概要・あらすじ
瀬川世都子のあだ名「セッちゃん」の「セ」は、セックスの「セ」。誰とでも寝ることで有名で、それは中学二年生の頃から続いていた。彼女は、コミュニケーションが煩わしいと感じており、面倒なく相手と繋がれるセックスのほうがラクだと考えていたのだ。一方、同じ大学に通うあっくんこと影山厚は、恋人をはじめ、誰に対しても興味を持てない男子だった。それは、高校生の頃、偶然同じクラスの女子高生の死体を見つけたことに起因するのかもしれない。本来交わるはずのない二人だったが、あっくんの自宅マンションの同じフロアに、セッちゃんの彼氏がいたことから面識を持つ。やがて大学では、学生運動が激しくなり、過激派たちが爆破テロを起こすようになる。休講続きの大学ではテロ行為に反対するデモが行われるなど、非常事態が続いていた。あっくんの彼女も、デモ隊に参加していたが、あっくんとセッちゃんは無関心だった。学生運動の波に飲み込まれた学内にあって、二人はなんとなく惹かれ合い、一緒に映画を見たり、漫画を読んで過ごすようになった。