概要・あらすじ
28歳の藤本あすみは、親の反対を押し切って、イケメン飲食店社長・野崎理空也と結婚し、専業主婦になる予定だった。大手繊維メーカーを寿退社し、花束を持って二人で暮らすマンションに帰ると、理空也から「ごめん」という別れの連絡が。理空也は「もうすぐ店の年商が1億を突破する」「いま決算期でお金を動かせないから」などと嘘をつき、後で払うからと、かかる費用のほとんどをあすみに支払わせていた。その後、失踪した理空也はただのフリーターだったことが発覚。あすみは騙されていたことを知る。退職金も引っ越しですべて使い果たし、家賃、光熱費、カードの支払いを済ませると、あすみの預金残高はたったの428円。派遣社員の登録はしたものの、親に泣きつくわけにもいかないあすみは、当面の生活費をキャッシングしてしまう。あすみは親友の原沢仁子にお金を貸りるつもりだったが、お金の貸し借りをしない主義の仁子は、話の途中で「貸さない」と食い気味に答える。そんな状況でもカップラーメンを食べて節約をしていると言ってしまう甘い考えのあすみに「お金がないなら袋めんにもやしを入れて洗い物までやるべき。つましい生活に慣れないと親に泣きつくことになる」と説教する仁子。「早くカードを折って、家計簿をつけ、ハローワークに行くこと」と仁子から節約を指導されたあすみは、米、キャベツ、もやし、卵を買って自炊を始め、日雇いで働きながら、節約生活を始めるのだった。
登場人物・キャラクター
藤本 あすみ (ふじもと あすみ)
大手繊維メーカー「京日カーボン」の正社員として働いていた28歳の女性。婚約者の野崎理空也と結婚するため、寿退社した。お金に対する考え方が甘く、保険加入も定期預金もしていない。男性を見る目もなく、仕事を辞めた日に婚約者の理空也が失踪する。流されやすい性格で、髪型はあごまでの長さのボブカットにしている。
野崎 理空也 (のざき りくや)
藤本あすみの婚約者の男性。甘いマスクのイケメンで、あすみには飲食店のオーナーだと嘘をついていたが、実際はただのフリーターだった。言葉巧みにあすみを騙し、デート代や電話代、家賃など、ほぼすべてをあすみに支払わせていた。あすみが寿退社した日に姿を消す。本棚には賢そうな本ばかりを並べ、クローゼットの奥に漫画を隠していた。あすみからは「りっくん」と呼ばれていた。
原沢 仁子 (はらさわ にこ)
藤本あすみの親友。しっかり者の女性。お金の貸し借りは嫌い。ツアーコンダクターをしていて、国内から海外まで飛び回っている。考えの甘いあすみに説教をし、具体的な節約方法を指導する。キツい言葉も使うが、実は友達思い。肩までの長さの黒髪で、まつげが長い。
クレジット
- 原作
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青木 祐子
書誌情報
派遣社員あすみの家計簿@comic 3巻 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2021-10-18発行、 978-4098507603)
第2巻
(2022-09-16発行、 978-4098512874)
第3巻
(2023-05-19発行、 978-4098520695)