チェーザレ 破壊の創造者

中世イタリアの英雄として知られるチェーザレ・ボルジアの若き日を描いた歴史マンガ。特に序盤では世情に疎いアンジェロ・ダ・カノッサという架空のキャラクターからの視点で描くことで、日本では馴染みの薄い当時の状況を解説しながら物語が進んでゆく。東海大学文学部の講師で、ダンテの『神曲』の研究家でもある原基晶の監修を受け、豊富な原語の史料から15世紀イタリアの文化を詳細に再現している。主要なキャラクターにも実在した人物が多いが、クリストファー・コロンブスやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロといった有名な人々も物語に登場する。

正式名称
チェーザレ 破壊の創造者
作者
ジャンル
その他歴史・時代
レーベル
モーニングKCデラックス(講談社)
巻数
既刊11巻
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概要・あらすじ

才能を見込まれてサピエンツァ大学ピサ校に編入することになったアンジェロ・ダ・カノッサは、ひょんなことから人を惹きつけるカリスマ性を備えたスペイン貴族の若者チェーザレ・ボルジアと出会う。父親のロドリーゴ・ボルジア同様に自身も枢機卿となり、腐敗した教皇庁を改革する野心を持つチェーザレと行動をともにすることで、アンジェロは貧しい人々の暮らしや教皇庁内における対立など、当時の「キリスト教世界」が抱えていたさまざまな問題を知り、命の危険をも伴う事件にも巻き込まれていくことになる。

登場人物・キャラクター

アンジェロ・ダ・カノッサ

『チェーザレ 破壊の創造者』の主人公で、序盤の物語の視点となるキャラクター。早くに母親を失ったことから石工としてメディチ家に出入りしていた祖父の元で暮らし、ロレンツォ・デ・メディチに認められてサピエンツァ大学ピサ校に編入した。学生団のフィオレンティーナ団に加入し、専攻は教会法。素直に思ったことを口にする純朴な性格で、本来なら立てるべき恩人の子ジョヴァンニ・デ・メディチの面目を潰すこともあるが、そこに利用価値を見出したチェーザレ・ボルジアに気に入られることになる。 石工の祖父を持つことからチェーザレが進めていた織物工場建設の現場責任者に抜擢される。

チェーザレ・ボルジア

『チェーザレ 破壊の創造者』の主人公で、中世イタリアに実在した人物。スペインの大富豪で枢機卿のロドリーゴ・ボルジアの庶子である次男。くせのある黒髪が特徴で容姿は端麗、文武にも優れごく幼い頃から才能を認められ16歳にして司教職にも任じられている文字通りの貴公子。サピエンツァ大学ピサ校に在学する学生だが、ピサの大司教ラファエーレ・リアーリオの管理する大司教邸で暮らしている。 学生としてスペイン団の団長を務めるかたわら、自身が枢機卿となることと父ロドリーゴ・ボルジアを次期教皇とする準備を着々と進めている。アンジェロ・ダ・カノッサとは、馬の暴走から助けたことがきっかけで知り合い、親しくなる。

ミケロット・ダ・コレッラ

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。サピエンツァ大学ピサ校、スペイン団の一員で、チェーザレ・ボルジアの側近。スペイン団ではナンバー3とされ、チェーザレのボディガードでもある黒髪の16歳。ユダヤの没落した貴族の息子とされるが、捨て子として「捨子院」にいた7歳の頃、ロドリーゴ・ボルジアに引き取られチェーザレの側付きと勉学や剣技等をともに磨く立場となった。 歴史上実在した「ドン・ミケロット」と呼ばれた人物は記録に乏しく、大幅な脚色を加えたキャラクターになっている。

ジョヴァンニ・デ・メディチ

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。ヨーロッパ全土に趨勢を誇っていた最盛期のメディチ家当主ロレンツォ・デ・メディチの次男。父親が出資して作られたサピエンツァ大学ピサ校に在籍しており、すでに枢機卿になることも内定しているため、学内の有力者でありフィオレンティーナ団の団長も務めている。 ふくよかな見た目と温厚な性格が特徴で、アンジェロ・ダ・カノッサにも篤い待遇を施しているが、チェーザレ・ボルジアや取り巻きのドラギニャッツォになにかと利用されている。団員たちや教師からは「閣下」と呼ばれている。

ドラギニャッツォ

サピエンツァ大学ピサ校の生徒で、フィオレンティーナ団のNo.2としていつもジョヴァンニ・デ・メディチの側にいる太鼓持ち。美辞麗句を用いて相手を持ち上げるのを得意とし、ジョヴァンニに対しては強い発言力を持つに至っている。チェーザレ・ボルジアにも接近しており、ジョヴァンニやチェーザレに気に入られているアンジェロ・ダ・カノッサを疎ましく思っている。

ロベルト

サピエンツァ大学ピサ校、フィオレンティーナ団の一員で、世情に疎いアンジェロ・ダ・カノッサを見かねてジョヴァンニ・デ・メディチがつけた案内役。母親と妹がメディチ家に奉公しており、ロレンツォ・デ・メディチに認められているアンジェロ・ダ・カノッサを羨ましく思っている。 アンジェロが現場監督となった織物工場の建設には、チェーザレ・ボルジアの口添えによりロベルトも補佐役に抜擢されている。

ニッコロ・マキァヴェッリ

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。ニッコロ・ディ・モンテ・カッシーノの名でサピエンツァ大学ピサ校の神学部に在籍しているが、本当はロレンツォ・デ・メディチの命によりピサの情勢を探るため戒律の厳しいことで知られるドメニコ会に修道士として潜入している。 アンジェロ・ダ・カノッサを通じてチェーザレ・ボルジアに接近し、互いの持つ情報交換を持ちかける。

ラファエーレ・リアーリオ

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。ピサの大司教を勤めている枢機卿。ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレの腹心の部下とされ、ロレンツォ・デ・メディチを暗殺しようとした「パッツィ家の陰謀事件」で囮役として利用された。大司教邸に住まわせているチェーザレ・ボルジアに好意を抱いており、敵側だったボルジア家に寝返った形となっているが、メディチ家とは遺恨が残った形になっていた。 ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレから命じられたチェーザレ・ボルジアの暗殺指令も反故にした形である。

アンリ

サピエンツァ大学ピサ校、フランス団の団長で、マルセイユ出身で気が荒く、体格もよく喧嘩っぱやい人物。チェーザレ・ボルジアとアンジェロ・ダ・カノッサを敵視しており、幾度も亡き者にしようと挑みかかっている。

ロドリーゴ・ボルジア

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。チェーザレ・ボルジアの父親で、次期教皇の座を狙う枢機卿。聖職者であり結婚することができないが、多くの愛人を持っており、そのひとりであるヴァノッツァ・カッターネイとの間にチェーザレやルクレツィア・ボルジアら4人の子をもうけている。

ルクレツィア・ボルジア

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。チェーザレ・ボルジアを慕う5歳年下の妹で、11歳ながら長く豊かな金髪も美しい絶世の美少女。親に決められた婚約者が存在するが、兄との結婚を望んでおり、「兄上を理解できて、兄上の力になりうる女は、多分この世に私しかいない」と自認している。

オッタヴィアとエミリア

ピサの祭りに出向いたチェーザレ・ボルジアが街中でナンパして知り合った仕立屋で働く4人のお針子の少女たちのうちのふたり。4人の中でも美しい顔立ちのオッタヴィアはチェーザレに夢中となり、後に再会した際にはチェーザレからキスもされている。素朴なタイプのエミリアはアンジェロ・ダ・カノッサに興味を持ち自分から声をかけており、アンジェロもまた彼女に惹かれていく。

ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ

『チェーザレ 破壊の創造者』の登場人物で、中世イタリアに実在した人物。次期教皇の有力な候補である枢機卿で、以前よりロドリーゴ・ボルジアとその同盟者であるロレンツォ・デ・メディチを目の敵にしており、チェーザレ・ボルジア暗殺を企てている。

集団・組織

サピエンツァ大学ピサ校 (さぴえんつぁだいがく ぴさこう)

『チェーザレ 破壊の創造者』の舞台となる、イタリアのピサに実在する公立大学。現在は「ピサ大学」として知られている。ローマにあるサピエンツァ大学のピサ校で、チェーザレ・ボルジアやジョヴァンニ・デ・メディチらが通っているところに、アンジェロ・ダ・カノッサが編入した。貴族の子息らが数多く在籍し、神学、教会法、市民法、医学等を学ぶことができる。 学生たちは出身地域別の学生団に所属し行動することが通例で、ピサの学生団であるフィオレンティーナ団のほか、スペイン団、フランス団などがある。

その他キーワード

ドメニコ会 (どめにこかい)

『チェーザレ 破壊の創造者』に描かれている、実在するキリスト教のいち派閥。神への信仰心を表すため、苦行と称して自身の体に鞭を打つなどの行為を行うことで知られている。メディチ家を非難するサヴォナローラが指導している。ピサの南に位置する、貧しい人々の住むキンツィカ区はドメニコ会の管理下にある。

書誌情報

チェーザレ :破壊の創造者 既刊11巻 〈モーニングKCデラックス〉 連載中

第1巻

(2006年10月発行、 978-4063722017)

第2巻

(2006年10月発行、 978-4063722024)

第3巻

(2007年4月発行、 978-4063722871)

第4巻

(2007年11月発行、 978-4063723960)

第5巻

(2008年7月発行、 978-4063755237)

第6巻

(2008年11月発行、 978-4063756043)

第7巻

(2009年8月発行、 978-4063757507)

第8巻

(2010年10月発行、 978-4063759877)

第9巻

(2012年4月発行、 978-4063766295)

第10巻

(2013年3月発行、 978-4063767957)

第11巻

(2015年1月23日発行、 978-4063771190)

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