スーパーまるでん

スーパーまるでん

浪速のスーパー「まるでん」を舞台に、店一番の働き者・清原と、彼に群がる自由奔放な人々が繰り広げる珍騒動を描く4コマ漫画。「スーパージャンプ」1995年No.6から2002年No.3にかけて掲載された作品。

正式名称
スーパーまるでん
ふりがな
すーぱーまるでん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

スーパー「まるでん」に勤める「キー坊」こと清原は、店内で一番の働き者。店長代理なのに全然働かない香取を筆頭に、店の商品をくすねる田中、暴力夫を持つ亀田など、「まるでん」の従業員達は、清原にすべて仕事を押しつけ、いつもサボってばかりいた。そんな中、清原は鍋料理しか作れないミー坊と結婚し、かわいい子供クリ坊をもうける。

だが、家族が増えた清原のもとには、「まるでん」の個性的な従業員とその家族、客達が日々押し寄せ、珍騒動を巻き起こすのだった。

登場人物・キャラクター

清原 (きよはら)

スーパー「まるでん」に勤める男性店員。周囲からは「キー坊」と呼ばれている。鼻が大きくずんぐりむっくりした体型をしている。仕事熱心で誰にでも親切だが、たまに辛辣な事をズバッと言う。鼻が利き、何日前の食材かがわかるだけでなく、人の経歴や家族構成まで当てる事ができる。不幸な家庭環境の「まるでん」の従業員達にクリスマスプレゼントを買ってあげるため、ルーに紹介されたホストクラブでアルバイトするなど、身を削ってまで人に尽くす心優しい人物。 語尾に「れす」を付ける独特の話し方をする。のちにミー坊と結婚し、クリ坊をもうける。

ミー坊 (みーぼう)

清原の妻で、クリ坊の母親。髪の毛をおだんごスタイルにした細身の女性で、胸が小さい。優しい性格のしっかり者だが、料理は鍋物しか作れない。また酒乱癖があり、酔っ払うと亀田の旦那を殴り飛ばすほど暴力的になる。新婚当初から香取が家に住み着いていたり、亀田の旦那が何かとクリ坊につきまとってくるため、気苦労が絶えない。

クリ坊 (くりぼう)

清原とミー坊のあいだに生まれた、男の赤ちゃん。スーパー「まるでん」の従業員やその家族にかわいがられており、特に亀田の旦那からは溺愛されつきまとわれている。そのかわいらしさから、高級スーパー「にうら屋」のポスターのモデルにもなった。

香取 (かとり)

スーパー「まるでん」で店長代理を務める中年男性。年齢は45歳。バーコード頭が特徴。家族は妻のサチエと娘のトミコがいるが、現在は二人共に家出中。キレやすいトミコに二度自宅を放火され、その後は用心のために、犬のトミーを飼い始める。のちに、サチエとトミコが家に戻って来たが、いつも夫婦で口汚くののしり合ってばかりいる。 基本的に怠惰な性格で、商品の値札張りもまともにできず、何かあるとすぐに店を閉めたがる。また淋しがり屋なところがあり、清原一家の家に入り浸っている。

トミコ

家出中の若い女性で、香取とサチエの娘。ヤンキーだった過去があり、スーパー「まるでん」でたびたび万引きを繰り返していた。当時「万引きの天才」と呼ばれていた自分に万引きを許さなかった、にうら屋店長に一目置いている。キャバクラや風俗店など職を転々としているが、たまに「まるでん」でパートのレジ係として働く事もある。 キレやすく気性の激しい性格で、香取に怒りを覚え、家を全焼させた事が二度ある。実家に盗みに入った際、サチエが偶然戻って来たので、そのまま実家で暮らす事になる。

トミー

香取が飼う事になった犬。ド―ベルマンの成犬という触れ込みだが、見た目はカバかジュゴンに似ていて、何故かベジタリアン。性格の悪い香取に懐いていており、「ブヒーッ」とおかしな吠え方をする。香取の妻のサチエが戻って来てからは、二人の夫婦喧嘩によってストレスを溜めてハゲてしまう。周囲にはその生活環境を同情されており、リフレッシュのためルーの実家に招待されたりしている。

亀田 (かめだ)

スーパー「まるでん」のパートの女性で、レジ係を担当している。細身のロングヘアで、おでこと頬骨が出ているのが特徴。亀田の旦那とは内縁関係にあるが、もっといい男性との出会いを求め、外では独り身という事で通している。小学校の入学式で亀田の旦那に一目惚れされ、その翌日から暴力を受けはじめた。6歳で人生が終わったと、みんなに同情されている。

亀田の旦那 (かめだのだんな)

亀田の内縁の夫。無職でヤクザ風の見た目の男性で、舎弟もいる。「殺すぞ」が口癖の酒乱で、亀田にも毎日暴力を振るっているが、子供好きでクリ坊を愛してやまない。神社で灯籠の下敷きになった際、一時的に温厚な人柄になったが、そこに現われた昔の女に殴られるうちに元の粗暴な人物に戻った。

田中 (たなか)

スーパー「まるでん」の女性店員で、マー君の母親。化粧が濃く、太った体型をしている。蒸発した夫の借金を返している苦労人で、清原から同情されている。いつも「まるでん」からレジを通さず商品を持ち帰るちゃっかり者だが、小心なところがあり、その商品も2000円を超えない程度に抑えている。さぼりと無駄口の多さは「まるでん」随一。

マー君 (まーくん)

田中の小学生の息子。無類の食いしん坊で、ぽっちゃりした体型をしている。無神経でおおざっぱな性格だが、悪知恵は働く。のちにいじめっ子から助けた事をきっかけに、友達のミホと付き合う事になる。一時、太った母親が嫌になり、亀田の家に居候する。

ルー

スーパー「まるでん」に新しくやって来たアルバイトの女性。角刈りでがっしりした体格のため、男性に間違われる事が多い。また、怪力の持ち主で、亀田の旦那よりもケンカが強い。一方で、性格はまじめで親切。「まるでん」のほかにホストクラブでも働いており、金が必要な清原にホストのアルバイトを紹介した。ストーカーに付きまとわれているが、彼とのあいだには強い信頼関係がある。 なお、本名は「星野ルミコ」だが、その名で呼ばれるのをひどく嫌悪しており、周囲には「ルー」と呼んでもらっている。

ストーカー

ルーのストーカーをしているマニアックな男性。いつも頭に紙袋をかぶっている。また、つねにクロロホルムを持ち歩いており、ルーがピンチになるとそれを使って相手を気絶させる。ほかにもスタンガンや催涙スプレーを用いた卑怯な攻撃が得意で、ルーに罵詈雑言を浴びせられるのが大好き。ルーが必要な物は何でもプレゼントし、ルーが風邪で寝込んだ時には彼女に代わってスーパー「まるでん」で臨時のアルバイトもこなす。

にうら屋店長 (にうらやてんちょう)

スーパー「まるでん」のライバル店である、高級スーパー「にうら屋」の店長を務める男性。細身で眼鏡をかけており、チョビ髭を生やしている。優雅な振る舞いを心掛けているが、負けず嫌いな性格で、庶民派スーパーである「まるでん」にも対抗意識を燃やしている。腹黒いところもあるが、自店の売り上げアップのため、日々奮闘している。そのため、商売敵ながら勤勉な清原には親切で、ジュンにライバル視されている。 独身だがプライドが高く、自分に釣り合う相手がなかなか見つからない事に悩んでいる。

ジュン

ゲイバー「ジュンちゃん」のママ。禿げた小太りの男性で、年齢は45歳。化粧はしているが、カツラをつけずヒゲもそらない異様な姿で店に出ている。本名は「小西純一」。香取とはかつて同じ小学校に通っていた友達。意識を失うとイタコとなり、降霊術をする事ができるという特技を持つ。スーパー「まるでん」で清原を見掛けて一目惚れする。

バーのママ

スーパー「まるでん」の客で、バツイチの女性。ジュンが営むゲイバー「ジュンちゃん」の向かいでバーを経営している。化粧が濃く、スリム体型ながら巨乳が自慢の人物。香取に思いを寄せられているが、のちにバーのママの息子と香取が同い年である事が発覚する。

ミー坊のパパ (みーぼうのぱぱ)

ミ―坊と太一の父親。眼鏡をかけ、への字眉毛でいつもしかめ面をしている。プライドが高く、上から目線で人と接するところがある。娘のミー坊を溺愛するあまり、娘と結婚した清原が気に入らない。妻であるミー坊のママとは仲が悪く、太一からも嫌われている。

ミ―坊のママ (みーぼうのまま)

ミ―坊と太一の母親。マイペースな性格で、夫であるミー坊のパパとは非常に仲が悪い。また、ミー坊がクリ坊を出産した際には一番最後にやって来て、誰よりも先にクリ坊を抱っこしており、今でもその事を清原に根に持たれている。

太一 (たいち)

ミー坊の弟。鼻が大きく眉毛が太い青年。ミー坊のパパの事を嫌っており、彼が家を追い出された際に頼った清原の家に父親の生活費を持ってやって来たが、それ以上は特に何もしようとせず、家族の問題にもまったく関心を持たないドライな性格。

サチエ

香取の妻で、トミコの母親。化粧が非常に濃い、痩せた中年女性。自由奔放な性格で、男を作って家出し、北海道で水商売をしていた。スーパー「まるでん」の社員旅行で北海道に来た香取に見つかり一度は逃走するが、その後は香取のもとに戻り、何事もなかったかのように生活し始める。

おばちゃん

スーパー「まるでん」の常連客の高齢女性。「まるでん」の惣菜を毎日買って帰り、そのまま食卓に出している。一見、気のいいおばちゃんだが、たくましくがめつい性格で、「まるでん」で惣菜に値引きシールを貼ってもらう事に命を懸けている。

ケンシロウの母 (けんしろうのはは)

ミー坊が産婦人科の待合室で知り合った女性。ケンシロウの母親。ぽっちゃりした体型に髪型はショートカットで、小さい眼鏡をかけている。適当な性格で、三人の子供には「ラオウ」「トキ」「ケンシロウ」と名付けている。

ケンシロウ

クリ坊と同じ病院で生まれた赤ちゃん。その縁で、成長してからもクリ坊とよく遊んでいる。「ラオウ」「トキ」と兄が二人いる事から、言葉を覚えるのが早かった。幼児らしからぬ、おっさんくさい関西弁を話す。

マサコ

高級スーパー「にうら屋」の女性従業員で、「レジのお姉さんコンテスト」で優勝した実力を持つ。それゆえ、スーパー「まるでん」に「にうら屋」の実力を見せつけようと考えたにうら屋店長に、目をつけられ、徹夜でレジ打ちの特訓をさせられた気の毒な人物。それでも、多忙なにうら屋店長の事を密かに気遣う、優しい性格の持ち主。

清原の母 (きよはらのはは)

清原の母親。亡くなった夫の遺産を銀行と弁護士に運用をまかせ、多額の資産を得ている。その資金で金儲けしようとするブローカーにそそのかされ、スーパーの経営を始めた。現在、スーパーは30店舗展開しているが、清原の母本人は無欲で特に商売に対してのこだわりはない。周囲がスーパーの事業拡大を推し進める中、いずれ潰れるか乗っ取られるかするだろうと考えながらも、気楽に構えている。

ミホ

マー君の友達の女子小学生。マー君にいじめっ子から守ってもらったのをきっかけに、付き合う事になる。マー君の母親である田中からは、「性格の悪そうなこまっしゃくれたガキ」と思われており、当初から折り合いが悪い。

宿の女将 (やどのおかみ)

スーパー「まるでん」の従業員達が社員旅行で訪れた宿の女将。鼻の横にホクロがあるのが特徴。料理の鮮度は悪く、露天風呂が汚いなど、ぼったくり経営を行っている。おまけに自らがコンパニオンを務めており、そのキャンセル料でも稼いでいる。

フロントの男性 (ふろんとのだんせい)

スーパー「まるでん」の従業員達が社員旅行で訪れた宿のフロントの中年男性。観光地の場所を尋ねた清原に地図を描いてくれる親切な一面もあるが、鼻水を垂らしていても堂々として気にもしない無神経な人物。

マリコ

清原が小学生の頃に好きだった女の子。当時は病弱で色白なかわいい子だったが、今ではずうずうしいおばさんになっている。夫の転勤で大阪に越して来て、スーパー「まるでん」で清原と再会。その後、ミー坊と友達になる。

カリスマ店員 (かりすまてんいん)

東京でトミコとミー坊が訪れた店の、カリスマ店員。ガングロの若い女性。接客中、トミコの手の甲に自身と同じ根性焼きの痕を発見し、同志としての友情を芽生えさせる。

昔の女 (むかしのおんな)

スーパー「まるでん」の女性客。亀田の旦那が一時的に温厚になった際、「まるでん」で働いている姿を見かけ、かつておもちゃにされて貢がされた男だと気づき、刃傷事件を起こす。

香取のイトコ (かとりのいとこ)

バリ島でホテルを経営している中年男性。香取のいとこ。ホテル経営のほか、レストラン経営やガイドなど、すべてを一人で取り仕切っている。香取と比較するとまだましだが、それでも休暇に訪れた清原をこき使うなど、性格も顔も香取そっくりで傍若無人に振る舞っている。ちなみにホテルの従業員は、スーパー「まるでん」の従業員と似た人物ばかり雇っている。

ルーの両親 (るーのりょうしん)

ルーの両親。三重の小さな島に住んでおり、ルーを含めて六人の子供がいる。朴訥とした感じのいい雰囲気の持ち主だが、どちらもおじさんのような外見で、どちらが父親か母親かわからない。根っからの関西人であり、お正月休みに訪れた清原の家族を笑わそうと、ルーの少女時代の写真を見せる。

加藤 銀子 (かとう ぎんこ)

スーパー「まるでん」がある町出身の女性マラソン選手。かつてはヤンキーの頭で「河内のチーター」と呼ばれており、トミコの万引きの師匠だった。恐喝や窃盗、ランパブでのアルバイトがばれて、会社をクビになり、ブラブラしている時に、「まるでん」主宰のマラソン大会に出場する事になる。適当に走りながら軽く優勝した事で、トミコらの期待に応えるべく、「世界の銀子」を目指す事を決意した。 のちに世界的な大泥棒となる。

場所

まるでん

大阪にある庶民派のスーパー。前店長は銀行強盗をして未だ逃走中であり、香取が店長代理を務めている。香取を筆頭に従業員の田中、亀田がさぼってばかりいるので、清原一人に負担がかかっている。ライバル店は高級スーパー「にうら屋」。のちにアルバイト従業員としてルーが加わった。

SHARE
EC
Amazon
logo