概要・あらすじ
悪魔のサラリーマンマドギワーは、人間に悪の能力を売ることが仕事だが、その異様な容姿とテンパリ症から、なかなか契約が取れずにいる。ある日、クビに怯えるマドギワーの前に、幼気な少年平和が現れ、悪魔の能力を買い取りたいと言ってくる。「握手した相手の罪が見える」という能力を手にした和は、天才的なあくどさをもって荒稼ぎをはじめる。
すぐに二人はコンビを組むことになり、汚い大人たちを相手に金を巻き上げる日々がはじまる。
登場人物・キャラクター
マドギワー
人間に悪魔の能力を売ることを仕事とする、悪魔のサラリーマン。悪魔界に存在する悪魔商社デーモン物産(株)に勤務。邪悪な人間のみその姿を見ることができる。ただでさえ気味の悪い姿をしている上に、挙動不審な行動や多量の汗が、ビジネス相手である人間にさらなる恐怖心を与え、契約を取るどころか毎回逃げられてしまうダメリーマン。 あまりの成績不振で定年前にクビを宣告されてしまうが、謎の少年平和に出会い、契約を交わす。それ以降、持ち前のあくどさで能力を巧みに使う平和とコンビを組み、汚い大人たちから多額の金を巻き上げていくこととなる。
平 和 (たいら あえる)
7歳。主人公マドギワーのパートナー。見た目は幼気な子供だが、邪悪な者にしか見えないはずのマドギワーを見ることができる。マドギワーが人間との契約交渉に失敗する一部始終を見ており、自分から声をかけ、「握手した相手の罪が見える」という能力を買い取る。もともと類まれなる頭脳とあくどさの持ち主であり、悪魔の能力を巧みに使いこなしながら、汚い大人たちからお金を巻き上げていく。 その正体は謎で、両親はおらず、ホームレス生活を送っている。普段はかなり冷めているが、パートナーのマドギワーに対する情も時折垣間見せる。
久留里るり (くるりるり)
18歳の爆乳少女。平和におせっかいを焼く女性。警察官になるための研修期間中に、平和に出会う。心優しく正義感の溢れる善人で、平和に握手されても、「姉のプリン盗み食い」程度の罪しか出てこない。非道な上司美好清にその正義感を煙たがられ、研修試験に不合格となってしまうが、平和の策略で美好は失脚し、無事警察官になることができた。 ホームレス生活を送る平和を心配し、無理やり自宅に引き取った。
ワン=マン (わんまん)
主人公マドギワーが勤務する、悪魔商社デーモン物産(株)の代表取締役社長。尖った頭に目玉がひとつ付いている。成績が伸びないマドギワーに対し、10億円の売上をださなければクビだと宣告する。今でこそ鬼のような上司だが、37年前まではマドギワーの後輩であり、当時優秀営業マンだったマドギワーを尊敬していた。 ある事件をきっかけにマドギワーが窓際社員に落ちぶれて以降、なんとか復活させようと機会を伺っている。
萬年 風太郎 (まんねん ふうたろう)
52歳。主人公マドギワーが見える邪悪な人間。マドギワーと平和の契約現場を影から伺っており、お人好しのマドギワーに目をつけ、一千万円を騙し取る。最終的には、マドギワーに助けを求められた平和の策にはまり、奪い返されることとなる。
四導 士郎 (しどう しろう)
通称シド様。主人公マドギワーの姿が見える邪悪な人間。教会の神父になりすまし、ニセの聖水や石などを売りつける悪徳霊感商法を行っていたが、それを見ぬいた平和によって、信者の前であっけなくインチキを暴かれてしまう。
美好 清 (みよし きよし)
主人公マドギワーと平和に成敗された邪悪な人間。生活安全課の課長で、久留里るりの上司。人気テレビ番組で、『我らが課長!!』というコーナーを持つ有名人で、庶民からの信頼も厚いが、その裏で数々の不正を行っている。正義感の強い久留里るりを邪魔に感じ、研修試験を不合格にするが、最終的に、平和によってその極悪非道な裏の顔が公表されてしまい、失態する。
仰海 仁 (ぎょうかい じん)
平和同様、悪魔の能力の使い手。能力の内容は、「“役”を提示した相手がそれを了承すると、その通りの人間になる」というもので、テレビのプロデューサーという職業を利用し、役者たちを操っては酷い仕打ちを楽しんでいる。頭の切れる能力者平和にライバル心を抱き、全財産を賭けたゲームを挑んでくる。
ムッシューダ
サタン商社に勤務する悪魔のサラリーマン。契約者の仰海仁とコンビを組んでいる。尖った頭に目玉が一つ付いた姿をしている。独り言に加え、登場シーンでのセリフが長いのが特徴。仰海仁が自分を無下に扱うため、平和とマドギワーのような仲の良いコンビに憧れている。
常磐 万生 (ときわ ばんしょう)
32歳。平和同様、悪魔の能力の使い手。フクリュエーンと5年前に契約を交わし、「探している人・物の場所がわかる」能力を手に入れた。現在はその能力を使い探偵業で稼いでいる。日本人とアイルランド人のハーフ。
フクリュエーン
デビルオフィスに勤務する悪魔のサラリーマン。契約者の常磐万生とコンビを組む。常磐が吸っているタバコの火を消すと、そのタバコから煙の姿をして現れる。自虐的だが、なぜかいつも楽しそうな変わった悪魔。
富戸 博 (とみと ばく)
享年42歳。主人公マドギワーがかつて契約を交わした人間。「二択のうち、どちらがアタリかを見分ける能力」を買い取り、一躍ギャンブルで大成功。マドギワーの会社での立場も押し上げた。しかし、ある日全財産を失ってしまい、親友のマドギワーに、自分を処分させる苦痛を味あわせたくないと思い、自ら命を絶ってしまう。
悪魔殺し (あくまごろし)
かつて悪魔と契約を交わした能力者だが、ある日全財産を失ってしまい、パートナーだった悪魔に殺されかける。交換の能力の使い手だったため、咄嗟に悪魔の凶器と自分の腕を交換し、生き延びた。それ以降悪魔に対して強い憎しみを抱いており、悪魔殺しに手を染めるようになる。
その他キーワード
悪魔の能力 (あくまののうりょく)
『デビリーマン』に登場する能力。悪魔のサラリーマンと契約を交わす事で、授かる能力。能力の内容は、担当する悪魔によって異なる。契約を交わしたものは、死ぬまで年収の50%を毎年払い続けなければならず、このルールを破ったり、全財産を失った時点で、悪魔に捕食され、奴隷として地獄に連行されてしまう。