テラモリ

テラモリ

スーツ店「テーラー森中央店」を舞台に、女子大学生アルバイト高宮陽が、副店長の平尾宗隆にしごかれながら、接客やスーツに関する知識を学んでいく姿を描くコメディ漫画。「裏サンデー」で2015年4月から配信が開始された作品。2016年には「このマンガがすごいWEB!」にも掲載された。

正式名称
テラモリ
ふりがな
てらもり
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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概要・あらすじ

非社交的でオタクな女子大学生高宮陽は、家電量販店のアルバイトの面接を受けることを決断する。しかし面接当日にお腹を壊し、近くにあったスーツ店「テーラー森中央店」にトイレを借りに飛び込んだところ、家電量販店よりも高い時給の求人広告を目にする。日を改めて中央店へ面接に行った高宮は無事採用されるが、接客が苦手なためフロア以外の掃除ばかりして客との接触を避け続け、そのたびに副店長の平尾宗隆にこっぴどく怒られていた。

同じ学生アルバイトの柳川慎太郎や、女性社員の春日原花に助けられて徐々に仕事を覚えていくものの、平尾には「笑顔がない」「声かけができない」「ゾンビ」と怒られ罵られる日々が続く。そんな平尾のドSぶりにめげず、高宮は彼を見返そうと勉強し努力を重ねていく。

登場人物・キャラクター

高宮 陽 (たかみや よう)

スーツ店「テーラー森中央店」で、アルバイトとして働く20歳の女子大生。ブロンドの髪を内巻きにしている。非社交的でゲームが大好きなオタク女子だが、嫌なことは嫌だとハッキリ言う芯の通った性格の持ち主。チャラい男はアレルギー反応が出るほど嫌い。アルバイトの経験がなく接客が嫌いなのにも関わらず、「コミュニケーション能力がつく」という理由で、中央店のアルバイトの面接を受けて合格する。 しかし入社後は客との接触を避けるため、フロア以外の掃除ばかりして副店長の平尾宗隆にこっぴどく怒られている。さらに、人前で笑顔になれないことや声をかけられないことで平尾に「役に立たない」と言われるが、そこから平尾を見返そうと必死の努力を始める。

平尾 宗隆 (ひらお むねたか)

スーツ店「テーラー森中央店」に副店長として勤務する27歳の男性。黒髪で前髪を真ん中で分けている。後ろ髪が長いことから、仕事中は髪を結っている。以前は「テーラー森南店」に勤務していた。両親を亡くして、当時まだ中学生だった弟の平尾定春を大学まで行かせる費用を稼ぐために必死で働き、入社して3年で副店長に就任した。 その実績を西新佑樹や周囲から妬まれた結果、売り上げの少ない森中央店の副店長として、店長の徳益寛治郎とともに着任した。高宮陽の面接を担当し、彼女を採用した後は、鬼のようなスパルタ教育を施す。負けず嫌いな高宮に期待を寄せつつ、次第に恋心を抱くようになる。

春日原 花 (かすがばる はな)

スーツ店「テーラー森中央店」に勤務する27歳の女性。茶色く長い髪を後ろでまとめ、眼鏡をかけている。豊満なバストの持ち主。実家が空手道場を営んでいるため、春日原花自身も空手をたしなんでいる。中央店唯一の女性社員で、高宮陽にとってはお姉さん的存在。春日原も高宮のことを可愛がっており、平尾宗隆や大橋穣をはじめとした男性社員が、高宮に対してセクハラはもちろん、軽く口説こうと手を出す素振りを見せようものなら、容赦なく蹴り飛ばして制裁を加える。

柳川 慎太郎 (やながわ しんたろう)

テーラー森中央店でアルバイトとして働く21歳の男子学生。短髪で目がぱっちりとしていて少々童顔で、大学ではテニスサークルに所属している。趣味でゲームをやるため高宮陽のオタク気質な面を一切気にすることなく接している。正社員と変わらない仕事量をこなしている優秀な人物。大学卒業後は食品メーカーの営業として就職が決まっているが、それまでは中央店でのバイトを続けるつもりでいる。 入社時からずっと自分を元気づけてくれている春日原花に恋心を抱く。

朝倉 戒道 (あさくら かいどう)

テーラー森中央店に契約社員として勤務する27歳の男性。柳川慎太郎と同期でもある。短髪でいつも眼鏡をかけている。元アメフト部に所属していたために腕力には自信がある。靴に関する知識が豊富。平尾宗隆の指導もあって、店内では頼れる優しいお兄さん的存在となっている。

徳益 寛治郎 (とくます かんじろう)

テーラー森中央店で店長として勤務する37歳の男性。髪型は長くウェーブがかっていて、柄もののスーツを着ている。テーラー森本社にいることが多い。気さくで能天気に見られがちだが、思いやりがあり、中央店のムードメーカー的存在。売り上げよりも、まずは従業員が笑顔になることが大切だと考えている。

大橋 穣 (おおはし ゆたか)

テーラー森中央店に臨時勤務している27歳の男性。金髪に青い目を持ち、日本人には見えない外見をしている。普段はテーラー森本社で店舗再開発部に所属しており、マネキンのコーディネートを務めているが、中央店が忙しい時だけ臨時スタッフとしてやって来る。平尾宗隆とは同期で、売り上げで平尾に勝ったことがなく「永遠の2位」と評されている。 大の女好きで、高宮陽と初めてあった途端に頬にキスしたことから、高宮に警戒されている。

薬院 薫 (やくいん かおる)

テーラー森南店からテーラー森中央店に異動となった24歳の男性。中肉中背で、黒縁眼鏡をかけて泣きボクロがある。入社時はテーラー森北店に勤務し、店長の三潴楓のもとで優秀な成績を上げていたが、2年目に多忙な森南店に異動してからは売り上げが落ち、ストレスから胃潰瘍になった。中央店に異動して来た当初は、バイトを始めた高宮陽同様に笑顔がないゾンビ状態であった。 そんな姿に大橋穣や朝倉戒道は苛立ちを見せるが、高宮をサポートしながらコミュニケーションを取るうちに、本来の実力を発揮するようになる。

林 美雨 (はやし みう)

高宮陽と同じ大学に通う20歳の女子大生。高宮同様にオタク女子でなんでも話せる友人。髪が長く比較的おとなしい性格。平尾宗隆のことで愚痴を聞いたり、相談に乗ったりしている。その話を聞いていくうちに、平尾が高宮に恋心を寄せているのではないかと気づく。

平尾 定春 (ひらお さだはる)

平尾宗隆の弟で21歳の男性。顔は宗隆と似ているものの、平尾定春の方が優しい表情をしている。性格も宗隆とは正反対で穏和で紳士的。その優しい性格から高宮陽は「弟が副店長だったらよかったのに」と泣きながら訴えるほど。実は天然たらしなところがあり、よくモテる。宗隆のおかげで大学へ進学することができ、生保への就職が決まっている。

(てつ)

ラーメンてっちゃんの店長をしている男性。体格が良く、いつもTシャツで頭にタオルを巻いている。オネエ気質なことから平尾宗隆には「鉄子」と呼ばれている。宗隆が大好きで常に熱烈アプローチをしているが、いつも断わられている。高宮陽がやって来た時には鉄も好意的に接するが、宗隆が高宮との距離を縮めていくことで、嫉妬心を燃やす。

水沢 雫 (みずさわ しずく)

テーラー森西店に副店長として勤務する成人女性。細身で黒髪の前髪を分け、左目の下には泣きボクロがある。平尾宗隆や大橋穣の同期でテーラー森南店で勤務をしていたが、副店長に昇格して西店に異動した。林美雨のリクルートスーツを選ぶ際に接客し、その姿を見ていた高宮陽は憧れを抱く。宗隆の元カノでもある。

姪浜 璋太

テーラー森中央店のお客で、超一流の商社に勤務する20代の若い青年。高宮陽に接客してもらったことから頻繁に中央店にやって来るようになる。ある日、高宮に花束をプレゼントして食事に誘った。結局高宮には食事を断られたうえ、高宮が平尾宗隆と一緒に歩いているところを目撃し、それ以来店に姿を見せなくなった。

天童 (てんどう)

テーラー森中央店のお客で、30代の男性。最初にやって来た時は頭にネクタイを巻いて、怒鳴り込むように入店した。接客に高宮陽を指名すると無理難題を押し付けるが、高宮はすべて無難に対応した。高宮の着飾らないストレートな物言いを気に入り、彼女の顧客になる。

三潴 楓 (みずま かえで)

テーラー森北店で店長をしている壮年の男性。丸眼鏡をかけて片目は髪で隠れている。薬院薫が入社して最初に指導を受けた人物で、スーツの素材について詳しい。多くの経験を積ませるために薬院をテーラー森南店に送り出した。他の店舗の店長よりも年輩であるために発言力も強い。穏やかな性格に見えるが、信念は絶対に曲げない。

西新 佑樹 (にしじん ゆうき)

テーラー森南店に副店長として勤務する青年男子。短髪で、いつもニコニコしている。平尾宗隆や大橋穣と同期。人前では良い人を装っているが、陰では皮肉を言うことが多い。入社当初から、成績優秀な平尾を敵視している。薬院薫がテーラー森中央店へ異動した時も「島流し」と言って嘲笑する嫌みな性格。

塩塚 浩介 (しおづか こうすけ)

テーラー森南店に副店長として勤務する青年男子。黒髪で顎にひげを生やしている。平尾宗隆や大橋穣と同期。西新佑樹の口の悪さは十分理解しており、彼が平尾に対して皮肉を言ったことで騒動になりそうな時は、仲裁に入る役割を担っている。

場所

テーラー森中央店 (てーらーもりちゅうおうてん)

高宮陽がバイトをしているスーツ店。売り上げが大幅に落ちており、店には活気がなく社員も元気がない。そこに店長として徳益寛治郎、副店長に平尾宗隆がやって来て、環境改善に努めたことから現在はアットホームな雰囲気の店舗に変わった。しかし常に人員不足で、本社には人員を増やすよう申請しているが、受け入れてもらえていない。 非常勤として大橋穣がスタッフとして勤務することもある。

テーラー森南店 (てーらーもりみなみてん)

平尾宗隆や大橋穣、水沢雫、薬院薫が働いていたスーツ店。現在は西新佑樹と塩塚浩介の2人が副店長を務めている。他の店舗に比べて規模も大きく、駅から近いせいもあっていつも忙しく、売り上げも多い。しかしその一方でスタッフ同士の衝突も多く、薬院は耐えられずに胃潰瘍になったうえ、テーラー森中央店に異動になった。

テーラー森西店 (てーらーもりにしてん)

水沢雫が副店長を務めているスーツ店。テーラー森中央店やテーラー森南店とは違い、レディースのスーツのみを取り扱っている。そのため、スタッフも女性のみが在籍しており「女の園」と呼ばれている。

テーラー森北店 (てーらーもりきたてん)

薬院薫が入社して最初に勤務したスーツ店。店長は三潴楓が務めている。比較的穏やかな雰囲気の店舗で、客にとっても社員にとっても居心地の良い場所となっている。いつも慌ただしいテーラー森南店とは対極に位置し、両店の店長同士も相性は良くない。

テーラー森本社 (てーらーもりほんしゃ)

テーラー森各店舗に関する商品開発や会議などが行われれる本社。大橋譲が所属している。テーラー森中央店の店長の徳益寛治郎や、副店長の平尾宗隆、他にもテーラー森南店の副店長の西新佑樹、塩塚浩介も会議などの際にはここを訪れる。

ラーメンてっちゃん

鉄が店長を務めるラーメン屋。平尾宗隆が贔屓にしているラーメン店で、テーラー森中央店の社員やアルバイトは、通過儀礼の如くこの店に連れて来られる。平尾が高宮陽に想いを寄せるようになってからは、頻繁に2人で訪れている。

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