ダンプ・ザ・ヒール

ダンプ・ザ・ヒール

1980年代の女子プロレスブームを牽引(けんいん)した悪役レスラーのダンプ松本。この20歳の一人の少女が、凄絶ないじめを受けながら、カリスマレスラーに上り詰めるまでの姿を描いた人間ドラマ。小学館「ビッグコミック」2021年第20号より連載を開始。

正式名称
ダンプ・ザ・ヒール
ふりがな
だんぷ ざ ひーる
作者
ジャンル
プロレス
 
自伝・伝記
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊5巻
関連商品
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概要・あらすじ

酒、博打、女に明け暮れ、妻に暴力を振るう父。家計を一人で支えながら、優しく接してくれた母。そんな両親のもとで育った松本香は「母に楽をさせてあげたい。強くなって父を殺してやりたい」という思いから、全日本女子プロレスに入門する。しかし、そんな香を待っていたのは、先輩レスラーたちによるいじめの洗礼であった。「巡業先で海亀の甲羅を背負わされ、床に落ちたパンを食べさせられる」「試合に負けた先輩に、頭からバケツの水をかけられる」「おもちゃのお金で買い物に行かされる」など、数え上げればキリがないほどである。「強くなりたい」という一心でいじめに耐え、練習に励む香。しかし、試合でもなかなか成果をあげられない香は、同期の長与千種とともに、落ちこぼれのレッテルを貼られる。現状を打破するため、千種は新しいスタイルを模索する。打撃技を多用する試合で観客を沸かせ、ライオネス飛鳥と「クラッシュ・ギャルズ」を結成し、人気レスラーとして成功していく。一方の香は、依然としてくすぶった毎日を送っていた。そんなある日、香は遊びに来た妹から、父親の話を聞く。酔っ払って実家にやってきて金をせびり、母を突き飛ばして怪我(けが)を負わせたらしい。翌日、リングに上った香は、父への怒りを相手にぶつける。ものすごいショルダータックル、迫力のあるラリアットに、観客は「まるでダンプカーだ」と驚嘆する。その言葉を聞いていた全日本女子プロレスの会長は、香のリングネームを「ダンプ松本」に変更。取り残されていた香に、一筋の光が差し込んだ瞬間であった。

登場人物・キャラクター

松本 香 (まつもと かおる)

全日本女子プロレスのレスラー。のちに「ダンプ松本」を名乗る。埼玉県熊谷市出身で、初登場時は20歳。ショートカットと太った体型が特徴の女性。父親のDVや金銭問題などで苦労している母親に家を買ってあげたい、強くなって父親を殺したいという理由から、女子プロレスラーを目指す。先輩たちの激しいいじめに耐えながら練習に励み、やがて悪役レスラーとして開花していく。同名の実在人物がモデル。

長与 千種 (ながよ ちぐさ)

全日本女子プロレスのレスラー。松本香の同期生で、ショートカットが特徴。試合で成果を残せず、香とともに落ちこぼれてしまう。追い詰められた千種は、同期のライオネス飛鳥を相手に、打撃技を多用した新しいスタイルのプロレスを試す。これが功を奏し、観客の支持を得た。その後、飛鳥と「クラッシュ・ギャルズ」を結成。大人気となる。同名の実在人物がモデル。

ライオネス 飛鳥 (らいおねす あすか)

全日本女子プロレスのレスラー。松本香の同期生で、男性のような短い髪型が特徴。同期の中でいち早く人気レスラーとなり、ジュニア王座のベルトを獲得する実力者となる。長与千種と「クラッシュ・ギャルズ」を結成し、さらに人気を得る。同名の実在人物がモデル。

クレジット

原案協力

ダンプ 松本 , 平塚 雅人

書誌情報

ダンプ・ザ・ヒール 5巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2022-02-28発行、 978-4098612499)

第2巻

(2022-06-30発行、 978-4098613236)

第3巻

(2022-11-30発行、 978-4098614776)

第4巻

(2023-03-30発行、 978-4098615933)

第5巻

(2023-08-30発行、 978-4098625550)

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