海賊とよばれた男

海賊とよばれた男

戦後日本を舞台に、出光興産創業者である出光佐三をモデルにした主人公、国岡鐡造の生涯と、彼が興した企業「国岡商店」が倒産寸前の状態から復活していく姿を描いた歴史ドラマ。小説『海賊とよばれた男』のコミカライズ作品で、「イブニング」'14年6号から連載。原作は百田尚樹。

正式名称
海賊とよばれた男
ふりがな
かいぞくとよばれたおとこ
原作者
百田 尚樹
作画
ジャンル
歴史もの一般
 
戦後
 
ドキュメンタリー、実話
レーベル
イブニングKC(講談社)
巻数
全10巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

本作『海賊とよばれた男』は、実話を基にした歴史経済作品となっている。主人公の国岡鐡造をはじめ、登場人物の大半は出光佐三と出光興産にゆかりのある実在人物をモデルに描かれており、モデルになった人物を知ると、さらに作品への理解を深めることができる。また、コミックス内には「海賊とよばれた男 THE TRUE RECORD」と題し、作中で描かれる実際に起きた出来事について補足する解説コーナーもある。そのため、本編と「海賊とよばれた男 THE TRUE RECORD」を併読することで、出光興産の歩みと、戦後日本の歴史も学ぶことができる。

時代設定

本作『海賊とよばれた男』は、国岡鐡造が生まれた明治18年以降の日本が舞台。主に昭和20年8月以降の、鐡造が莫大な借金を抱えた「国岡商店」を立て直すため奮闘する姿が描かれている。また、作中では鐡造の若き日のエピソードとして、明治38年、神戸高商(現在の神戸大学)を卒業した鐡造が、「酒井商会」での勤務を経て「国岡商店」を軌道に乗せるまでの「青春編」も描かれる。

あらすじ

昭和20年8月。国岡鐡造は、石油販売会社「国岡商店」の店主を務めていた。だが日本が敗戦国となり海外の営業所を失ったことで、「国岡商店」には莫大な借金だけが残されたことを知る。しかし鐡造は、店員の全員が解散を覚悟するなか、「これより一切の愚痴をやめよ」「皆で死ぬ気で立ち向かえば、必ず日本は立ち上がる」と店員たちを鼓舞。1人の店員も馘首(解雇)しないと宣言し、厳しい状況から「国岡商店」を再建するために立ち上がるのだった。

タイアップ

『海賊とよばれた男』×ひらかたパーク

2016年11月から2017年1月にかけて、実写映画版『海賊とよばれた男』とひらかたパークのコラボレーション企画を開催。これは実写映画版で国岡鐡造役を演じる岡田准一が、ひらかたパークでイメージキャラクターを務めていることから生まれた。劇中で鐡造のかけている丸眼鏡をモチーフにした特別な眼鏡と、鐡造の会社「国岡商店」の社員が着用しているハッピをモチーフにしたオリジナルハッピを着用し、フリーフォールアトラクション「ジャイアントドロップ メテオ」に搭乗できるイベント「国岡ライド」を期間限定で実施するというもの。また、「国岡商店」をモチーフにした展示「枚方商店」など、さまざまな展示も同時に行われる。

『海賊とよばれた男』×明治ブルガリアヨーグルト

2016年10月、実写映画版『海賊とよばれた男』の公開を記念して、明治ブルガリアヨーグルトとのタイアップ企画「ヨーグルト大使とよばれた男」が行われた。キャンペーン内容は特設webサイト上にあるクイズに答えると、抽選で200組400名に『海賊とよばれた男』の明治ブルガリアヨーグルト特別試写会招待が当たったり、明治ブルガリアヨーグルト各対象商品を買ってポイントを貯めて応募すると、さまざまなプレゼントがもらえるというもの。

メディアミックス

実写映画

2016年12月、本作『海賊とよばれた男』の実写映画版が公開。監督は山崎貴、音楽は佐藤直紀が担当する。国岡鐡造役を岡田准一、東雲忠司役を吉岡秀隆、武知甲太郎役を鈴木亮平が演じる。

オーディオドラマ

2014年1月より、オーディオブック配信サービス「FeBe」にて、オーディオドラマ版の配信が行われている。国岡鐡造役を中村雅俊、東雲忠司役を川島得愛、ナレーションを上柳昌彦が演じた。

評価・受賞歴

百田尚樹の原作小説『海賊とよばれた男』は、2013年第十回本屋大賞を受賞している。

作家情報

作者

須本壮一は、主に青年誌で活躍中の漫画家。他の作品に『永遠の0』などがある。須本壮一は本名で、主に「本そういち」のペンネームで執筆した作品が多く、『フリー雀荘最強伝説ONE』『奪還』『めぐみ』『夢幻の軍艦大和』などを手掛けている。誕生日は8月16日で、出身地は神奈川県。

原作

百田尚樹は、放送作家であり小説家。2006年『永遠の0』でデビュー。他の作品に『モンスター』『プリズム』『カエルの楽園』などがある。放送作家として番組構成を手掛けた作品には「探偵!ナイトスクープ」などがある。1956年生まれで、出身地は大阪府。

登場人物・キャラクター

主人公

石油販売会社「国岡商店」の店主を務める初老の男性。前髪を上げ額を全開にした撫でつけ髪で、髪を一筋だけ前に垂らし、丸眼鏡をかけている。昭和20年8月、敗戦国となった日本で、莫大な借金を抱える「国岡商店」... 関連ページ:国岡 鐡造

甲賀 治作

石油販売会社「国岡商店」創業時からの店員で、常務を務める中年の男性。前髪を左寄りの位置で分けて額を見せた撫でつけ髪をしている。国岡鐡造の片腕とも言える存在で、戦争で社員名簿が焼失した際は自らの記憶だけを頼りに再現するなど、抜群の記憶力を持つ。

石油販売会社「国岡商店」創業時からの店員で、常務を務める中年の男性。甲賀治作とは同期のような間柄。前髪を左寄りの位置で分け、襟足まで伸ばした髪全体を外にはねさせた髪型で、眼鏡をかけている。知的な切れ者... 関連ページ:柏井 耕一

石油販売会社「国岡商店」の店員で、南方調査団の課長を務める男性。前髪を眉上で短く切った髪型をしている。昭和21年2月に「国岡商店」に戻って以降は部長を務めることになる。帰国当初、「国岡商店」が石油販売... 関連ページ:東雲 忠司

石油販売会社「国岡商店」に昭和22年から入店した新しい男性店員で、元軍務局大佐。前髪を上げて額を全開にして撫でつけ髪にし、癖のある前髪を二房だけ垂らしている。英語が非常に堪能で、東京外事専門学校(のち... 関連ページ:武知 甲太郎

国岡鐡造の恩人で、淡路島に実家を持つ資産家の男性。前髪を上げて額を全開にして撫でつけ髪にし、ちょびひげを生やしている。仕事はせずに茶や骨董を楽しむ風流人で、鐡造よりも13歳年上にあたり、鐡造が神戸高商... 関連ページ:日田 重太郎

石油販売会社「国岡商店」に大正7年に入店し、昭和10年の時点では部長を務めていた40歳の男性。前髪を目の上で切り、後ろ髪だけ肩につくほど伸ばした髪を外にはねさせている。頭頂部で三房だけ飛び出した「アホ... 関連ページ:長谷川 喜久雄

国岡鐡造の弟で、石油販売会社「国岡商店」の専務を務める中年の男性。前髪を右寄りの位置で斜めに分けてはねさせた癖のある髪の毛で、眼鏡をかけている。旧満鉄では部長を務め、終戦時にソ連に捕まって2年ほど収容... 関連ページ:国岡 正明

石油を扱う国策会社「石油配給統制会社」の社長を務める中年の男性。戦時中の石油元売会社日本最大手である「日邦石油」の副社長でもある。前髪を右寄りの位置で分けて額を全開にした刈り上げの髪型に、太く枝分かれ... 関連ページ:鳥川 卓巳

元海軍大佐で、石油販売会社「国岡商店」の新入店員。髪型は短めのスポーツ刈りで、生真面目で責任感の強い男性。戦時中、海軍の技術部門で無線を扱う仕事をしており、敗戦後も縁の深かった逓信院から受けたラジオ修... 関連ページ:藤本 壮平

武田 新平

石油販売会社「国岡商店」の店員でラジオ部の次長を務める若い小柄な男性。くりくりのパーマヘアを刈り上げた髪型をしている。入店は藤本壮平よりも先だが、次長として彼の下に付き、ともに銀行に融資を頼みに行ったり、地方を回ってラジオ修理業務に励んだりして壮平を支える。

石油販売会社「国岡商店」の店員でラジオ部の技術部員を務める海軍出身の男性。坊主頭に丸眼鏡をかけ、前歯が1本抜けている。海軍時代は藤本壮平の部下で、軍を離れてからも壮平を「大佐」と呼んでしまうことがある... 関連ページ:石川 秀樹

商工省鉱山課で課長を務める初老の男性。前髪を眉上で短く切り、右寄りの位置で斜めに分けたストレートの短い髪型に、ちょびひげを生やして丸眼鏡をかけている。旧海軍燃料廠のタンク底に残った油をさらう業務を引き... 関連ページ:斉藤 健治

石油販売会社「国岡商店」の店員で、ラジオ部に所属する海軍出身の男性。坊主頭で、ちょびひげを生やしている。海軍時代は燃料機関参謀の大佐を務めており、終戦後も第二復員省の史実調査部にいたため、旧海軍のタン... 関連ページ:渡辺 欣也

GHQ参謀部・第四部(G4)兵站部燃料補給班の部長を務める中年の男性。前髪を上げて額を全開にし、撫でつけ髪にしている。旧海軍燃料廠のタンク底に残った油をさらうという困難な業務を商工省鉱山課に命じたもの... 関連ページ:アンドレー・チャン

石油販売会社「国岡商店」の店員で、東雲忠司らとともに旧海軍燃料廠のタンク底に残った油をさらう業務を行うことになった若い男性。前髪を上げて額を全開にし、撫でつけ髪にしている。頬にはそばかすがある。チーム... 関連ページ:宇佐美 幸吉

石油販売会社「国岡商店」の店員で、海外事業部に所属する通訳担当の若い男性。髪全体を立てて額を全開にし、刈り上げた髪型をしている。突如「公職追放令」を出された国岡鐡造がGHQへ異議申し立てをする際に同行... 関連ページ:飯田 良太

GHQ参謀部・第二部(G2)法務局に所属する男性。階級は少佐。日系人で、前髪を上げて額を全開にした撫でつけ髪をしている。「公職追放令」を出された国岡鐡造が、異議申し立てのためGHQに赴いた際に知り合い... 関連ページ:ジョン・フジオ・アイソ

商工省鉱山局石油課の課長を務める中年の男性。前髪を上げて額を全開にした撫でつけ髪をしている。目が細いため、いつも目を閉じているように見える。日本の石油会社を一致団結させようと石油政策について建議書を提... 関連ページ:北山 利夫

GHQ参謀部・第二部(G2)法務局に所属する男性。階級は少佐。前髪を右寄りの位置で分けて上げて額を全開にし、撫でつけ髪にしている。下まつげが長い。自分が日本にやって来たのは国家解体から新生する日本を助... 関連ページ:アレックス・ミラー

ソニー・レドモンド

GHQ参謀部・第二部(G2)法務局に所属する若い男性。階級は大尉。前髪を上げて額を全開にし、撫でつけ髪にしている。アレックス・ミラーの依頼を受けて武知甲太郎と接触し、アレックスの望む「石油業界に詳しく、かつ信頼できる優秀な日本人」を紹介してもらうことになる。

石油顧問団(PAG)のトップの1人で、巨大企業「スタンダード・ヴァキューム・オイル(スタンバック)」の横浜での最高責任者を務める男性。前髪を上げて額を全開にし、撫でつけ髪にしている。石油販売会社「国岡... 関連ページ:ダニエル・コッド

酒井

神戸高商を卒業した国岡鐡造が就職した、小麦と機械油を扱う個人商店「酒井商会」主人の中年男性。前髪を左寄りの位置で七三分けにし、口ひげを生やしている。朴訥で誠実な人柄で、重い小麦の袋も自ら運ぶ働き者。鐡造のことを高く買っており、非常に大切に想っている。

国岡 徳三郎

国岡鐡造、国岡正明らの父親で、石油販売会社「国岡商店」の創業時からの店員。坊主頭のような短めのパンチパーマと、口ひげ、顎ひげが特徴。かつて染め物業に携わっていたことがあり、品質の良い油を手に入れるために悩む鐡造に思いがけないヒントを与える。

「日邦石油」下関支店で明治44年時点の支店長を務めていた初老の男性。前髪を上げて額を全開にし、撫でつけ髪にして眼鏡をかけている。国岡鐡造とは、彼が個人商店「酒井商会」で働いていた頃からの知り合いで、鐡... 関連ページ:榎本 誠

大江 清

東京銀行本店営業部常務を務める中年の男性。前髪を右寄りの位置で分けて額を全開にし、撫でつけ髪にしている。ややえらが張った頬が特徴。気難しい性格で、国岡鐡造は、清に良い印象を持たれていないと考えていた。石油タンク入手のため銀行の融資を必要とした鐡造が東京銀行を訪れた際、再会する。

新田 辰男

石油販売会社「国岡商店」が所有するタンカー「日章丸」の船長。あごひげと口ひげを生やした59歳の男性。16歳の頃から船に乗っているベテラン船長で、戦時中は海軍に徴用され輸送業務に就いていた。国岡鐡造から直接スカウトされる形で船長となった。

貿易商をしているイラン人の男性。アメリカの市民権も持っている。もじゃもじゃしたパーマヘアを短く切り、口ひげと顎ひげを生やしている。イランの石油を他国に販売したいと考えているが、イギリスの妨害に遭って悩... 関連ページ:モルテザ・ホスロブシャヒ

イランの首相を務める年老いた男性。両サイドにだけ髪の残った禿げ頭で、掘りの深い顔立ちをしている。シリアのクワトリ大統領、エジプトのナギブ首相と並び「中東の三傑」と呼ばれる存在。就任以来の激務が原因で現... 関連ページ:モサデク

イランの国会議員で、対外石油販売委員会の一員の中年男性。前髪を上げて額を全開にし、肩につかない長さまで伸ばした長髪を撫でつけ髪にして、ちょびひげと顎ひげを生やしている。モサデクに次ぐ国内ナンバー2とさ... 関連ページ:ハシビイ

国岡 多津子

国岡鐡造の妻。前髪を右寄りの位置で分けて左へ向かって流し、肩につくほど伸ばしたセミロングの髪を1つに結んでまとめている。明るく前向きで穏やかな性格で、どのような苦しい状況にあっても鐡造を信じ、鼓舞する。

集団・組織

国岡商店

国岡鐡造が店主を務める石油販売会社。明治44年6月20日、鐡造が25歳の頃に九州の門司で創業した。「人間尊重」を社是とし、就業規則や出勤簿もなければ、馘首(解雇)も定年もないという独特の社風を掲げてい... 関連ページ:国岡商店

石油配給統制会社

石油の流通と販売を統制するため、戦時中に軍部が作った国策会社。略して「石統」と呼ばれている。当時、石油業者は石統に加入しないと国内の石油を扱うことはできず、逆に言えば、加入すれば協定に守られ政府に認め... 関連ページ:石油配給統制会社

クレジット

原作

書誌情報

海賊とよばれた男 全10巻 講談社〈イブニングKC〉 完結

第1巻

(2014年6月23日発行、 978-4063545210)

第2巻

(2014年9月22日発行、 978-4063545425)

第3巻

(2015年1月23日発行、 978-4063545531)

第4巻

(2015年5月22日発行、 978-4063545708)

第5巻

(2015年8月21日発行、 978-4063545852)

第6巻

(2015年12月22日発行、 978-4063546026)

第7巻

(2016年4月22日発行、 978-4063546170)

第8巻

(2016年9月23日発行、 978-4063546354)

第9巻

(2016年11月22日発行、 978-4063546453)

第10巻

(2016年12月22日発行、 978-4063546484)

SHARE
EC
Amazon
logo