概要・あらすじ
198□年12月20日、世界中の人間が見たという悪夢以降、同じような悪夢を見る人が増えた。R-ドリームと名付けられたこの悪夢内で、人はゼルと呼ばれる敵と戦わなければならない。そして夢の中でこの敵に殺されると、現実世界でも死んでしまうという。美術大学に2浪中の主人公西荻北斗は、このR-ドリームを信じていなかった。
しかし、ある日、眠りについた西荻北斗は、R-ドリーム内でリュオンと名乗る少年に出会う。リュオンはホクトのことを知っているようだったが、ホクトはリュオンのことやR-ドリームのことを何一つ覚えていなかった。ホクトは現実世界の事を何も覚えていないというリュオンの正体を探してみると約束する。
登場人物・キャラクター
西荻 北斗 (にしおぎ ほくと)
美術大学を目指す浪人生で現在2浪中の19歳の男性。友人がR-ドリーム内で死んだため現実世界でも亡くなったと聞き、R-ドリームを信じていなかったものの、万が一にも悪夢を見ないようにと、意識をしっかり持って眠ろうとする。だが、その結果、R-ドリーム内に入り、リュオンと出会うこととなる。 リュオンとは以前から知り合いだったようだが、R-ドリーム内の記憶を失ってしまったらしく、何も思い出せない。R-ドリームではホクトと呼ばれ、戦士としての力が強く、主に光線銃のような武器を使って戦う。
リュオン
R-ドリーム内でずば抜けて強い力を持つ少年。現実世界でも話題となり、リュオンの正体に5000万円の懸賞金がかけられるほどだが、本人には現実世界の記憶がなく、夢から覚めると出られるはずのR-ドリームから出ることができないため、自身の存在について深く悩んでいる。外見通り少年のような性格で、正義感が強いが融通が利かず、周囲の人間ともめ事を起こすことがある。 ホクトに名付けられたことから、ホクトを慕っている。
ミュロウ
黄金色の肌と髪、紫と緑のオッドアイを持つ少女。ゼルに襲われそうになっていたリュオンを助けた際、現実世界のことを思い出せないという共通項から親しくなる。そのさい出会ったホクトが好きになったため、以降、リュオンやホクトと行動を共にするようになった。戦士としての力が強く、武器は弓を使用する。 明るく無邪気で子供っぽい性格。一人称は「ボク」。現実世界の記憶がないため、名前も覚えていなかったが、ガストン・バローに告げられた名前が気に入り、以降ミュロウと名乗る。
ガストン・バロー
ドイツ人の男性。70歳。現実世界ではソルボ大学の教授の心理学者で、R-ドリーム研究家。R-ドリーム内では戦士として闘っている。リュオンがR-ドリームの地下に閉じ込められた際、助けにいこうとしたホクトの危機を救ったことで知り合いとなる。R-ドリーム内では騎士のような甲冑を着けた姿をしている。
フィーン
兵器を使って風を奏で、R-ドリームの風の言葉を伝える謎の少女。相手の話を聞き、言葉の意味を解する事は出来るが、自身は話すことはできない。銃がベルになるなど、武器に手を触れると、その能力が失われる。
クレイン
R-ドリームの北の果てを10人の騎馬を従え、旅をしていると言われる女戦士。過去、ホクトと共に旅をしたことがある。通常、R-ドリーム内で死んだ場合は、現実世界の体も死んでしまうが、彼女に殺されると、現実世界で目覚めることが出来る。ただし、二度とR-ドリームにくる事はなく、その中での記憶も失われる。
アブドル・アリ・アーメッド
R-ドリーム内に登場する、クレインの部下。アラブの男性用民族衣装風の装束をしている、イスラム教徒の男性。過去、ホクトと共に旅をしたことがある。クレインのことを愛している。
ヘイテス
ゼルと戦うために、R-ドリーム内に軍隊、および要塞を作り、自らは総帥となる。威厳を表すためか、巨大な体をしている。独善的ではあるが悪意はなく、ゼルとの戦いに勝利するためという使命感から行動している。
ヤグ・ゴーマン
R-ドリーム内に作られた軍隊の総帥ヘイテスの副官。後に、老人から行くべき方向を示してくれるという小さなピラミッド、トゥーボを得て、これを中心とした宗教をつくり、ゼルと戦う組織を作り上げる。
老
『ダークグリーン』に登場するキャラクター。R-ドリーム内に住む超越的な存在。通常は個別に活動しているが、時折、マウントヘイザに集結する。24人おり、その全員が集まる事で、全世界の人間を眠らせるなど、人間界に強く干渉することができる力を持つ。R-ドリームに来ていた70歳以上の人間で、世俗的な偏見に凝り固まらず、自然に身を置き、自然と心を通わせる事が出来る者がなると言う。 ただし、老になると、自然と同化し、R-ドリームから出る事ができなくなる。
プランテル・プランティ・プランツェルロウ
『ダークグリーン』に登場するキャラクター。ホクトとリュオンを植物意識界の深淵へと案内するため、ミュロウを養分として産まれた。女性のような姿をしている。サイズは人が背負える程度の大きさ。プランテルと同時に産まれた花瓶の実につけておかないと枯れて死んでしまう。
ダンダ
R-ドリーム内に登場する『ターザン』風の格好をした少年。R-ドリームと現実世界が近づいたさい、リュオンを探すために移動していたホクトがゼルに襲われたさい、これを助け、以降、行動を共にする。R-ドリームから出る事が出来ず、現実世界の自分が誰かもわからない。性格は明るく前向き。
磯貝 はまぐり
現実世界での西荻北斗の友人。美術大学に三浪中の21歳の男性で、西荻北斗と同じ画塾に通う。家は金持ちであるせいか、受験にはあまり身が入っておらず、遊びを優先しがち。目立つのが好き。先入観で物事を見ることが少ないせいか、何事も面白がって受け入れる懐の深さがある。AB型、視力両方0.07、身長179.5cm、体重63キロ、趣味あそぶこと、9日9日生まれ。
ゼル
『ダークグリーン』に登場する敵。R-ドリームと呼ばれる夢の中に登場する。正体は不明ながら、人と争う侵略者として描かれる。R-ドリーム内でゼルに殺された者は現実世界でも死ぬ。雲や嵐に例えられるほど巨大な集団をつくるもの、兵器の形をしているもの、生物の形をしているものなど、姿は様々。弱い個体は岩陰などに隠れており、人を襲う。
場所
R-ドリーム
『ダークグリーン』に登場する世界。198□年12月20日、世界中の人間が見たという悪夢以降、多くの人間が見る悪夢の世界。ゼルと呼ばれる敵と戦わなければならず、この世界で殺されると現実世界でも死ぬという。通常の夢と同じく、目覚めることでこの世界から出ることが出来るが、R-ドリームから出てこられなくなり、現実世界では眠ったままという事例も発生している。 12月17日にカナダに落下した巨大隕石がR-ドリームに関連している可能性があるとされる。