概要・あらすじ
昔から身の周りで不幸なことが続いてしまう体質を持つ女子大生の浅田マイカは、家計を支えるためのアルバイトとして、中学3年生の葵の家庭教師をすることになる。葵の家は両親ともに実業家であり、大金持ち。普段は口下手で純情な葵だが、昔から将来社長になるために教育されていた。そのため、時々高圧的なご主人様モードに切り替わってしまうという、一風変わった性質を隠し持っていた。
マイカは葵の二面性に戸惑いながらも、葵との距離を徐々に縮めていく。
登場人物・キャラクター
浅田 マイカ (あさだ まいか)
昔から身の周りで不幸なことが起こる体質の女子大生。幼い頃は、大会社の管理職であったお父さんのもとで裕福に暮らしていたが、父親のリストラがきっかけで、今は小さなアパートに、母親を含めた3人で暮らしている。父親が始めたラーメン屋が客のクレームで潰れたり、高校入試や大学入試で、解答欄を1個ずつずらして記入して不合格になったりと、何かとついていない。 そんななか、家計を支えるためのアルバイトとして、葵の家庭教師をすることになった。当初は無口ながらも優しい葵に好感を持っていたが、突如葵がご主人様モードになり、高圧的に変貌したため、恐怖を覚えてしまう。その後の葵との交流のなかで彼の二面性を理解し、徐々に惹かれていく。実は8年前に、葵が愛猫のモモを探している時に、一度会ったことがある。
葵 (あおい)
中学3年生の男子。浅田マイカに家庭教師をしてもらうことになった。両親が実業家ということもあり、葵には、マンションの1フロアをまるまる勉強部屋として与えられている。普段は無口かつ口下手で、自分の意見や要望を口に出せない性格。その性格を案じた葵の母親が、人前では威厳を持って振る舞うようにと教えた結果、時折高圧的なご主人様モードに切り替わるようになってしまった。 ご主人様モードに入った葵は、マイカに自分の女になれと強要したり、突然キスをしたりして怖がらせるが、徐々にマイカに受け入れられるようになる。ご主人様モードが解けると、自分の行動に赤面するなど純情な面も持っている。8年前に愛猫のモモが行方不明になった時にマイカと出会っており、一緒になってモモを探してくれたマイカを当時から想い続けていた。 兄である蓮を昔から慕っていたが、蓮に暗示をかけられ、兄には逆らえなくなっている。
蓮 (れん)
葵の年の離れた兄。父親の会社を継ぐために勉強を重ねている。長身のイケメンで、モデルをやっていた経験もある浅田マイカに初めて会った時は、紳士的な対応で王子様のようであったが、家に帰ると、葵と同様に冷徹なご主人様モードに変貌する。蓮の場合は突然スイッチが入るのではなく、その二面性を自ら使い分けてコントロールしている。 かなりの女好きであるが、自分の本性を知られると面倒なので、すぐに関係を断っていた。しかし葵のことに一生懸命になっているマイカに興味を持ち、近づこうとする。葵を見下しており、自分に服従させるため、彼に暗示をかけている。
望月 (もちづき)
葵付きの家政婦。仕事態度は怠慢で、何かというとゲームをしたり、お菓子を食べながらテレビを見たりと、ぐうたらしている。家庭教師としてやって来た浅田マイカに、ちゃっかり家事を任せることもある。さらに口が悪く、マイカや葵の至らない点をズバズバ指摘するなど、家政婦らしからぬ横柄さを見せる。マイカと葵の関係を野次馬的に楽しんでおり、葵をことさらにたきつけるが、それが結果的にマイカと葵の距離を縮めるきっかけにもなっている。 蓮の熱狂的なファンであり、写真を何枚も集めるなど、ストーカーまがいの行動を取る。蓮が持っていたタバコの箱の匂いを嗅いで、蓮の居場所を突き止める野性的な感覚も持っている。
加藤 (かとう)
蓮付きの男性秘書。蓮に忠実に仕え、彼の二面性についても熟知している。クールで表情を変えることがあまりない。実は蓮を慕っており、彼の写真を何枚もコレクションしているなど、望月と同類の面があり、しばしば彼女と衝突することもある。蓮が浅田マイカに興味を示した際、過去の女性の扱いと異なるものを感じてマイカに嫉妬。 その挙句、彼女のわら人形を作って釘を打つなど、ダークな一面を持つ。
お父さん (おとうさん)
浅田マイカの父親。8年前まで、葵と蓮の母親が経営する大手宝石会社の管理職であった。社長である彼女の自宅を訪ねた際に、葵の愛猫であるモモを野良猫と勘違いして逃がしてしまう。それに怒った葵にクビを言い渡され、リストラされた。その後葵と再会した時に激昂し、マイカにも葵に会わないように牽制する。
モモ
葵が可愛がっていた愛猫。8年前に、浅田マイカのお父さんが逃がしてしまった。葵が必死でモモを探していたことが、マイカと葵の出会いのきっかけとなった。その後見つからなかったが、実は蓮が拾って、ピーチと名付けて育てていた。
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