが好きで、仕事のない日はカフェ「ミッターマイヤー」で過ごすのを楽しみとしている。

カイ・フォン・グランツライヒ (かいふぉんぐらんつらいひ)

グランツライヒ王国の第二王子。年齢は17歳。寡黙で人前にはめったに姿を見せず、目つきも悪いため、気性が荒い人物として恐れられている。周囲からは「ジロリ王子」とも呼ばれている。ハイネ・ヴィトゲンシュタインが王宮に来た当初は、軍学校での暴力沙汰によって停学中だった。その実態は単に目つきが悪いだけで、「息をするのもダルい」と口にするほどののんびり屋。 人前に姿を見せないのは、自分の目つきの悪さと口下手を自覚しており、第一印象がダメなら仲良くなるのは無理だ、と思い込んでいたから。本当は優しい性格で、ふにふにしたかわいい生き物が大好き。小柄なハイネのことも、つい愛でてしまう。もっとも、興味があるのはふにふにとした生き物であり、生き物ではないふにふにには興味がない。 当初は人と挨拶すらできなかったが、ハイネと出会ってからは、彼のアドバイスによって少しずつ対話できるようになった。ハイネとの面談で受けたテストの成績は87点で、本人曰く「普通」らしい。身体能力は高く、町に出たときは、ひったくりをさっと捕まえる行動力もある。力も強く、大きな彫像もひょいと持ち上げることができる。 ハイネのもとで絵画の授業を受けてから、絵を描くことに目覚めつつあるが、その画風は独特すぎると評判である。実は軍学校の停学事件は、弟のブルーノ・フォン・グランツライヒを助けようとしたことが原因。そのことがきっかけでトラブルに遭うが、事件解決後は身内以外の人とも対話できるよう、軍学校に復学した。

ブルーノ・フォン・グランツライヒ (ぶるーのふぉんぐらんつらいひ)

グランツライヒ王国の第三王子。年齢は16歳。4人の王子の中で唯一人、メガネをかけている。負けず嫌いの努力家で、かなりの潔癖症。王子たちの中ではもっとも礼儀正しいが、学歴こそが全てと思い込んでいる、いわゆる学歴至上主義者。幼少時から頭脳明晰で知られていたが、これまでやってきた家庭教師たちを、自分より頭が悪いと見下しており、大学を出ていないハイネ・ヴィトゲンシュタインも、当初は教師と認めていなかった。 しかし、最初の面談での知識対決で、ハイネに完敗。さらに自信のあった論文も、不備の指摘や改善案の提示などを受けて、コテンパンにのされてしまう。その結果、ハイネを、ようやく巡り会えた本当の師匠だと思い込み、以降は誰よりも彼のことを神格化するようになった。 本人はハイネのことを「師匠」と呼びたいが、ハイネに断られ、渋々「先生」と呼んでいる。哲学と社会学を専門としており、若くして学会で何度も論文を発表。周囲からも高く評価されている。一度は学者として海外への留学も考えたが、現在は王位継承者になると、心に決めている。得意な遊びはチェス。絵は一つに集中しすぎて、それが禍々しい方向に表われてしまうタイプ。 王太子である兄のアインス・フォン・グランツライヒに対するコンプレックスが強く、それを克服しようと、小さいときから努力してきた。努力をモットーとする反面、弟のレオンハルト・フォン・グランツライヒのような天才的発想力に欠けていることも自覚しており、それが彼の中の不安となっている。

レオンハルト・フォン・グランツライヒ (れおんはるとふぉんぐらんつらいひ)

グランツライヒ王国の第四王子。年齢は15歳。ハイネ・ヴィトゲンシュタインが王子たちと面談した、最初の相手。表向きは「グランツライヒの白百合」と称される美形で、しかもその容姿を鼻にかけず、誰に対しても謙虚で心優しい。だが、実際の気位はエベレスト級に高く、ニンジンやピーマンと同じくらい教師を嫌っている。勉強はとにかく苦手。 しかも、最初の家庭教師が厳しかったので、勉強のできないレオンハルト・フォン・グランツライヒは特に目をつけられていた。結果、教師が来ても、ひたすら走って逃げるようになっていた。しかし、ハイネにはあっさり追いつかれてしまい、以降は先生として言うことを聞くようになる。ハイネによる最初のテストでは、全部の問題を間違え、名前だけは書けたので、おなさけで1点もらう有様だった。 ただし、体力に関してはトップクラス。これまで体育関係では数多くのトロフィーを獲得していた。それでも、ハイネと出会ってからは、少しずつ勉強に臨むようになり、成績も少しずつではあるが良くなっている。性格は王子たちの中で一番子供っぽい。しかも、かなりのビビリでもあり、革命によってギロチンにかけられた姫の逸話を聞いたときは、庶民たちを怖がるほどであった。 本当の性格はネガティブで、人付き合いも下手。こっそりとその心情を日記につづっている。兄弟の中では勉強のできるブルーノ・フォン・グランツライヒを尊敬しており、いつかは彼みたいになりたいとすら思っている。勉強はできないため、難しい考え方をすることはできないが、天性の発想力で率直な答えを出すことはでき、逆に秀才タイプのブルーノにうらやましがられているところもある。

リヒト・フォン・グランツライヒ (りひとふぉんぐらんつらいひ)

グランツライヒ王国の第五王子。年齢は14歳。甘いマスクで明るい人柄なため、諸外国の王族とも親交が深い。お忍びで出歩くことも多く、女性からの人気が高い。4人の王子たちの中では一番社交性がある。ファッションについても、兄弟では一番手慣れている。だが、女の子といつも遊んでいるためか、すぐに下ネタに走る傾向がある。その一方で、ハイネ・ヴィトゲンシュタインと初めて会ったときから、彼の素性を探ろうとするなど、詮索好きなところもある。 ハイネによる最初のテストは60点。勉強はその気になればすぐにできるが、しようとしないタイプ。兄弟についてはブルーノ・フォン・グランツライヒのことを「ブネ兄ぃ」と親しげに呼ぶが、腹の中ではモテないガリ勉と思っている。 カイ・フォン・グランツライヒについては性格がピュアすぎて逆らえない。4人の王子の中では社交性があるものの、いつも女の子に付いていくばかりだったので、自主的にどこかへ行くということは不得手だった。その後、街にあるカフェ「ミッターマイヤー」で、「リッチ」という仮名で給仕のアルバイトをする。一時は父親のヴィクトール・フォン・グランツライヒに見つかって、アルバイトについて咎められたこともあったが、その後は認められるようになった。 現在はカフェでのアルバイトが生きがいだが、王位継承者への道との間で心が揺らいでいる。幼少時は病弱で、父親が見舞いに来なかったことを、長いこと根に持っていた。カフェで働くだけあり、コーヒーはかなり好き。 ちなみにその頃は、魔除けとして女装もさせられていた。ハイネによる最初のテストは60点。ハイネには「一見、本性を隠している底知れない人と思ったが、実はすごく普通の子供」だと、本当の人間性を見抜かれており、本人もそのことは気にしている。

ヴィクトール・フォン・グランツライヒ (ゔぃくとーるふぉんぐらんつらいひ)

グランツライヒ王国の国王で、4人の王子たちの父親。まだ青年と言われてもおかしくないくらい、若々しい美形の王。18歳で王位に就き、王国軍を西の大陸で最強に育てあげた。人呼んで「軍神王」。表向きは厳格な王だが、子供たちの前ではかなりの親馬鹿。息子たちがまともに挨拶しただけで感涙するほどである。もっとも、国王の顔で王子たちに接するときは厳格となる。 レオンハルト・フォン・グランツライヒの最初のテストが1点だと知ると、再テストでリヒト・フォン・グランツライヒと同じ60点以上取らないと、王位継承権をはく奪すると命じるほどである。カイ・フォン・グランツライヒたち4人の息子たちをかわいがる一方、王太子で王位継承者でもある長男のアインス・フォン・グランツライヒについては、自分の後継としてあまり認めていないところもある。 ハイネ・ヴィトゲンシュタインとはかなり昔から昵懇な仲である。ワインは好きで、特にニーダーグランツイヒ州の白ワインを好む。親馬鹿である一方、お茶目なところもあり、リヒトのアルバイトのことで彼と衝突したときは、息子を理解しようと、お忍びで5時間ばかり給仕の仕事をし、完璧な仕事を見せた。 剣術の腕前は王国一だが、レオンハルトとの手合わせでは親馬鹿が出てしまい、勝負が成立しなかった。

王太妃 (おうたいひ)

グランツライヒ王国の王太妃。ハイネ・ヴィトゲンシュタインが王宮に来たとき、最初に会った王族。4人の王子にとっては祖母。現時点で名前はまだ決まっていない。優しい人物だが、孫たちについてはかなり甘い。

ルートヴィヒ

グランツライヒ王国の衛兵の男性。平民出身でいつも王宮の門番をしている。また、王子たちが王宮の外に出るときは、こっそりと警護に就いている。性格はきまじめで、マクシミリアン・フォン・ローゼンベルグによくからかわれている。

マクシミリアン・フォン・ローゼンベルグ (まくしみりあんふぉんろーぜんべるぐ)

グランツライヒ王国の衛兵の男性。いつも王宮の門番をしている。また、王子たちが王宮の外に出るときは、こっそりと警護に就いている。性格は軽く、ルートヴィヒ・フォン・ローゼンベルグをよくからかう。父親は海軍の大佐。エルンスト・フォン・ローゼンブルグが従兄弟で、彼のことを「エルンスト兄ちゃん」とも呼んでいるが、同時に恐れてもいる。 剣の腕前は兵士たちの中では一番だが、体力バカなレオンハルト・フォン・グランツライヒ王子にはさすがについていけない。

アデル

グランツライヒ王国の姫。ヴィクトール・フォン・グランツライヒ国王の子供たちの中では一番の末っ子で、家族の愛を一身に浴びている。年齢は3歳。背丈はハイネ・ヴィトゲンシュタインと同じくらい。偶然、「大人になったら外国へお嫁に行かされる」という話を聞いて、その話をなしにしたいため「ハイネと結婚する」と言い出した。 この婚約は心を乱したアデルを落ち着かせるために打ったお芝居として解消されたが、アデルのハイネへの想いは今も残っている。絵画の授業で4人の兄たちが描いた一見稚拙な絵にも、それぞれいいところを見出すなど、国王の子供たちの中では、一番芸術的センスがあるところをみせていた。

ベアトリクス・フォン・ロートリンゲン (べあとりくすふぉんろーとりんげん)

グランツライヒ王国の有力貴族の娘。カイ・フォン・グランツライヒの婚約者でもある。身長173cmという長身かつスレンダーな容姿。ハイネ・ヴィトゲンシュタインをして「今までで一番の男前」と言わしめた男装の麗人。普段着も男物の服を着用している。見た目は男っぽいが、中身は恋する少女。婚約が決まってから2年もたっているのに、自分を女として見てくれていないカイを、自分の方に振り向かせようとやっきになっている。 カイもベアトリクス・フォン・ロートリンゲンに好意は抱いているが、まだ仲は進展していない。実はちゃんとドレスを着れば、美しい姫君になる。

アインス・フォン・グランツライヒ (あいんすふぉんぐらんつらいひ)

グランツライヒ王国の第一王子。黒い髪で、大人びた雰囲気の青年。よく煙管をくゆらせている。周囲からは父親より老けていると評判で、本人もいささか気にしている。次期国王として申し分のない人物とされているが、父親のヴィクトール・フォン・グランツライヒ国王は「彼は国王にふさわしくない」と考えている。第36話まで、半年ほどの外遊に出ていたが、現在は国に戻っている。 シュバルツ宮殿という、150年前の戦争で活躍した将軍に時の国王フリードリヒ4世が与えた宮殿に住んでいる。4人の弟たちの問題点をそれぞれ把握しており、それゆえに彼らに王の継承者は無理と思っていた。しかし、ハイネ・ヴィトゲンシュタインとの出会いをきっかけに成長を見せる彼らを見て、「その王室教師の力を借り、私を超えて次期国王候補になってみせろ」と宣言する。

エルンスト・フォン・ローゼンベルグ (えるんすとふぉんろーぜんべるぐ)

グランツライヒ王国の伯爵。アインス・フォン・グランツライヒ王子の侍従長であり、衛兵のマクシミリアン・フォン・ローゼンベルグは従兄弟。ハイネ・ヴィトゲンシュタインの過去を探ろうとしたり、ハイネの教え子である4人の王子たちに関するトラブルの裏で、暗躍しているかのような素振りを見せるなど、色々と怪しい人物。 だが、表向きは冷静な態度の貴族である。

シャドウ

グランツライヒ王国の王室で飼われている犬。アデルのいい友達であり、カイ・フォン・グランツライヒにとってはハイネ・ヴィトゲンシュタインと並ぶふにふにの対象。

ドミトリー教授

オロス国の優秀な社会学者。ブルーノ・フォン・グランツライヒにとってはあこがれの存在。ドミトリーも彼の才能を高く買っており、国を出て自分のもとで学者を目指さないかと誘う。が、あくまで王位継承者を目指したいというブルーノの真意を知り、連れて行くことをあきらめる。

ラルフ・フォン・フックス (らるふふぉんふっくす)

かつてグランツライヒ王国の軍学校に在籍していた貴族の子弟。ブルーノ・フォン・グランツライヒに対して、しごき、もしくはいじめのような暴力をふるい、それを止めようとしたカイ・フォン・グランツライヒに殴られて学校を退学になる。その後、家族は風評を恐れて彼のもとを去り、残された彼はならず者の一味に加わった。 かつての不祥事を三流新聞にゴシップ記事として書かせ、その真意を問いに来たカイたちを捕まえて、身代金をせしめようとするが、ハイネ・ヴィトゲンシュタインによって企みは阻止される。

オーナー

カフェ「ミッターマイヤー」のオーナー。リヒト・フォン・グランツライヒがアルバイトし、ハイネ・ヴィトゲンシュタインが常連客として出入りしている。名前はまだ決まっていない。独身男性で、リヒトには「俺よりモテない」とからかわれている。だが、コーヒーを入れる腕前は一流で、味についてうぬぼれていたリヒトの鼻をへし折ったこともある。 その後、リヒトが真剣に取り組んだコーヒーのブレンドを認めて店に出す、という器の大きいところも見せている。自宅は店の2階だが、リヒトからみたら店の休憩室かと思えるくらい狭い。

ニーシェ

グランツライヒ王国の宮廷画家の男性。ネーデル王国出身。代表作はヴィクトール・フォン・グランツライヒ国王の肖像画。性格はキザなナルシストで、作品のファンであるハイネ・ヴィトゲンシュタインがファンを辞めたくなるほど鬱陶しい。黙っていれば美形のレオンハルト・フォン・グランツライヒをモデルにした肖像画を描きたがってる。

エルマー・フォン・ビスマルク (えるまーふぉんびすまるく)

グランツライヒ王国の貴族の子弟。父親が海軍で、自分も立派な軍人になるべく軍学校に入学。そこで出会ったカイ・ヴィトゲンシュタインと友達になり、初めての友人として王宮に招かれた。貴族の家ではあるが家は小さく、王族であるカイとその兄弟たちを相手に、かしこまっていた。彼らの王子らしくない振るまいを見て、緊張が解けた。 卒業後は軍に進むため、カイとは進路が異なるが、それでも友達でいようと誓い合う。ちなみにハイネ・ヴィトゲンシュタインのことは最初、カイたちの一番下の弟と間違えていた。

場所

グランツライヒ王国 (ぐらんつらいひおうこく)

物語の舞台となる国。人口は130万人。モデルになったのは1880年代のオーストリア=ハンガリー帝国。国土の面積は676平方km、通貨は「フローリン」と「クロイツァー」で、フローリンの方が価値が高い。主な産業は農業。多民族・多国籍国家で、その国家理念は「民族平等」である。選挙で選ばれた議員による議会で法を作り、国王が承認するという政治形態。 軍隊は歩兵、騎兵、砲兵で構成される陸軍と海軍で、国王が全軍の指揮官となる。国章は知恵の象徴であるペガサス。20年前に城壁を壊し、大工事をして環状道路(リングシュトラーセ)を作る。国立歌劇場や市庁舎など、主な公共建物はこの環状道路沿いに建てられている。

ヴァイスブルク宮殿 (ゔぁいすぶるくきゅうでん)

国王を始めとする王家が暮らす宮殿。ハイネ・ヴィトゲンシュタインにとっては勤務先。美しい庭園もある。

ミッターマイヤー

グランツライヒ王国の首都にあるカフェ。ハイネ・ヴィトゲンシュタインにとっては息抜きの場所であり、リヒト・フォン・グランツライヒにとってはアルバイト先。オーナーは独身で、他に男女含めて多くの店員が働いている。リヒトの働きぶりを見に、ヴィクトール・フォン・グランツライヒ国王やアインス・フォン・グランツライヒ王子が訪れたこともある。

その他キーワード

トルテ

レオンハルト・フォン・グランツライヒが大好きな洋菓子。勉強で結果を出すまで食べることを断つなど、彼にとってはモチベーションの大きな源である。それ以外でも、茶会など様々なシチュエーションで、お菓子として頻繁に出てくる。

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