概要・あらすじ
悪魔くんと呼ばれる天才児山田真吾は、人類が平和に暮らせる世界を作るために、悪魔を召喚しようとしていた。300年前に悪魔召喚に成功したファウスト博士の教えを受け、ソロモンの笛を受け取った悪魔くんは、ついに多彩な魔術を操る悪魔メフィストの召喚に成功、次々と現れる怪物や妖怪たちにメフィストと共に立ち向かっていく。
登場人物・キャラクター
悪魔くん (あくまくん)
一万年にひとりという天才少年。世界をひとつとし、誰もが幸せに暮らせる社会を作るために悪魔の力を利用しようとする。両親や大人たちには、自分が天才であることを隠し、普通の子供として暮らしている。普通の学問には興味が無く、学校での成績は良くない。
メフィスト
『悪魔くん』に登場する悪魔。悪魔くんによって召喚された。魔力絶対零度や魔力細胞変化などの強力な魔法を操る。悪魔くんと契約はしたものの、1回呼び出されるごとに料金を請求するなど、ビジネスライクに徹しており、忠誠を誓っている訳ではない。その容姿は、同作者による『悪魔くん(貸本版)』などに登場するヤモリビトのデザインが踏襲されている。
ファウスト博士 (ふぁうすとはかせ)
300年前に悪魔の召喚に成功したという賢者。悪魔くんに悪魔召喚法の秘密とソロモンの笛を託して息絶えるが、その魂をソロモンの笛に残した。
貧太 (びんた)
悪魔くんの親友。両親共に死亡しており、苦しい生活をしてきたため、悪魔くんが言う「誰もが幸福に暮らせる社会」に惹かれている。悪魔くんに付き従い、妖怪退治にも協力する。
情報屋 (じょうほうや)
悪魔くんの親友。雑学や噂などに詳しいが、野次馬根性も強い少年。その性格から、トラブルを起こすこともあるが、基本的には善人であり、悪魔くんの妖怪退治にも付き合うことが多い。
山田夫妻 (やまだふさい)
悪魔くんの両親。悪魔くんのことを、少々風変わりだが普通の子供だと思っている。メフィストや百目のことはあまりよく思っておらず、特に、明らかに人間ではない百目は、庭の犬小屋に住まわせている。
山田 道子 (やまだ みちこ)
悪魔くんの妹で、まだ言葉も少ない幼児。悪魔くんとは異なり、ごく普通の子供のようだが、兄のことは慕っている模様。悪魔くんの家を襲った百目の父に連れ去られる。
百目 (ひゃくめ)
『悪魔くん』に登場した妖怪の子。悪魔くんが通う小学校に突然現れた。全身に無数の目があるという異様な姿ではあるが、まだ幼いためか特別な力は持っていない。百目の父が死亡したため、悪魔くんの家で暮らすことになる。
百目の父 (ひゃくめのちち)
『悪魔くん』に登場した妖怪。強力な霊波によって死人や妖怪を従える大妖怪。百目がそのまま巨大化したような姿をしている。実はすでに死亡しており、その内部にいた月人によって操られていた。
千草 (ちぐさ)
百目の父の霊波によって蘇った美しい少女の亡者。悪魔くんをかばおうとしたため、怒った百目の父に霊波を断たれてしまい、骨に戻ってしまった。
すねこすり
『悪魔くん』の登場した妖怪。全身が毛むくじゃらの獣のような姿をしている。百目の父の配下で、千草と行動を共にしていることが多い。千草が骨に戻ってしまったときには涙を流していた。
月人 (つきじん)
2万年前に月からやってきたという小人。三日月のような顔を持つ老人である。月へ帰るために、死んだ百目の父を内部から操って、瀬戸の火車を手に入れようとしていた。
パコダ
悪魔くんがメフィストの召喚に成功した直後にソロモンの笛を奪い、メフィストとの契約を横取りしようとした魔術師。亡者を使役し、大量の枯れ草を自在に操るといった力を見せた。その容姿は、同作者による『悪魔くん(貸本版)』などに登場するフラン・ネールのデザインが踏襲されている。
怪物 (かいぶつ)
『悪魔くん』に登場するモンスター。北の土地にある地獄の穴から出現した巨大な怪物。植物とも腔腸動物ともつかない姿をしており、あらゆる生物の精気を吸い尽くそうと暴れまわった。言葉を発することは無く、明確な自意識があるかどうかも不明。
魔物 (まもの)
『悪魔くん』に登場するモンスター。怪物退治を断ったメフィストの代わりに悪魔くんが地獄から呼び出した魔物。巨大な顔から直接手足が生えたような姿をしている。悪魔くんの魂と引き換えに怪物と戦うことを承諾した。
もののけ
『悪魔くん』に登場する妖怪。宙を泳ぐ魚のような姿をしており、仲間が大量に存在している。油すまし、あずきあらいと手を結び、悪魔くんたちと敵対する。
油すまし (あぶらすまし)
『悪魔くん』に登場する妖怪。数千年もの間、天の岩戸に閉じ込められていた。巨大な妖怪なんじゃもんじゃを育て上げ、自分たちの戦力として操った。
あずきあらい
『悪魔くん』に登場する妖怪。数千年もの間、天の岩戸に閉じ込められていた。油すましの相棒で、どんな生き物でも吸い込んでしまうつぼを持ち歩いている。
閻魔 (えんま)
『悪魔くん』に登場する地獄の王。地上を調査するためになんじゃもんじゃを操っていた黒幕。メフィストと戦いになるが、最終的にはお互いの実力を認めて和解した。
魔女たち (まじょたち)
『悪魔くん』に登場する妖怪。閻魔と対決するためにメフィストが呼び出した眷族たち。魔女以外にも、狼男や吸血鬼、ミイラ男など、西洋を起源とする妖怪たちが見られた。
ビチゴン
『悪魔くん』に登場する巨大怪物。2000年以上も冬眠していたが、突如目覚めて街を襲った。「世界一臭い怪物」と言われており、敵には糞を吹き付けて攻撃する。
幻の館 (まぼろしのやかた)
『悪魔くん』に登場する妖怪。湖畔に建つ古い西洋館で、中に入り込んだ者の魂を喰らう。館の中には、人間を騙したり直接殺したりする役割の妖怪もいるが、本体は館そのものである。急所である肖像画をメフィストに攻撃され、消滅してしまった。
クモ仙人 (くもせんにん)
『悪魔くん』に登場する妖怪。不死の法を得たことで増長し、悪事に身を染めるようになった元仙人。5000年前に悪事を咎めた菩薩によってクモの姿に変えられ、以来、地底を住処としてきた。かつてメフィストを負かしたこともある強力な妖怪である。
なんじゃもんじゃ
『悪魔くん』に登場する妖怪。激しく戦った末にひとつの巨大な玉と化してしまった怪物と魔物から生まれた新たな妖怪。自分の意思らしいものはなく、中に乗り込んだ油すましの意のままに飛び回った。
その他キーワード
瀬戸の火車 (せとのひぐるま)
『悪魔くん』に登場する古代の遺物。百目の父に化けていた月人が探し求めていた超古代のロケット。月人は、これを起動させて月への帰還を果たそうとしていた。
ソロモンの笛 (そろもんのふえ)
ファウスト博士から悪魔くんに託されたもので、持ち主に悪魔を操る力を与えるとされる。さらに死んだファウスト博士の魂が宿っており、悪魔くんに助言を与えていた。初登場時には縦笛だったが、なぜかいつの間にかオカリナ状の笛に変わっている。
魔力絶対零度 (まりょくぜったいれいど)
『悪魔くん』に登場する悪魔メフィストの得意技。対象物の温度を低下させ、行動を阻害する。技名どおりに絶対零度まで温度が下がっているかどうかは、劇中では判然としない。
魔力細胞変化 (ましょうさいぼうへんか)
『悪魔くん』に登場する悪魔メフィストの得意技。相手の身体の細胞を変質させ、無数の肉の塊へと変化させてしまう。生き物でない相手には効かない。
魔力溶岩流し (まりょくようがんながし)
『悪魔くん』に登場する悪魔メフィストの得意技。目標物に向かって溶岩を吹き付ける。封印が解けた天の岩戸を一瞬で塞いでしまった大技で、メフィストでも一度使うとくたくたになってしまうらしい。
メディアミックス
悪魔くん