スティグマ

スティグマ

25年の刑期を終え出所した元ヤクザの鬼束与は、故郷に向かう途中で遭難してしまう。意識が朦朧(もうろう)とする中、鬼束は雪女に命を救われる幻覚を見る。しかし、それは現実であった。東京に戻った鬼束は、あの夜の雪女と再会したのだ。元ヤクザの中年男性と「化生」と呼ばれる妖怪の女性を主人公にした人生ドラマ。小学館「ビッグコミックオリジナル」2021年第7号より連載を開始。

正式名称
スティグマ
ふりがな
すてぃぐま
作者
ジャンル
お化け・妖怪
 
ヒューマンドラマ
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊7巻
関連商品
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概要・あらすじ

敵対する組織の組長を殺害した罪で服役していた元ヤクザの鬼束与。25年間の刑期を終え出所した鬼束だったが、出迎えに来るはずの舎弟、月島次郎が現れなかったうえ、何者かに襲われて所持金を奪われてしまう。東京は危険だと判断した鬼束は、故郷へと向かうが、その途中、季節外れの吹雪のため遭難してしまう。死を意識した鬼束は、雪女と一夜をともにする夢を見た。そして翌朝、お堂の中で寝ていた鬼束は、一人で目を覚ました。やはりあの女性は幻覚だったのだ。ともあれ一命をとりとめた鬼束は、実家へと向かう。実家では、父と兄が優しく出迎えてくれた。しかし、兄の村長選挙が近いという理由で、鬼束は結局東京へと舞い戻る。行くあてもない鬼束が公園のベンチで酒を飲んでいると、マスクをした一人の女性が近づいてきた。それは、あの雪の夜の女性だった。女性の名はユキ。鬼束に食べ物と寝るところを提供するという。吹雪の夜、着物姿で一人歩きをしている人間などいるはずがない。バケモノかと疑う鬼束だったが、マスクを取ったその姿は美しい人間の女性にしかみえなかった。鬼束は、ユキの申し出に従い、「第4再生館」と呼ばれるアパートで世話になることにする。第4再生館には、五人の元ホームレスの先客がいた。彼らは生活保護受給者で、支給された保護費を袋ごとユキに渡しているという。ユキは生活保護ビジネスに加担していたのだ。からくりを知った鬼束は激怒。アパートを出て月島次郎を探そうと決意する。一方、ユキはどこかの部屋で「ママ」と呼ばれる人物と相対していた。あくどい生活保護ビジネスに意見したユキは、ママに説教を受けていた。ひっぱたかれ、髪を摑まれたユキの顔は歪(ゆが)み、口は裂け、そこから牙が見える。ユキもママも「化生」と呼ばれる妖怪のような存在であった。

登場人物・キャラクター

鬼束 与 (おにづか たすく)

49歳の中年男性。義理堅く男気がある。坊主頭が特徴で、穴黒組の鉄砲玉と呼ばれた元ヤクザ。敵対する伝刀組5代目組長を殺害した罪で、25年間服役する。実際は5代目を殺しておらず、命を奪いに行ったとき、すでに相手は絶命していた。舎弟の月島次郎の仕業かもしれないと考えて黙秘を続けていたところ、何者かにはめられ、殺人罪が確定する。刑期を終え出所し故郷へ向かう途中、遭難したところを、妖艶な女性ユキに命を救われる。

ユキ

黒のロングヘアーが特徴の、若くて妖艶な女性。「化生」と呼ばれる妖怪のような存在。本当は口が大きく裂けているが、ある薬を飲むことで人間の姿を保っている。本来は優しい性格だが、生きるために仕方なく生活保護を搾取する仕事に加担している。吹雪の山で遭難していた鬼束与を、自らの身体で暖めることで助ける。

書誌情報

スティグマ 7巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2021-09-30発行、 978-4098611454)

第2巻

(2022-01-28発行、 978-4098612437)

第3巻

(2022-05-30発行、 978-4098613496)

第4巻

(2022-09-30発行、 978-4098614240)

第5巻

(2023-01-30発行、 978-4098615759)

第6巻

(2023-03-30発行、 978-4098616114)

第7巻

(2023-03-30発行、 978-4098616121)

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