君は僕の太陽だ

君は僕の太陽だ

7歳年下の恋人がいるクラスを受け持った新米女性教師は、愛を持って生徒に接するものの、生徒との溝は深まるばかりで、空回りの日々を送っていた。強面の恋人に助けられながら、生徒の抱える問題に正面から向き合う人情味溢れる学園ストーリー。「別冊マーガレット」に1990年から連載された作品。

正式名称
君は僕の太陽だ
ふりがな
きみはぼくのたいようだ
作者
ジャンル
教師
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概要・あらすじ

栗山仙子は7歳年下の清原忍の家庭教師をしていたが、忍は仙子の説得も空しく高校を自主退学してしまう。その後、素直になれない忍とさまざまな難局を迎えながらも、2人は晴れて恋人同士となる。そして仙子は念願叶って高校の教師となる。新任早々担当となったクラスには、編入した忍が在籍していたが、彼は入学式以来学校には顔を出していなかった。

また学校での日々は、仙子が思い描いた教師生活とはかけ離れた厳しいものだった。仙子は同僚の南先生からアドバイスを受けるものの、事態は悪くなる一方。そんなある日、生徒にさげずまれていたことを知り、涙する仙子の姿を目の当たりにした忍は、彼女をサポートするため、入学式以来顔を出していなかった学校へ行くことを決意する。

登場人物・キャラクター

栗山 仙子 (くりやま せんこ)

大学を首席で卒業後、高校の新任教師となった女性。恋人である清原忍が所属するクラスの担任を務めている。担当教科は数学。愛と勇気をモットーに、生徒や同僚たちとの温度差に戸惑いながらも、ひたむきに頑張っている。生徒の悩みに真っ向からぶつかっていく熱血教師。

清原 忍 (きよはら しのぶ)

栗山仙子の7歳年下の恋人で、仙子の担任するクラスに所属している男子高校生。強面ということもあり、クラスメイトからは一目置かれている。父親との間の確執が原因で心に闇を抱えており、周囲に対しては何かと反発しがち。反面、人を自然と笑顔にさせる力も持ち合わせている。

北野 (きたの)

栗山仙子と中学時代に同級生だった男子。太陽のように元気いっぱいな少年で、学校でも人気者だった。教師になりたいと夢を語り、悩んでいた仙子を元気づけてくれた存在であり、これが仙子が教師を目指すきっかけとなった。高校2年の夏、川で溺れかけていた子供を助けて亡くなった。

木村 隆志 (きむら たかし)

栗山仙子の担任するクラスに所属している男子高校生。父親のリストラによる家計圧迫を危惧し、学校をやめるつもりでいた。ひょんなことから清原忍に自分のアルバイト先を紹介し、一緒に働くようになる。このことをきっかけに友情を深め、仙子と忍の良き理解者となる。

南先生 (みなみせんせい)

高校の女性教師で、栗山仙子の同僚。教師になって2年目だが、担任クラスは持っていない。仙子の想い描く教師像を実践している先輩であり、理想と現実のギャップに悩む仙子へアドバイスを送り、親身に相談に乗っていた。しかし、仙子のクラスで授業のボイコットが発生していることを知ると、一転して仙子のことを非難し始める。

矢沢 (やざわ)

忍の父の秘書を務める男性。関係の上手くいっていない清原忍と忍の父の想いを良く理解しており、あいだに入って調整をしている。また、忍の恋人である栗山仙子に対する、忍の父からのメッセンジャーとしての役割も果たしている他、忍のことで悩む仙子にとっての良き相談相手にもなっている。仙子に好意を抱いているような素振りを見せることもあるが、その真意は不明。

忍の父 (しのぶのちち)

清原忍の父親。有名企業の社長を務めていることもあって多忙で、忍のことは、秘書の矢沢や栗山仙子に任せっきり。それが忍の反発を招く一因となっているが、うまく対応できずに頭を悩ませている。忍には跡取りとして立派に育って欲しいと願っており、彼のために学校へ寄付金を納めている。しかし、その行為がますます忍の反発を招いていることには気付いていない。

栗山 浩二 (くりやま こうじ)

栗山仙子の弟。思春期の反抗期真っ只中で、何かと小言を言ってくる仙子の母に対し、攻撃的な態度を取っている。一方で、清原忍が仙子を泣かせた際には、彼のもとまでわざわざ出向いて怒りをぶつけるなど、姉想いなところもある。また、栗山浩二の親に対する反抗的な言動が、忍が自分の行いを省みるきっかけになるなど、忍にとって反面教師にもなっている。

仙子の母 (せんこのはは)

栗山仙子の母親。教育ママを絵に書いたような女性で、栗山浩二に対して何かと小言を言っている。母親として子供を愛するがゆえの行為ではあるが、反抗期真っ只中の浩二がそれを理解できるはずもなく、結果的に互いに傷つけ合うこととなっている。ちなみに浩二との間に揉め事があるたびに、仙子があいだに入ってとりなしている。

仙子の父 (せんこのちち)

栗山仙子の父親。栗山浩二を叱りすぎる仙子の母をたしなめることもあるが、基本的に寡黙で、家庭ではあまり目立たない存在。清原忍に逸見政孝と似ていると言われた際にはものまねをしてみせるなど、お茶目な一面も持つ。

大谷 京子 (おおたに きょうこ)

栗山仙子の担任するクラスに所属している女子高校生。庄司まゆとはとても仲の良い親友同士だったが、教室で衆人環視の中、以前まゆにもらった物を投げつけて返し、一方的にまゆと絶交する。2人の関係悪化は、まゆの彼氏を京子が取ったことが原因だと噂されている。その後、クラスメイトを誘ってまゆをいじめようと試みるが、原因が原因だけに逆にクラスメイトたちから反感を買い、孤立してしまう。 ただしその行動には、大谷京子なりにまゆのことを思いやった意図が隠されていた。

庄司 まゆ (しょうじ まゆ)

栗山仙子の担任するクラスに所属している女子高校生。大谷京子とはとても仲の良い親友同士だったが、一方的に京子から縁を切られてしまう。庄司まゆ自身は、今までと変わらず仲良くしたいと願っているが、うまくいかずに仙子に相談を持ちかける。なお関係が悪化したそもそもの原因は、まゆの彼氏と京子がお互い惹かれあっていることを知ったまゆが、2人の幸せを願って自ら身を引いたことが発端だった。

近浦 ますみ (ちかうら ますみ)

栗山仙子の担任するクラスに所属している女子高校生。学級委員を務めており、クラスメイトが騒いでいると低い声で一発で黙らせる迫力の持ち主。姉御肌のしっかり者で、小林法子の父親が交通事故に遭ったという報告がクラスにもたらされた際には、オロオロする法子を強く励ましつつ、病院まで送り出す手配をするなどの活躍を見せた。 実は以前より睡眠薬に興味を持っており、ある時ついに保健室にあった睡眠薬を盗んでしまう。

遠藤 均 (えんどう ひとし)

校長先生の孫の少年。1年ほど前に、栗山仙子の高校の生徒を相手に傷害事件を起こし、通っていた進学校を退学になっている。仙子の勤める高校の体育祭にバイクで乱入し、仙子の目の前で急ブレーキをかけるなどの挑発行為を行った。その後、仲間と逃げようとしたところを清原忍に取り押さえられる。家庭ではおとなしい良い子として振る舞っているため、校長先生も遠藤均を甘やかしている。 のちに祖父の勤める高校の編入試験を受けることになるが、忍と木村隆志から「同級生だし、萩本欽一みたいでいいだろう」と、「きんちゃん」という呼び名を付けられた。なお、本人はこのあだ名を嫌がっている。

校長先生 (こうちょうせんせい)

栗山仙子の勤める高校で校長を務める男性。教育に熱心な仙子に対して大きな期待を寄せている。遠藤均の祖父で、5年前に両親が離婚した後にお互い再婚したことから、居場所を失くした均のことを不憫に思っている。均も校長先生の前ではおとなしい良い子として振る舞っているため、彼の本質には気付いておらず、仙子には祖父バカだと思われている。

小林 法子 (こばやし のりこ)

栗山仙子の担任するクラスに所属している女子高校生。清原忍に片想いしている。ある日、想いを綴ったラブレターを落としてしてしまい、それを拾ったクラスメイトに読み上げられてしまう。それを聞いた忍からは「あほか」と一蹴されて意気消沈。のちに、ハイレベルでカッコいい女になり、忍を見返してやろうと考えるようになる。

梅丘 弘志 (うめおか ひろし)

栗山仙子の担任するクラスに所属している男子高校生。成績が悪いことをバカにされ、クラスメイトからはパシリにされている。進級をかけて追試を受けることになるが、その試験において、カンニングをしているところを仙子に目撃されてしまう。仙子は学校側にカンニングを報告しなかったが、結果的に落第を言い渡されることになる。落第したのは、カンニングしたことを密告した仙子のせいだとクラスの中で騒ぎ立て、仙子を追い込んでいく。

神田先生 (かんだせんせい)

高校の男性教師で、栗山仙子の同僚。担当は現国。無鉄砲で理想を掲げるばかりの仙子のことを快く思っていない。梅丘弘志の追試の試験官を務め、彼がカンニングした場面を目撃して落第を告げた。同時に、カンニングを目撃していながら報告しなかった仙子のことも糾弾し、その甘さを責め立てる。

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