概要・あらすじ
ボン・ビー太は、金や家はもちろん、服すら持っていない貧乏小学生。唯一持っているのは「ド根性」だけ。雨で頭を洗ったり、マジックペンで素肌に服の絵を描いたりして、1人でたくましく生き抜いている。彼はそんな貧乏な生活で、いつも周囲の人々に驚きを与えてばかりいるが、実は文字通り裸一貫のどん底生活から、将来「ド根性」だけで日本国総理大臣になる男であった。
ビー太は委員長をはじめとした友人たちと、苦しいけれども楽しく、そして暖かい小学生時代を送り、将来一国を背負う者にふさわしい人間へと成長していく。
登場人物・キャラクター
ボン・ビー太 (ぼんびーた)
所持金0円の貧乏な小学生男子。アフロ頭で、太い眉毛は眉間でつながっており、語尾に「でい」と付けて話す。家はなく、日々野宿で過ごし、服もない。全裸の素肌にマジックペンで、「あでだす」というロゴ付きのタンクトップとパンツを描いて暮らしている。自然現象や身の回りにある物を、自分が生活していくために再利用したり、食料や生活に必要な道具を自ら作り上げてしまう「ド根性」の持ち主。 「エアDS」や「エアテレビジョン」など、高額な物を持ったふりをして遊ぶことが得意。たびたび劇画風のリアルな顔に変化することもある。将来、日本国総理大臣になる運命にある。
委員長 (いいんちょう)
ボン・ビー太と同じクラスの小学生男子。学級委員長を務める。真面目な性格で、ビー太の生活を案じて、行動をともにすることが多いが、その度にビー太の「ド根性」に驚かされている。いつも胸に「I」の文字がプリントされた服を着ている。当初は名前がなかったが、読者応募を実施した結果「正野人志」と命名された。
ニャニャ様 (にゃにゃさま)
ボン・ビー太の師匠。人間の言葉を使い、一人称は「わし」。ビー太に無理難題を押し付けて、彼に「ド根性」を叩き込んだ野良猫。家族を持たないビー太が強く生きていくために、優しさではなく、あえて厳しさを与えている。のちに存命中であるにも関わらず、実績が認められて「ニャニャ神様」へと昇格する。
尾馬間 振字伝人 (おばま ぷれじでんと)
ボン・ビー太のクラスに転校して来た小学生男子。大富豪の御曹司。スーツ姿に蝶ネクタイ、額には「オ」という文字が描かれ、周囲には「オバマくん」と呼ばれている。いつも多くの使用人が付いてまわり、困ったことがあれば、億単位の金でその場を凌ぐ。だが、本人はそれを鼻にかけることもなく、むしろ貧乏をド根性で乗り切るビー太を敬愛している。 将来、日本人初のアメリカ合衆国大統領になる運命にある。実在の人物、バラク・オバマがモデルと思われ、時折見せる劇画風のリアルな顔は、彼にそっくりである。
じい
尾馬間振字伝人(オバマくん)の家で執事を務める初老の男性。白髪の頭で、口髭を生やし、タキシードを身に着けている。常にオバマくんに付き添い、些細なことまで世話をする。いつも笑顔を絶やさず、オバマくんのことを「おぼっちゃま」と呼ぶ。
砂丹 酢波留太郎 (さたん すぱるたろう)
ボン・ビー太のクラスの成績が悪いために派遣されて来た特別講師。周囲には「サタン先生」と呼ばれている。コウモリのように天井に逆さに立ち、逆三角形の顔は常に青ざめ、いつも不気味な笑みを浮かべている。とても制限時間内には解けないような、大量の計算問題をテストで出すスパルタ教師である。
尾馬間 小馬間 (おばま こばま)
尾馬間振字伝人の弟。いつもおしゃぶりをくわえ、語尾に「でしゅ」と付けて話す。周囲には「コバマくん」と呼ばれている。兄と同様に、とても金に恵まれていながらも、やはり兄と同様、ド根性の持ち主のボン・ビー太を尊敬している。将来、アメリカ合衆国副大統領になる運命にある。
風呂手院 筋太郎 (ぷろていん きんたろう)
ボン・ビー太のクラスに転校して来た、マッチョな小学生男子。周囲には「筋ちゃん」と呼ばれている。校舎を持ち上げながらスクワットをするほどの筋肉自慢。「力こそパワー」をモットーに生きている。父親、母親、祖父、祖母、全員がマッチョである。将来、オリンピック選手になる運命にある。
我目 追夫 (がめ ついお)
「せとぎわゲームス」の社長を務める男性。まったく人気の出ないゲームソフトばかり開発している。ゲームをやったことのないボン・ビー太のアイデアをもとに、新ゲームを開発した。ところが、その斬新さが評判となり、売り上げを大きく伸ばした。
カンフーワン
砂丹酢波留太郎(サタン先生)が育てた極悪男子生徒1号。辮髪頭で、ヌンチャクをはじめとした武器も使う。スパルタ授業の邪魔になるボン・ビー太を倒すため、サタン先生に呼び出された武術のスペシャリスト。柔道、剣道、空手、カンフー、テコンドー、ボクシングをすべてこなす。戦いに関係のない委員長に、ヌンチャクを当ててしまったためビー太の怒りを買い、彼を本気にさせてしまう。
ロボB太 (ろぼびーた)
尾馬間振字伝人の財閥が開発したド根性ロボット。ボン・ビー太にそっくりな形をしており、ビー太以上の「ド根性」がプログラムされている。タンクトップ風のデザインには、「あびだす」というロゴが描かれている。
ロボE員長 (ろぼいーいんちょう)
委員長そっくりなロボット。ロボB太が自身の「ド根性」を増幅させるために作ったもの。特技の「なんでやねん」という激しいツッコミで、生みの親のロボB太を破壊してしまう。胸に「I」の文字がデザインされている。
ロボOバマ (ろぼおーばま)
米国製セレブロボット。尾馬間振字伝人(オバマくん)にそっくりな形をしており、オバマくんに勝るとも劣らないセレブな行動が、インプットされている。スーパーコンピューターが内蔵されているが、その能力は、「1+1」という計算問題ならば解くことができる、という程度。
父ちゃん (とうちゃん)
ボン・ビー太の父親。上下ジャージ姿で、ビー太のように太い眉毛が眉間でつながっている。家族を捨てて1人で貧しい生活を送っている。ビー太たちが修学旅行で奈良に行った際に、鹿に紛れて鹿せんべいを食べている姿を目撃される。
今出 正一 (いまで しょういち)
ボン・ビー太のクラスの新担任として赴任した男性教師。「いつ○○するの?」と問いかけておきながら、自らドヤ顔で「今でしょ」と答えてしまう。周囲には「イマデショ先生」と呼ばれている。もともとは有名な塾の講師だった。生徒想いで教育熱心な先生。実在の人物、林修がモデルと思われる。
ボンビー小僧 (ぼんびーこぞう)
江戸時代に庶民の英雄として活躍していた大泥棒の男性。ボン・ビー太の遠い先祖。昼間は家もなく服もない町人として過ごす。夜には頭に手ぬぐいを被り、素肌に黒装束を描いた姿で、裕福な家から金を盗んで庶民に配っている。
オバマ坊 (おばまぼう)
ボンビー小僧が住む城下町の城主。尾馬間振字伝人が着物を着て、髷を結ったような外見の男子。金に頓着がある訳ではないが、世間を知らないために、税金で贅沢な生活をしてしまっている。市井の声に応えたボンビー小僧により、100万両で購入した金のナマズを狙われることになる。
委員長之介 (いいんちょうのすけ)
ボンビー小僧の相棒。委員長が江戸の町人の格好をしたような外見の男子。ボンビー小僧の正体を知っている唯一の人物で、弱き者に優しい彼の心に惚れ込み、ともに盗みを働いている。
ダース・ビー太 (だーすびーた)
侵略軍のリーダー。22XX年、宇宙大戦を引き起こし、ビー太星を乗っ取ろうとする。ボン・ビー太がベネチアンマスクを被ったような外見の男子。デビル・ビー太やオニ・ビー太をはじめとする手下を従えている。
ボン・ビー太郎 (ぼんびーたろう)
ビー太星で暮らすド根性格闘家。ダース・ビー太率いる侵略軍から星を救うことのできる唯一の勇者。ボン・ビー太が柔道着を身に着けたような外見の男子。アフロ頭には、勇者の証である炎が燃えている。
ボンビー銭人 (ぼんびーせんにん)
ビー太星に住む仙人。勇者しか登ることができない、樹齢100億年を超える神木の上に住む。ボン・ビー太が年老いたような外見をしている。ボン・ビー太郎を真の勇者にする修行を行うため、長い間彼の到来を待ちわびていた。
小ガエル (こがえる)
いつもカエル型の帽子を被っている男性。ヒット作を出した漫画家なのに、ネタの思案、下書き、ペン入れ、消しゴム、ベタ、ホワイト修正、トーン貼り、コーヒーを入れる係まで、ド根性で1人で担当していることが、作中で暴露される。『ド根性小学生ボン・ビー太』の作者である小ガエル本人。
場所
ビー太星 (びーたせい)
宇宙の彼方にある星。ビー銭が存在する星で、手に入れた者には絶大なド根性が授けられるレアビー銭も、隠されているという。何かしらの分野で卓越した才能を持つ人々が暮らしており、住人としてはボン・ビー太郎を筆頭に、富豪・ビー太、スケボン・ビー太、ピエロ・ビー太、ストライカー・ビー太、シェフ・ビー太、ボン田家などが、星を守る戦士としては騎士・ビー太、サムライ・ビー太、カポエラ・ビー太などがいる。 敵対するバルソザ星にはダース・ビー太たちが暮らしている。
その他キーワード
ビー銭 (びーせん)
ダンボール製の硬貨。ビー太星を巡る宇宙大戦で活躍する人物や、ビー太星に暮らす人物などが描かれている。手にした者にパワーを与えるといわれている。これを夢中になって収集していた委員長が、夢の中でビー太星を冒険することになる。なお、現実に2011年に、株式会社バンダイより発売されたホビー商品でもある。