概要・あらすじ
雷牙剣は、友人である成川卓の誘いを受け、ゾイドバーチャルバトルの老舗である富井ジムに入門するために現地を訪れた。そこで道場破りによって富井ジムの看板が持ち去られようとしている場面に遭遇。急遽入門生として認められた剣は、自らが改造(カスタマイズ)を施した赤いブレードライガーを駆って、道場破りとのゾイドバーチャルバトルに挑み、見事にこれを討ち果たす。
新人ゾイドバトラーとなった剣は、天性の勘とゾイドの改造技術を駆使して、ゾイドバーチャルバトルを勝ち進み、新進気鋭の有力なゾイドバトラーとして、その名を全国へと知らしめていくのだった。
登場人物・キャラクター
雷牙 剣 (らいが けん)
雷牙流の剣道場の一人息子。ゾイドを愛する熱血少年。親友の成川卓の誘いを受け、仮想空間でゾイド同士を戦わせるゾイドバーチャルバトルの老舗・富井ジムに入門した。その際、初戦にも関わらず道場破りを打ち倒した。その潜在能力の高さを存分に見せ付け、富井ジムの会長・富井勝を驚かせている。ゾイドの改造を大の得意としている。 柔軟な発想を駆使して、さまざまなカスタマイズパーツを考案してはゾイドに取り付け、ゾイドバーチャルバトルでフル活用していた。剣の稽古で会得した見切りを活用し、対戦相手の攻撃を華麗にかわすなど、ゾイドの操縦技術にも優れている。竹を割ったような性格だが、対戦相手となるソイドバトラーを傷つけないよう、ゾイドのみを行動不能にしたりするなど、繊細で心優しい一面も持つ。 ゾイドバーチャルバトルで主に使用していたゾイドは、改造を施したバーニングライガーとバーニングライガーゼロ。
滝川 紫流 (たきがわ しりゅう)
闇のゾイドバトルを行う闇組織「ヘルズゲート」の主催者である青年。ゾイドバーチャルバトルの支配を画策しており、配下を使って強敵となりそうなソイドバトラーを打ち倒していた。元々ゾイドバーチャルバトルのマシンを設計していた技術者であった。真剣勝負へのこだわりが強く、自身が開発したバーチャマシンは、バトルのダメージが操縦者に跳ね返るという、非常に危険なものであった。 そのことが原因で協会から排除されたことを逆恨みしている。
成川 卓 (なるかわ たく)
富井ジムに所属する少年で、雷牙剣の親友。剣をゾイドバトラーの道へ誘った張本人で、剣が富井ジムに入る前はジム唯一の練習生だった。ゾイドバトラーとしてはさほど目立った能力を持っていないが、ゾイドバーチャルバトルに挑んだ剣に対し、試合中に的確なアドバイスを送り続けるなど、キャリアの長さを感じさせる有力なサポーターとして、大いに活躍する。
富井 彩香 (とみい あやか)
富井ジムの会長・富井勝の一人娘。気配りのできる優しい性格。ゾイドバーチャルバトル中に気絶した雷牙剣を起こすため、マイクに向かって絶叫するなど、度胸も抜群。やや嫉妬深いところがあり、剣がスティンガー理砂から誘惑された時は、そのあとの試合でイライラを爆発。理沙を叩き潰すよう剣に指示をするなど、一人でエキサイトしていた。
富井 勝 (とみい まさる)
ゾイドバトラーを育成する、老舗の富井ジムを経営する男性。指導が厳しいために練習生がすぐに抜けてしまうので、ジム消滅の危機に頭を悩ませていた。雷牙剣が入る前の練習生は、成川卓一人を残すのみだった。剣の入門後は、彼の活躍を頼りに名門復活を目指して活動する。
天城 里央 (あまぎ りお)
少女のゾイドバトラー。静岡県にあるゾイドジムに所属する。武者修行に来た雷牙剣と成川卓を迎え撃った。自分にも他人にも厳しい性格なため、仲間を排除して単独でゾイドバーチャルバトルに挑んでいた。しかし、剣と卓のコンビネーションに敗れた後は、その頑なな姿勢を改める。一人称が「ボク」で、やや硬いしゃべり方をするため、剣からは男の子と勘違いされていた。
堀井 としお (ほりい としお)
「堀井バーチャシステム」の主催である男性。操縦者とゾイドのシンクロ率をアップするICチップを開発していた。ICチップアダムとイブの開発者。会社の倒産後にバーチャルバトル界を牛耳ろうとする大企業「コズミックグループ」につかまり、研究者として働かされていた。
堀井 めぐみ (ほりい めぐみ)
堀井としおの娘。「コズミックグループ」が所持する南の島のゾイドアイランドで、ホテル職員として働いていた。そこで出会った雷牙剣にICチップアダムを渡し、イブを助けて欲しいと懇願する。
堺 竜太 (さかい りゅうた)
大阪にある堺ジムのオーナーの息子。富井ジムを自分のジムに吸収するため、兄の堺龍一と共に雷牙剣に勝負を挑む。一度は剣を打ち破ったものの、リベンジを希望する剣の要求を受け入れ、再戦に応じた。のちに剣の親友となる。
桐島 丈 (きりしま じょう)
戸川ジムに所属するゾイドバトラーの男性。ゾイドコロシアムトーナメントに挑戦した雷牙剣の1回戦の対戦相手で、一昨年の大会ではチャンピオンに輝いた実力者。漆黒のジェノブレイカー「ゴッド・オブ・デス」を操って剣を圧倒する。
スティンガー理砂 (すてぃんがーりさ)
女性ゾイドバトラー。ゾイドコロシアムトーナメントの2回戦で雷牙剣と戦った。アマードスティンガーを駆り、砂漠でのゾイドバーチャルバトルで剣を苦しめる。対戦前に色気を振りまいて剣をからかっていたため、嫉妬に燃えた富井彩香の猛烈な怒りを買う。
近藤 十三 (こんどう じゅうぞう)
男性ゾイドバトラー。ゾイドコロシアムトーナメントの3回戦で雷牙剣と戦ったベテラン。空母のように改造したウルトラザウルスを操って剣に挑む。軍艦の艦長のような服装をしており、剣に対しても「艦長と呼べ!」と叱責していた。
一際 強 (ひときわ つよし)
ゾイドバトラーの少年。ゾイドコロシアムトーナメントの決勝戦で雷牙剣と戦った。眼鏡をかけた小柄で大人しそうな風貌だが、その実力は本物。複数のゾイドを改造して一体化させた最強の巨大ゾイド、トライデストロイヤーを操り、剣を大いに苦しめる。
小室 隆 (こむろ たかし)
富井ジムでゾイドバーチャルバトルに参加した少年。腕はまだまだ未熟。雷牙剣が操るライガーゼロの強さに魅せられ、出来心でライガーゼロを盗み出してしまい、逃走先で滝川紫流に目をつけられる。
鳥山 (とりやま)
闇組織「ヘルズゲート」に所属する闇のゾイドバトラー。大量のミサイルを装備したミサイルエレファンダーを操り、ライガーゼロを盗んだ小室隆をゾイドバーチャルバトルで打ち倒した。のちに雷牙剣とも戦うことになる。
高城 (たかぎ)
闇組織「ヘルズゲート」に所属する闇のゾイドバトラー。改造の腕と操縦技術は確かなものがあり、巨大なデスキラーズを操って雷牙剣を追い詰めるが、一瞬のスキを突かれて敗北する。
修羅兄弟 (しゅらきょうだい)
闇組織「ヘルズゲート」に所属する闇のゾイドバトラーの兄弟。試合前のアクシデントを装って成川卓のゾイドを破壊するなど、かなり陰湿で悪辣な性格。雷牙剣と小室隆の2人とタッグバトルで勝負していた。
アダム
堀井としおが開発したICチップ。ゾイドとパイロットの意思疎通を図れるようにした。これが組み込まれたゾイドは自我を持つ。そのためゾイドバーチャルバトル中にまるで人間のような受け答えが可能となり、協力して戦うことで戦闘力が飛躍的にアップする。雷牙剣が堀井めぐみから受け取った。
イブ
ICチップアダムのコピー。パイロットの精神に直接作用するため、支配下に置かれたパイロットはイブの意のままに操られてしまう。パイロットの戦闘力に加え凶暴性も高まることから、「コズミックグループ」はイブを戦争に利用するための研究を進めていた。アダムと同様に自我を持っている。
その他キーワード
ゾイドバーチャルバトル
ゾイドバトラー同士による決戦方法。仮想空間に作り出したバーチャフィールドを舞台に、実際の大きさとなったゾイドに乗り込んでバトルをする。富井勝いわく「ひとつまちがえば大ケガをする」ほど危険なバトルでもある。