ドラフトキング

ドラフトキング

クロマツテツロウの代表作の一つ。現代日本のプロ野球界を舞台に、架空の球団「横浜ベイゴールズ」のスカウトマンたちによる選手発掘とドラフト獲得競争を描いた物語。凄腕スカウトマンの郷原は、独自の観察眼で他球団が見落としている隠れた才能を発掘し、若手の神木と共に獲得に向けて活動する。高校野球や大学野球、社会人野球、独立リーグなど多層的な野球環境の中、各エピソードでは特定の選手を軸とした人間ドラマが描かれ、選手の家庭環境や経済状況、将来への不安などが複雑に絡み合いながら、ドラフト指名に向けた駆け引きへと発展していく。本作は、競技そのものよりもスカウト活動に焦点を当てたスポーツ漫画。プロ野球のドラフト制度や球団運営の実情は詳細な取材に基づいて描かれており、スポーツビジネス漫画としての要素が強い。現実のNPB(日本野球機構)のシステムを基盤とした架空リーグが設定されており、郷原が所属するのは架空の球団ながら、実在の選手や球団が登場する。集英社「グランドジャンプ」2018年24号から連載。テレビドラマが2023年4月からWOWOWで配信された。

正式名称
ドラフトキング
ふりがな
どらふときんぐ
作者
ジャンル
野球
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社) / ヤングジャンプコミックスGJ(集英社)
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作品の概要

基本情報

クロマツテツロウの代表作の一つ。

要旨と舞台設定

現代日本のプロ野球界を舞台に、架空球団「横浜ベイゴールズ」のスカウトマンたちによる選手発掘とドラフト獲得競争を描いた物語。高校野球や大学野球、社会人野球、独立リーグなど多層的な野球環境において、有望選手の発掘から契約交渉までの過程が展開される。

ストーリー展開

凄腕スカウトマンの郷原眼力は、独自の観察眼で他球団が見落としている隠れた才能を発掘し、若手の神木と共に獲得に向けて活動する。各エピソードでは特定の選手を軸にした人間ドラマが描かれ、選手の家庭環境や経済状況、将来への不安などが複雑に絡み合いながら、ドラフト指名に向けた駆け引きへと発展していく。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、競技そのものよりもスカウト活動に焦点を当てたスポーツ漫画。プロ野球のドラフト制度や球団運営の実情は、詳細な取材に基づいて描かれており、スポーツビジネス漫画としての要素が強い。

作品固有の表現技法と特徴

物語は、各話完結型の構成を基本としながら、全体を通してドラフト戦略という大きな流れでつながる構造となっている。また、スカウトによるデータ分析や選手評価の場面を詳細に描写することで、プロ野球の裏側で展開されるビジネス要素を可視化している。

世界観の構築と設定

作中では、現実のNPB(日本野球機構)のシステムを基盤とした架空リーグが設定されており、郷原が所属しているのは架空の球団ながら、実在の選手や球団が登場する。また、ドラフト会議の仕組みや球団間の競争原理において、実在の制度が忠実に再現されており、リアリティのある世界観が構築されている。さらに、独立リーグ選手の経済的困窮や地域密着型の球団運営など、現実のプロ野球界が抱える課題も物語に組み込まれている。

連載状況

集英社「グランドジャンプ」2018年24号から連載。

メディアミックス情報

テレビドラマ

2023年4月からWOWOWで配信。

プロ野球のドラフトをテーマにした人間ドラマ

プロ野球を中心とした野球界を舞台に、プロ野球選手になるための入り口ともいえるドラフト会議で、未来のスター選手の獲得を目指すスカウトマンの地道な活動がテーマになっている。高校野球から独立リーグまでの全選手の中から、隠れた原石を見いだす圧倒的実力主義の敏腕スカウトマン・郷原眼力と、元プロ野球選手で新人スカウトマンの神木。二人の所属する球団「横浜ベイゴールズ」のスカウト部が、その年のNo.1選手を意味する「ドラフトキング」の獲得を目指して奮闘する姿を描いたヒューマンドラマ。また、華々しいプロ野球の舞台裏や、選手たちのシビアな現実も見どころとなっている。

真逆な性格の二人のスカウトマン

主人公の郷原眼力は、傍若無人な変人として球団関係者を悩ませる存在ながら、天才的な「眼力」を持つスカウトマン。眼力は多くの球団が注目する選手には目もくれず、ほかのスカウトマンから評価の低い選手に着目し、現場に足を運んでは埋もれた才能や情熱を秘めた選手のスカウトに燃えている。一方の新人スカウトマンの神木は、プロ野球選手としては大成せず、スカウトマンに転向した苦い経験を持つ。スカウトマンになってからも神木は眼力から容赦のないダメ出しを食らったり、自由奔放な彼に振り回されたりしながらも、元プロ野球選手としての経験や知識を生かして選手たちと真剣に向き合っていく。

選手を巡ってぶつかるスカウトマンたち

花崎徳丸高校の絶対的エース・東条がドラフト1位候補として騒がれる中、郷原眼力が注目していたのは同じ高校の二番手投手・桂木だった。エリア担当の神木をはじめ、横浜ベイゴールズのスカウトマンたちの中にも桂木を推す者は誰もおらず、その後も東条ばかりに注目が集まる。そんな中、眼力は花崎徳丸高校の練習に神木を誘い、型にはまった全体練習に参加しない桂木の洞察力の鋭さを語り出す。眼力がスカウトに燃えるのは注目選手の陰に隠れた無名選手が多く、中には複雑な事情を抱えて表舞台に立つことのできない不遇選手もいる。また、眼力が目を付けた選手を獲得しようとするライバルスカウトマンの毒島も登場し、それぞれの思惑や情熱がぶつかり合う熱い展開も楽しめる。

登場人物・キャラクター

郷原 眼力 (ごうはら おーら)

プロ野球球団「横浜ベイゴールズ」に所属するスカウトマンの男性。ブロッコリーのような黒髪アフロヘアと割れ顎が特徴。自らの担当エリアにかかわらず、高校生から社会人まで日本中を飛び回りながらスカウト活動を行っている。自他共に認めるすご腕のスカウトマンで、あらゆる情報から将来性のある選手や、隠れた才能を持つ選手を見いだすことに長けている。同僚で元プロ野球選手の神木を無能呼ばわりするなど、毒舌家な一面を持つが、面倒見はいい。

神木 (かみき)

元プロ野球選手の男性。高校卒業後にプロ野球球団「横浜ベイゴールズ」にドラフト3位で入団したが、高校在学中から郷原眼力にプロでは通用しないと言われていた。その言葉どおり戦力外通告を受けて選手を引退し、スカウトマンに転向した。愚直ともいえるほどに生真面目で、スカウトマンとしての能力は未熟ながら、元プロ野球選手の経験を生かして、現場目線で選手たちと誠実に向き合っているため、スカウト部のスタッフからの評価は高い。酒に弱く、飲むと泣き上戸になる。

書誌情報

ドラフトキング 23巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第1巻

(2019-08-19発行、978-4088913339)

第12巻

(2022-08-19発行、978-4088924137)

第13巻

(2022-11-17発行、978-4088925080)

第14巻

(2023-03-17発行、978-4088926445)

第15巻

(2023-05-19発行、978-4088927015)

第16巻

(2023-08-18発行、978-4088928098)

第17巻

(2023-11-17発行、978-4088930169)

第18巻

(2024-03-18発行、978-4088931784)

第19巻

(2024-08-19発行、978-4088933603)

第20巻

(2024-11-19発行、978-4088934525)

第21巻

(2025-03-18発行、978-4088935959)

第22巻

(2025-08-19発行、978-4088937816)

第23巻

(2025-11-19発行、978-4088938868)

ドラフトキング 11巻 集英社〈ヤングジャンプコミックスGJ〉

第2巻

(2019-08-01発行、978-4088913568)

第3巻

(2019-11-01発行、978-4088914367)

第4巻

(2020-03-01発行、978-4088915180)

第5巻

(2020-07-01発行、978-4088916392)

第6巻

(2020-11-01発行、978-4088916774)

第7巻

(2020-12-01発行、978-4088917474)

第8巻

(2021-04-01発行、978-4088918242)

第9巻

(2021-08-01発行、978-4088920658)

第10巻

(2021-11-01発行、978-4088921488)

第11巻

(2022-03-01発行、978-4088922614)

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