杖と剣のウィストリア

杖と剣のウィストリア

青井聖の初連載作品で、小説『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の作者である大森藤ノが原作を担当している。魔法絶対至上主義の世界を舞台に、魔法を使えないウィルが最強の魔法使い「至高の五杖」になるべく奮闘する物語。作中では、天上からの侵略者によって世界中の空が奪われており、「本物の空」を取り戻すために魔法使いの育成を目的としたリガーデン魔法学院が設立されている。リガーデン魔法学院に通いながらも魔法が使えないウィルは「無能者」として不当に扱われながらも、並外れた身体能力と剣技を活かしてダンジョンのモンスター討伐に励み、不足した単位を補う日々を送っている。そしてウィルは、幼少期に幼なじみのエルファリアと交わした約束を果たすため、魔法世界の常識を覆しながら、世界で唯一の「戦士」としての地位を確立していく。本作は、ダンジョン攻略によるバトルと学園での日常シーンを融合させたファンタジー。魔法能力が絶対的な基準となる世界において、物理的な戦闘能力で立ち向かう逆転的な設定が特徴となっている。また、作中では魔法能力による階級制度や社会格差の問題が、学院内の派閥争いや差別的な扱いという形で描かれている。講談社「別冊少年マガジン」2021年1月号から連載。テレビアニメ第1期が2024年7月から、第2期が2026年4月から放送。

正式名称
杖と剣のウィストリア
ふりがな
つえとつるぎのうぃすとりあ
原作者
大森 藤ノ
作画
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
講談社コミックス(講談社)
巻数
既刊14巻
関連商品
Amazon 楽天

作品の概要

基本情報

青井聖の初連載作品で、小説『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の作者である大森藤ノが原作を担当している。

要旨と舞台設定

魔法能力が社会的地位を決定する魔法絶対至上主義の世界を舞台に、魔法を使えず「無能者」と蔑まれるウィル・セルフォルトが、最強の魔法使いを目指して奮闘する物語。この世界では、天上からの侵略者によって空が奪われており、「本物の空」を取り戻すための魔法使い育成機関「リガーデン魔法学院」が設立されている。

ストーリー展開

魔法が使えない代わりに、並外れた身体能力と剣技を持つウィルは、不足している単位を補うためにダンジョンに潜り、モンスターを狩りながら学院生活を送っていた。幼少期に幼なじみのエルファリア・アルヴィス・セルフォルトと交わした約束を果たすため、ウィルは「至高の五杖」になる夢をあきらめることなく、二人の関係性を軸に物語が展開される。そんな中、魔法世界の常識を覆す出来事が次々と起こり、ウィルは魔法世界で唯一の「戦士」としての地位を確立していく。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、ダンジョン攻略によるバトルと学園での日常シーンを融合させたファンタジー。魔法能力が絶対的な基準となる世界において、物理的な戦闘能力で立ち向かうという逆転的な設定が特徴となっている。原作者の大森藤ノの代表作『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』と同様に、ファンタジー世界におけるダンジョン探索の枠組みを用いながら、魔法否定という新たなアプローチを導入している。

作品固有の表現技法と特徴

作中では、魔法を使えないウィルの視点を通じて、魔法世界の矛盾や問題点が描き出されている。戦闘シーンでは、剣技と身体能力を駆使した物理的な描写により、魔法中心の世界観との対比が強調されている。

世界観の構築と設定

世界設定として、魔法絶対至上主義の思想に基づく階級制度が存在する。これはリガーデン魔法学院の教育制度にも反映されており、学院内の派閥争いや差別的な扱いという形で物語に組み込まれている。また、歴史的背景として天上からの侵略者による「空の喪失」という設定が物語の根幹を成している。

連載状況

講談社「別冊少年マガジン」2021年1月号から連載。

メディアミックス情報

テレビアニメ

第1期『杖と剣のウィストリア』:2024年7月から9月まで放送。アニメーション制作はアクタスおよびバンダイナムコピクチャーズ。主人公のウィル・セルフォルトを天﨑滉平が演じる。

第2期『杖と剣のウィストリア Season2』:2026年4月から放送。

空を奪われた世界

「天上の侵略者」と呼ばれる謎の存在によって空を奪われた世界が舞台となる。世界は闇に覆われ危機に陥っていたが、五人の魔法使いによって天上の侵略者は退けられることとなる。以降、彼らは「至高の五杖(マギア・ヴェンデ)」と呼ばれて英雄視されており、その名は最高位の魔法使いの称号として現代まで受け継がれてきた。至高の五杖によって侵略者は退けられたものの、依然として空は奪われたままで、人々は至高の五杖が魔法によって生み出す「偽りの空」の下で暮らしている。そのため太陽と月は存在せず、人々は侵略者から空を取り戻すため魔法使いの育成に力を入れ、新たな至高の五杖を輩出している。

魔法使いの世界に現れた戦士

主人公のウィル・セルフォルトは、幼なじみのエルファリア・アルヴィス・セルフォルトと共に、いつか「本物の空」で夕陽を見ることを夢見ていた。そんな中、エルファリアは成長していくにつれ生まれ持った才能を開花させ、驚異的なスピードで至高の五杖の座を手に入れる。一方、ウィルはまともに魔法も使えない無能者で、エルファリアとは住む世界が違いすぎ、二人は離れ離れとなってしまう。それでも夢をあきらめきれないウィルは、落ちこぼれと周囲に嘲笑され続けながらも魔法学院に通い続け、至高の五杖を目指している。その後、ウィルの偏執的とも言える愚直な努力は実を結び、いつしか生身で魔法使いと渡り合える「戦士」へと成長し、魔法絶対主義に偏った世界に風穴を開けていくのだった。

魔法使いの塔とダンジョン

「魔法使いの塔(メルキセデス・カウリス)」は至高の五杖が居を構える拠点であると共に、天上の侵略者たちへの前線基地でもあり、天を衝(つ)く巨大な塔となっている。魔法学院の生徒たちは自らの魔法を磨き、いつしかこの塔の上層に上り詰め、至高の五杖の称号を冠することを目指している。そのため魔法学院では、魔法使いの始祖が残したとされる巨大迷宮「ダンジョン」での実習をカリキュラムに組み込んでおり、魔法使いたちはダンジョンで魔物たちと戦い、己の腕を磨いている。原作者の大森藤ノは小説『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』を手がけているが、巨大なダンジョンと塔のある都市は本作独自の設定であるものの、小説の影響も色濃く残っている。また、本作では小説のキャラクターであるフィン・ディムナが登場し、小説を知っているとさらに楽しめる内容となっている。

登場人物・キャラクター

ウィル・セルフォルト

リガーデン魔法学院に通う少年。少し跳ねたくせ毛に眼鏡をかけている。頭脳明晰で筆記の成績は抜群ながら、魔法学院の中で唯一魔法を使うことができない。そのため、「筆記のみの優等生」と侮蔑を込められて評されている。しかし幼い頃に、幼なじみのエルファリア・アルヴィス・セルフォルトと交わした約束を今も忘れておらず、最強の魔法使いの称号である「至高の五杖(マギア・ウェンデ)」を辛抱強く目指している。実は魔法世界に現れた「異端児」で、魔法は使えないが、その身体能力と剣の腕前は並みの魔法使いの戦闘能力をはるかに超え、この世界に現れた唯一の「戦士」といわれている。そのため魔法の「実技」は赤点ながら、実戦の「実習」は非常に優秀な成績を収めている。戦士としての戦いぶりは魔法絶対至上主義に凝り固まった者たちには評価されていないが、ウィル・セルフォルトの愚直な行動は、次第にそんな者たちの価値観にも変化をもたらしていく。

エルファリア・アルヴィス・セルフォルト

魔法使いたちの頂点に立つ「至高の五杖(マギア・ウェンデ)」の一人で、ウィル・セルフォルトの幼なじみの少女。透き通るような空色の髪をストレートロングにしている。幼い頃から「本物の空」にあこがれており、「太陽」と「月」を見る夢を抱いている。ウィルとはいつか塔の頂でいっしょに夕日を見る約束を交わし、共に至高の五杖を目指すことを誓い合い、やがてその才能を開花させる。圧倒的な魔法の力を身につけ、史上最年少で至高の五杖の一角に収まり、「氷姫の杖」の異名で呼ばれるようになる。現在、世界は天上の侵略者によって空を奪われているため、その代わりとなる「偽りの空」と呼ばれる結界を維持する役目に就いている。その役目を果たしつつ、今もウィルとの約束を果たすため、自らの高みに上り詰めることを信じている。

クレジット

原作

書誌情報

杖と剣のウィストリア 14巻 講談社〈講談社コミックス〉

第1巻

(2021-04-09発行、978-4065225196)

第2巻

(2021-08-06発行、978-4065244746)

第3巻

(2021-12-09発行、978-4065262757)

第4巻

(2022-04-08発行、978-4065275207)

第5巻

(2022-09-09発行、978-4065291436)

第6巻

(2023-01-06発行、978-4065303351)

第7巻

(2023-06-08発行、978-4065318744)

第8巻

(2023-10-06発行、978-4065331453)

第9巻

(2024-02-08発行、978-4065345481)

第10巻

(2024-06-07発行、978-4065358009)

第11巻

(2024-11-08発行、978-4065370452)

第12巻

(2025-03-07発行、978-4065387276)

第13巻

(2025-07-09発行、978-4065399941)

第14巻

(2025-11-07発行、978-4065415337)

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