概要・あらすじ
時は19世紀。英国情報部の女スパイであるリリー・アプリコットは、ロシアのテロリスト、ドーロホフを暗殺するという任務の途中で、直立二足歩行に進化して世界各地で密かに暮らしていた恐竜の一人であり、世界を守るために活動している秘密結社、イフの城のエージェントであるサバタと出会う。サバタと協力してドーロホフを倒したリリーは、サバタの勧誘もあり、自らを死んだことにしてイフの城へと参加。
サバタとのコンビでさまざまな事件を解決していく。
登場人物・キャラクター
リリー・アプリコット (りりーあぷりこっと)
英国情報部のスパイだったクールな女性で、後に秘密結社、イフの城のエージェントとなる。父親が英国の裏切者であり、母はそれを苦にして自殺した。そのため、売国奴の娘として蔑まれ、暗殺という危険な汚れ仕事ばかりをさせられている。任務の途中でイフの城のエージェントであるサバタと出会ったことで変化が生まれ、自分を死んだことにしてイフの城のエージェントとして新しい人生を送るようになる。 大酒飲みで任務中も酒瓶を欠かさないが、酒瓶にはナイフなどが隠されており、戦闘時はそれを使って戦う。サバタから頻繁にラブコールを受けては適当に流しているが、実際は相思相愛。
サバタ・ヴァンクリフ (さばたゔぁんくりふ)
秘密結社、イフの城のエージェントである恐竜の男性。「卵泥棒」と呼ばれたオヴィラプトルを先祖に持つために恐竜社会で迫害された氏族であり、ジャンゴによって家族を殺害された上に右腕も失ったという過去を持つ。そのため右腕は義手。凄惨な過去を持ちながらも、それに呑まれない熱血漢で、リリーに惚れており、頻繁にラブコールを送っている。 戦闘時は主にリボルバーを使用。
モンテ・クリスト伯Ⅲ世
秘密結社、イフの城のリーダーである男性。「岩窟王」ことモンテ・クリスト伯の孫である。考古学者のシュリーマンを護衛する任務をリリーたちに与えた際には、ついでにサインを貰うよう頼むなど、偉人好きという一面も。
ブースロイド
秘密結社、イフの城のエージェントである男性。優秀な発明家で、サバタの義手も彼の手によるもの。リリーとサバタのサポート役を務めることが多い。
ジャンゴ
有翼の蛇教団のメンバーである恐竜の男性で、アロサウルスの氏族。かつて、サバタの妹を殺害し、サバタの右腕をも奪ったという過去を持つ。その際にサバタの反撃で左目を失ったこともあり、お互いに激しく敵視している。走って馬に追いつくほどの身体能力を持ち、銃の腕も超一流。
イワン・ミハイロヴィッチ・ドーロホフ (いわんみはいろゔぃっちどーろほふ)
恐竜の男性で、オヴィラプトルの氏族。ロシア内に居住する恐竜の一団「最後の兵力」の一員で、サバタと同様にオヴィラプトルということで虐げられていた。所有する者が「最後の兵力」の指揮権を得る取り決めとなっている宝珠(オーブ)をロシア皇室から盗み出し、鉄仮面で変装した上で「最後の兵力」の指揮者となる。
D・H (どらごん・ほーす)
秘密結社、イフの城のエージェントである壮年の男性。サバタの銃の師匠であり、着物の上にコートを着ているのが特徴。戦闘時は銃の他に日本刀も使用する。正体は密かに生き延びていた坂本龍馬で、額には近江屋で負った傷がある。
N
リリーの英国情報部時代の上司である男性。小太りな見た目をしている。リリーの命を軽視した命令ばかりを出しており、彼女が死んだと聞かされた際にも特に表情を動かさなかった。
集団・組織
イフの城
『ジャバウォッキー』に登場する世界的秘密結社。モンテ・クリスト伯Ⅲ世をリーダーに、リリー、サバタ、ブースロイドらがエージェントとして働いている。世界の平和を守り、その明日を救うということを以って、不実で不条理で不公平である世界に「復讐」するというのが目的となっている。
有翼の蛇教団
『ジャバウォッキー』に登場する教団。ジャンゴなどが所属している。世界を、かつてのような「恐竜が人間を支配する世界」にすることが目的であり、目的のためには死をも厭わない狂信者が多い。教団名はアステカ神話の神、ケツァルコアトルに由来する。