ナデシコクラブ

ナデシコクラブ

入学早々、「女らしいことができない」ことを理由に彼氏にふられてしまった女子高生の木本玲央が、家事全般を上達させて元彼を見返すために男子だけの家庭部へと入部し、そこで出会った杁中葉ら男子たちから「文化部の中の運動部」と噂されるほど厳しい特訓を受けながら破天荒な学園生活を送るさまを描いたラブ・コメディ漫画。サカモトミクの初連載作品。

正式名称
ナデシコクラブ
ふりがな
なでしこくらぶ
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

本郷高校へ入学早々、「女らしいことができない」ことを理由に彼氏にふられてしまった女子高生木本玲央が、家事全般を上達させて元彼を見返すために家庭部へと体験入部する。しかし、そこは清涼爽一郎花菱望九重亘杁中葉ら美男子4人が支配し「文化部の中の運動部」と噂されるほど厳しい特訓を施す、理想的な「大和撫子」を作り出すための部活だった。

持ち前の負けず嫌いさからか何とか一ヶ月の特訓の末に礼儀作法、裁縫、掃除洗濯、料理のテストに合格し、結局家庭部へ正式に入部した玲央だったが、何かと世話を焼いてくれる葉に対し次第に心惹かれていくようになる。

登場人物・キャラクター

木本 玲央 (きもと れお)

本郷高校の1年生で、長い黒髪が特徴的な少女。高校入学後に付き合い始めた平野周平から「女らしいことができない」ことを理由にふられてしまい、復縁のために「文化部の中の運動部」と噂されるほど厳しい特訓を施す家庭部へと体験入部する。結局周平のことは吹っ切れたが、特訓の成果か一通りの家事はこなせるようになり、居心地の良さから家庭部に正式に入部する。 思い込むと周りが見えなくなる一直線な性格で、部員の中でも特に世話を焼いてくれる杁中葉にだんだんと心惹かれていくが、周囲からの茶化し半分な応援や葉の元彼女である大島美月の登場など穏やかではない日々を送ることになる。

杁中 葉 (いりなか よう)

本郷高校の1年生で、家庭部では料理担当。幼いころに母親を亡くし、父や兄と分担した家事をこなすうちにプロ級の料理の腕前を身に付けた。兄である杁中紅が清涼爽一郎ら家庭部の三人と古くから仲が良く、昔から一緒に遊んでいた影響で高校進学後には強制的に家庭部に入部させられる。 あまり素直になれないせいか木本玲央とはしばしば反発しあうが、同じ時間を過ごすうちに惹かれあうようになる。

清涼 爽一郎 (せいりょう そういちろう)

本郷高校の2年生で、家庭部では礼儀作法担当。家庭部の部長だけでなく、生徒会長も兼任している。裕福な旧家に生まれ、爽やかな見た目とは裏腹に厳しい態度を取ることが多い。女性と共に過ごすことを好むが、幼馴染である森優芽からの猛烈なアタックにはあまりなびこうとしない。

花菱 望 (はなびし のぞむ)

本郷高校の2年生で、家庭部では裁縫担当。キラキラな明るい金髪が印象的な青年で、いつも眠たげで自己中心的な態度を取る。幼少期に子役のモデルをしており、そのことがきっかけで将来はファッション業界を目指すようになる。子供と動物と人助けが大嫌いで、あまり人付き合いは良くなさそうな印象だが、家庭部以外の時はいつも違う女子を連れて歩いている。 森優芽からは「のんちゃん」と呼ばれている。

九重 亘 (ここのえ わたる)

本郷高校の2年生で、家庭部では掃除洗濯担当。底無しに明るく元気な性格をしており、家庭部のムードメーカー的存在。実家が「九重クリーニング」というクリーニング店を営んでおり、掃除洗濯に関してはプロ級の腕前を持つ。家庭部外の仲間とバンドを組んでいるが、よくドラムスティックや機材を破壊してしまうためバンドを追い出されることも多い。

杁中 紅 (いりなか こう)

杁中葉の実の兄で、県内でも有数の進学校である啓明高校の2年生。サッカー部の部長のほか、生徒会長も兼任している。葉にそっくりな容姿をしているが身長はさらに高く、僅かに毛先がパーマがかっているのが特徴。弟の葉を溺愛しており、多少屈折はしているものの木本玲央と葉の恋路を取り持ったりするが、家族思いであるせいか自分の恋路にはあまり興味を示さない。

森 優芽 (もり ゆめ)

清涼爽一郎とは家が隣同士の幼馴染で、初登場時は中学生。幼いころから爽一郎に特別な感情を抱いており、家庭部メンバーの旅行に乱入する。のちに親友の大島美月と共に本郷高校に入学し、大勢の入部希望者が脱落する中最後まで残り家庭部へと入部する。爽一郎にアプローチしようとするあまり極端な行動に出ることもある。

大島 美月 (おおしま みづき)

大企業の社長である父親を持ち、非常に裕福な生活を送る少女。中学時代に杁中葉と交際していたことがあり、その時は何かと金額の高いプレゼントを贈って気を引こうとしていた。のちに葉に再びアプローチするために親友の森優芽と共に本郷高校に入学し、家庭部の仮入部に参加し木本玲央に敵対心を露わにする。

平野 周平 (ひらの しゅうへい)

本郷高校の1年生で、入学時に木本玲央と交際していた。家庭的な女子が好みで「女らしいことができない」ことを理由に玲央を振るが、その際に家事を克服したら考え直してもいい、という言葉をかけ、玲央が家庭部に入部するきっかけを作る。のちにそれが玲央を遠ざけるための方便だったことが判明し、杁中葉ら家庭部メンバーから玲央への体験入部終了のご褒美として校門前に裸エプロン姿のまま磔にされる。

辻 みのり (つじ みのり)

本郷高校の2年生で、負けず嫌いな性格の少女。入学当初に花菱望に一目惚れし家庭部に仮入部するも、あまりにも入部希望者が多かったことから面倒くさくなった望から「素質ねーな」との声をかけられ、たった三日で入部を諦めてしまう。しかし、三日で辞めてしまったという事実に一矢報いるために家庭部に再度入部を希望し、地獄のような特訓の末に望たちにも認められるが、親の仕事の都合でアメリカへ行かなければならず入部を辞退する。 しかし、出発前には望と心を通わすことができ、空港で再会の約束を交わす。

ルイス・ウォルターズ (るいすうぉるたーず)

清涼爽一郎と親同士が知り合いであることから日本にやってきた、花菱望に負けないキラキラな金髪を持つイギリス人の少年。無邪気な少年という雰囲気ながらも爽一郎いわく「超女好き」であり、露骨に木本玲央にアプローチしようとする。だが、それは以前日本に来た際に出会い、今でも忘れられないほど好きな頼という黒髪の女性への気持ちを誤魔化すためのものだったことが発覚し、家庭部メンバーの計らいで頼と再会することになる。

宮城 紫麻 (みやぎ しま)

お嬢様学校である清華女子高等学校の2年生で、思い立つとすぐ行動に移してしまう直情的な性格の少女。駅で出会った杁中紅に一目惚れしてしまい、弟の杁中葉を溺愛している紅を何とか振り向かせようと直接的なアプローチを仕掛ける。紅のことを黒豹のようだと思っており、紅の写真の代わりに動物図鑑の黒豹の切り抜きを持ち歩いている。

北村 飛鳥 (きたむら あすか)

本郷高校に転校してきた3年生で、1年前に前の学校で親友の藤山エリと一緒に自殺未遂を犯して休学していた少女。橋から再度飛び降り自殺しようとしていたところを九重亘に止められ、後日学校内で再会したことで亘に一目惚れされる。一緒に自殺しようとしていたエリに恨まれているのではないかと葛藤の日々を送っていたが、のちに亘の後押しで和解する。

集団・組織

家庭部 (かていぶ)

『ナデシコクラブ』の舞台である部活動。本郷高校に入学したばかりの九重亘の提案で、親友の清涼爽一郎、花菱望の3人で本物の「大和撫子」を作り出すための部活として結成され、1年後に入学してきた杁中葉も巻き込まれた。美男子揃いの部活であるということで女子の注目を浴びていたが、「文化部の中の運動部」と呼ばれるほど厳しい特訓を強いるため、木本玲央が入部するまでは大量の女子入部希望者に対して実際に入部した数はゼロであった。

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