デカスロン

デカスロン

元高校球児の風見万吉が初心者ながら出場した十種競技日本選手権で驚異の才能を発揮、周囲の人々の協力を得ながら成長していく姿を描く。

正式名称
デカスロン
ふりがな
でかすろん
作者
ジャンル
その他スポーツ
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概要・あらすじ

野球に挫折後、十種競技(デカスロン)を始めた元高校球児の 風見万吉。実家の風見牛乳店を手伝いながら練習に取り組む彼は、わずか2戦目となる日本選手権でトラブルに見舞われながらも頭角を現す。その後、ヨーロピアンカップで“世界”を体感し、2度目の日本選手権へ。そこで最大のライバル・嵐寛と出会い、火花を散らすように。

その後世界に向けたトレーニングとして十種それぞれの日本記録保持者と戦うデカ・バトルロイヤルをこなした 万吉は、嵐寛らとともに世界選手権に挑む。

登場人物・キャラクター

風見 万吉 (かざみ まんきち)

生まれも育ちも新潟の元高校球児。 七種競技選手だった体育教師・村山先生に素質を見込まれ十種競技を始め、高校卒業後は実家の風見牛乳店を手伝いながら練習に取り組む。元ピッチャーの肩を活かした投擲種目、最終種目の1500m走を得意とする。性格はいわゆる天然で、基本的にはポジティブ志向。 世間知らずで恋愛経験が少なく惚れっぽい。気分がよいと佐渡おけさを歌い踊るが、それにより窮地を救われたことも。

村山先生 (むらやませんせい)

風見万吉を十種競技に誘った越光高校の女性体育教師。学生時代に七種競技の経験があるが、七種に含まれない円盤投げと棒高跳びは指導できなかった。それらは当初万吉の苦手種目となる。巨乳が強調されるようなファッションを好み、万吉の父にセクハラされたり、沢村の視線を釘づけにしたりも。 同い年の多々良洋介と後に結婚した。実在するアメリカの七種競技と走り幅跳びの元選手・ジャッキー・ジョイナー・カーシーを尊敬している。『デカスロン』最終巻には七種競技選手時代の彼女が主人公の読み切り作品『ヘプタスロン』が収録。

風見万吉の父 (かざみまんきちのちち)

新潟で風見牛乳店を経営する風見万吉の父。野球を断念した息子が始めた十種競技のマイナーさに当初は関心が薄かったが、初出場の日本選手権一日目に万吉が好成績を収めると村山先生とともに会場の国立競技場に駆けつけた。以降は 万吉を熱い声援を送りつつ、その活躍を風見牛乳店の宣伝に結び付けるべく知恵を絞る。

沢村 由紀夫 (さわむら ゆきお)

作品スタート時は 十種競技日本記録を持つ第一人者として登場。真面目で冷静な優等生タイプで他選手からの信頼も厚い。だが、想定外の風見万吉の活躍に動揺を隠せず万吉のコーチを日本の伝説の十種競技選手・村山章介と勘違いした。後に選手活動と並行して万吉のコーチとなり、「デカ・バトルロイヤル」をセッティングする。 巨乳女性に弱い。

多々良 洋介 (たたら ようすけ)

沢村由紀夫の日本記録に迫る若手十種競技選手。走り高跳びと棒高跳びが得意種目で、投擲種目を苦手とする。風見万吉 が日本選手権に初出場した際は沢村とは逆に、自分を「おおおおよし」と呼び続ける天然の万吉の実力を侮り続けた。「デカ・フォックス」を自称するなどナルシストで自信家だが、同じくビッグマウスの嵐寛が棒高跳びに苦戦すると遠回しに助言するなど、温かい一面も。 万吉と嵐が活躍した日本選手権後に競技から引退し、家業を継いで実業家へと転身。万吉との新たな関係が始まる。

原 信一 (はら しんいち)

円盤投げ専門から十種競技に転向したベテラン陸上競技選手。得意種目は投擲種目全般で、砲丸投げでの回転投げは後に風見万吉が参考にした。兄貴肌で、日本選手権出場選手の中で最初に万吉の素質を見抜き、サポートする。大会後も研究も兼ねて自らが講師を務める大学でのトレーニングに万吉を誘い、コーチングを施した。

嵐 寛 (あらし ひろし)

サッカー選手として期待を集めながらJリーグ入りを蹴って未経験の十種競技の世界へ。世界記録保持者の ダン・オブライエンをアイドルと言い、それ以外の選手は眼中になかったが、初の大会となる日本選手権で最大のライバルとなる風見万吉と出会う。万吉同様高い身体能力を持つが、砲丸投げ、やり投げは苦手。 棒高跳びは多々良洋介のアドバイスで克服した。万吉とは犬猿の仲で「犬」「サル」と罵り合うが、互いに実力は認めている。

美空 マキ (みそら まき)

原信一が講師を務める大学の陸上部部員。医学部で学ぶ文武両道の努力家だが、若い女子らしく人気サッカー選手だった嵐寛に惹かれている。彼女の可憐なルックスに一目ぼれした風見万吉に突然告白され、驚いて拒絶。だが、日本選手権で驚異の頑張りを見せる万吉を応援した。おかげで万吉は勝利をつかむが、その後美空と 嵐は急接近することに。

桐山 アキコ (きりやま あきこ)

日本の民間放送局のアナウンサー。初めて会ったバラエティ番組収録の際に抱きついてきた風見万吉を毛嫌いしていたが、「デカ・バトルロイヤル」とそれに続く世界選手権で競技に取り組む万吉の姿に次第に惹かれていく。

クリスチャン・シェンク (くりすちゃんしぇんく)

ドイツの十種競技選手。ソウルオリンピック金メダリストである実在の元選手・クリスチャン・シェンクをモデルとしている。気分屋で女好きだが、洗練された試合運びや言動などでドイツの陸上ファンのカリスマ的存在。走り高跳びはこだわりのベリーロールで行い、同じ跳躍法の風見万吉に注目する。 日本のテレビ番組撮影の際万吉を鍛え、世界選手権でもその動向を見守った。

ポール・マイヤー (ぽーるまいやー)

ドイツの十種競技選手。実在の選手・ポール・マイヤーをモデルとしている。同じドイツ人選手のクリスチャン・シェンクの競技スタイルを評価しているが、ここぞという場面では自身のスタイルを貫く。ヨーロッパカップでシェンク、アレキサンドル・ズーカー、クリストファー・メイフィールドらとともに風見万吉と対戦した。

アレキサンドル・ズーカー (あれきさんどるずーかー)

チェコの十種競技選手。ヨーロッパカップ記者会見の場で初対面の風見万吉を威嚇する。世界トップレベルの実力を誇るが、棒高跳びは苦手。クリスチャン・シェンクいわくメンタル面にも問題がある。重要な局面でミスをおかしたり、勝利のために手段を選ばなかったりすることも。かつてナフード・エル・アブドゥルの亡き妻を指導していた陸上の師。

クリストファー・メイフィールド (くりすとふぁーめいふぃーるど)

風見万吉が単身挑んだヨーロッパカップで出会ったイギリスの十種競技選手。日本文学を研究しており、日本語での会話が可能。言葉をはじめさまざまな場面で万吉をサポートした。当初は細身で投擲種目が苦手だったが、ハードトレーニングによる肉体改造で世界選手権で再会した際は逆に得意種目にしていたほどの努力家。 メンタル面の弱さを自覚しており能天気な万吉に憧れている。

デイリー・トンプソン (でいりーとんぷそん)

イギリスの十種競技元世界記録保持者。モスクワ、ロサンゼルスとオリンピック2連覇を達成した実在の元選手・デイリー・トンプソンをモデルとしている。作中では現役を退き、競技解説者を務める元選手という立場で後輩デカスリートを見守った。同じイギリスの選手であるクリストファー・メイフィールドのコーチとして彼の成長に貢献。

ダン・オブライエン (だんおぶらいえん)

風見万吉、嵐寛らの最終目標とされるアメリカの十種競技選手。世界選手権3連覇を果たした十種競技元世界記録保持者である実在の選手・ダン・オブライエンをモデルとしている。頂点に立ち続ける強いプレッシャーと戦い続けた、自他ともに認める世界最強のデカスリート。世界選手権後、アメリカ大統領選に立候補することを決意した。

ナフード・エル・アブドゥル (なふーどえるあぶどぅる)

サウジアラビアの十種競技選手。 アレキサンドル・ズーカーの教え子でもあった亡き妻の影響で中距離専門から十種競技に転向。野生生物と戦う生活を背景とした、集中力を研ぎ澄まし一度で仕留めるワンショットワンキルという戦法で、体力の消耗を最低限に抑える。走力を活かしたトラック種目とワンショットワンキル戦法によるフィールド種目で序盤から高得点を獲得していくタイプだが、ある弱点が存在。 世界選手権後の風見万吉の人生を大転換するキーパーソンとなる。

セルゲイ・ブブカ (せるげいぶぶか)

ウクライナの棒高跳び選手。オリンピックや世界選手権などで数々のタイトルを獲得、屋外の世界記録保持者である「鳥人」と呼ばれた実在の元陸上選手・セルゲイ・ブブカをモデルとしている。作品では、身体の不調解決に偶然一役買うことになった風見万吉に、自身のポールを提供した。

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