ダンピアのおいしい冒険

ダンピアのおいしい冒険

トマトスープの初連載作品。大航海時代の余韻を残す17世紀末の大海原を舞台にしている。実在の探検家であるウィリアム・ダンピアを主人公とした海洋冒険飯漫画で、ダンピアの『最新世界周航記』を下敷きに、リアリティを損なわない範囲で脚色されたストーリーが展開される。食事がテーマの一つとなっており、うじ虫の湧いたビスケット、ハードタック(堅パン)など、当時の船乗りが強いられていた厳しい食生活を知ることができる。また、好奇心の赴くままに現地の動植物を食べるダンピアの姿も大きな見どころで、ガラパゴスウミイグアナ、山牛(ベアードバク)などのゲテモノを用いた料理も登場する。参考文献として数多くの資料が列挙されている点も特徴となっている。イースト・プレス「Webメディア・マトグロッソ」で2019年4月から配信の作品。ピクシブ&日本出版販売「WEBマンガ総選挙2020」第4位、宝島社「このマンガがすごい!2021」オトコ編第6位、フリースタイルVol.46「THE BEST MANGA 2021 このマンガを読め!」第20位を獲得している。

正式名称
ダンピアのおいしい冒険
ふりがな
だんぴあのおいしいぼうけん
作者
ジャンル
西洋史
 
グルメ
レーベル
イースト・プレス
巻数
全6巻完結
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

ウィリアム・ダンピア

私掠船(プライベティア)「バチェラーズ・ディライト号」の航海士の男性。1651年生まれの英国人。背中まで伸びた茶髪で、トロンとした目の小柄な体型をしている。帽子とクラヴァット、コートを身につけていることが多く、フリントロック式の拳銃で武装している。若くして両親を失い、大学進学をあきらめて働いたが、どの仕事も長続きせずに職を転々として現在に至る。哲学者フランシス・ベーコンの「知識は力と等しいもの」という言葉に感銘を受け、血生臭い環境に身を置きながらも、好奇心につき動かされ、さまざまな物事を観察・記録する日々を送っている。食べることも重要な自然観察との考えから、動植物を口にして毒の有無や味を確かめることに熱中している。しかし、突拍子もなくうんちくを語りたがる悪癖があり、船長ジョン・クックからは皮肉交じりに「天才博物学者」と評されている。かつてバーソロミュー・シャープの船に乗っていたことがある。実在の人物、ウィリアム・ダンピアがモデル。

バジル・リングローズ

ウィリアム・ダンピアの盟友の男性。小柄な体型で、ブロンドの長髪を首の後ろで括り、胸元に赤いリボンをつけている。ラテン語やスペイン語に通じ、ダンピアに勝るとも劣らぬ探究心の持ち主で、「未知の南方大陸(テラ・アウストラリス・インコグニタ)」への航路を拓くという夢を抱いている。心優しい性格で、バッカニアがスペイン船を襲う口実として掲げる「新大陸の真の主人の同盟者」という建前を真に受けていた。1679年12月25日、『ノヴム・オルガヌム』の一節をそらんじることでダンピアの興味を惹き、バッカニアとして活動するバーソロミュー・シャープの船に誘う。船出から数か月後には自作の地図帳を見せたり、動植物の記録を見せてもらったりするほどダンピアと親しくなる。船では通訳として活躍していたが、シャープに捕虜への拷問を強要されて精神を病み、ダンピアを誘ったことに罪悪感を抱くようになってしまう。やがて、ダンピアと袂を分かつことになった。実在の人物、バジル・リングローズがモデル。

書誌情報

ダンピアのおいしい冒険 全6巻 イースト・プレス

第1巻

(2020-08-07発行、 978-4781618968)

第2巻

(2020-12-14発行、 978-4781619361)

第3巻

(2021-07-19発行、 978-4781619927)

第4巻

(2022-05-12発行、 978-4781620695)

第5巻

(2023-04-12発行、 978-4781621692)

第6巻

(2024-01-18発行、 978-4781622484)

SHARE
EC
Amazon
logo