概要・あらすじ
ヴェネチアの元首ヴァレンチーノは、女性ながら男性のふりをして元首をしている。ある日、町で事故にあった青年パオロを拾い、元首付き楽士として身近におくことに。しかし、彼が「ヴェネチアのばら」と呼ばれるロマンツァを見たことが事故の原因と知ると、笑いながら彼をロマンツァのもとへ連れて行くのだった。
登場人物・キャラクター
ヴァレンチーノ
本名はヴァレンチーナという女性だが、男装し、男性名ヴァレンチーノと呼ばせている。ヴェネチアの元首。ヴェネチアの不利になることは死んでもしたくないと思っている。冷静沈着。ロマンツァが家のために身を売るとき、救えなかったことを密かに悔やんでいた。
パオロ
馬車にひかれたところをヴァレンチーノに助けてもらい、彼女付きの楽士兼画家マーカントニオの弟子になる。絵が得意でパドヴァの画家ルッキオ親方の工房で修行していたが、訳あってヴェネチアへ。マリア像にそっくりなロマンツァに恋する。
ロマンツァ・カナーレ
金貸し商人ロヴェルティに囲われている女性。「ヴェネチアのばら」という異名を持つ。
ロヴェルティ
金貸し商人。親子ほど年の離れているロマンツァを愛し、囲っている。
マーカントニオ
ヴァレンチーノと行動をともにしている絵師。高級娼婦ラウラを聖母マリアのモデルに起用した。パオロを弟子にする。
ラウラ
聖母マリアの絵のモデルに起用された高級娼婦。市民にとっては高嶺の花。
アエリア・ラエリア・クリスピス
医者で錬金術師。ヴァレンチーノにパウロの手当をするように言われる。
ジョルジュ・ファリエーロ
ヴェネチアの傭兵隊長。ヴァレンチーノに惚れているといいながら、トルコに雇われて彼女を殺そうとする。
場所
ヴェネチア
商取引で賑わう街。異国の商人も多く訪れる。言語は、イタリア語。