中年スーパーマン左江内氏

平凡な中年サラリーマンがスーパーマンとなったために巻き込まれる無用なトラブルと、日常とのギャップを描く。超能力を得ても所詮は世の中を変えることなどできない個の無力さや、現実社会の理不尽さも描かれる、大人向けのコメディ作品。

概要・あらすじ

ある日、ごく平凡な中年サラリーマンの左江内は、先代のスーパーマンからその能力を引き継ぐことを打診される。当初はその申し出を固辞する左江内だったが、娘の左江内はね子の危機を救うため、やむを得ず承諾。そして主に身の回りの人々を人知れず助けながら、表向きはそれまでと同じくサラリーマンを続ける日々が始まる。

登場人物・キャラクター

左江内

作中にフルネームは登場しない。表向きは平凡なサラリーマンの中年男性。会社での役職は係長。小心者でお人よしという性格。手堅い仕事ぶりで信頼は得ているが、人付き合いに疎いために出世には無縁な人生を送っている。万年係長であることを妻の左江内円子は内心不満に感じており、家庭内での存在感もあまり強くない。 ある日、先代のスーパーマンからスーパー服を譲り受け、新たなスーパーマンとなる。しかし、スーパー服から発せられる「忘却光線」によって、その活躍が人々に知られることはない。それを利用して、堂々と飛行して通勤するという恩恵にあやかっている一方で、人々を助けるために日常業務が妨げられることもしばしばあり、ますます出世が遠いものとなっている。 そして、超人的な力を得たことで、かえって己の無力さに苛まれることも少なくない。

左江内 はね子

左江内の娘で高校生。反抗期で、なにかと親の言うことには反発する。ボーイフレンドは多く、特にそのことが母親の左江内円子と意見が衝突する原因となっている。しかし、勉学に身が入らないことで、父に「遊んでいい」「どうせ女の子なんだから人間性が大切」と言われた際は、逆に「東大に入って医師か弁護士か外交官になってやる」と発奮したこともある。

左江内 もや夫

左江内の息子で、左江内はね子の弟。姉と同じく、夜遅くに大きな音で音楽を聴くなど、反抗期の年頃。腕ずもうで勝ったことなどから、父親を軽く見ている傾向にある。しかし、父が病で会社を休んだ際はいたわりを見せるなど、基本的には良好な関係を築いている。

左江内 円子

左江内の妻。夫の正体を知らず、毎日タバコ代の1000円をおこづかいとして渡し出勤を見送りつつ、出世できないことの不満を時折口にする。また、夫の日々の行いには安心しきっており、間違って着て帰ってきた他人のコートからデートを誘う手紙が発見された際も、まったく浮気を疑おうともしなかった。

先代スーパーマンの男

作中に名前は登場しない。左江内の前にスーパーマンをしていた、貧相な風体の中年男性。スーパーマンの引退を考え、大それたことができそうもない左江内を後継者としてスカウトした。本業はハンコ屋であるが、スーパーマンになったせいで仕事が左前となり、妻にも逃げられるという憂き目にあっている。

パーマン4号

『中年スーパーマン左江内氏』の最終話にゲスト出演したキャラクター。本来は『パーマン』の登場人物。その超能力を活用して、人助けをするかたわら運送業を営む。左江内が正義であると信じた政治家に裏切られ、けっきょくは世の中を良くすることなどできないと葛藤するところに現れ、所詮は個人の力など小さいことを諭すとともに、自身の事業を手伝わないかと話を持ちかける。

その他キーワード

スーパー服

着用することで、スーパーマンの力を得ることができる。常に「忘却光線」が発せられており、他人に姿や顔を見られても正体が発覚することは決して無い。主な能力として、怪力と飛行能力、強靭な防御力、数段階の透視などがあるほか、左江内が発熱した際は、一時的に未来予知の能力を発揮させたこともある。 また、本人が望まざるとも事件を察知する能力が備わっている。着用すれば誰でもその能力を使えるようになるため、使う人間を選ぶことが何よりも重要となる。ただし、裏返しに着用した場合は、普通の人間よりも力が劣ってしまう。

書誌情報

中年スーパーマン左江内氏 全1巻 中央公論社〈中公コミックス〉 完結

第1巻

(1990年7月発行、 978-4124102888)

中年スーパーマン左江内氏 全1巻 小学館〈藤子・F・不二雄大全集〉 完結

第1巻 未来の想い出

(2012年2月発行、 978-4091434852)

中年スーパーマン左江内氏 全1巻 小学館〈てんとう虫コミックススペシャル〉 完結

第1巻

(2016年12月28日発行、 978-4091423559)

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