あらすじ
第1巻
高校2年生に進級した雲類鷲ナナは、始業式の日の登校前に祖父の墓を訪れていた。ナナが墓前である決意をした直後、近くの墓石を破壊する爆発とともに一人の少女が吹き飛んでくる。ナナが助けようと近づくと少女は意識を取り戻し、二人はお互いの顔を見て驚く。吹き飛んできた少女は、ナナの中学生の時の親友であり、卒業と同時に引っ越した藤堂イツカだったのだ。再会を懐かしむ間もなく、イツカを襲ったニカイドウにナナも攻撃されるが、イツカの特殊な力でなんとか退避に成功。落ち着いたところでナナは、イツカから事情を聞かされて助けを求められる。その後、ナナは追撃してきたニカイドウを特殊な力で返り討ちにするが、今度はナナの力を見たイツカから攻撃されてしまう。
登場人物・キャラクター
雲類鷲 ナナ (うるわし なな)
高校2年生に進級したばかりの少女。明るくて前向きな性格で、誰とでもすぐになかよくなれる。また、いじめを決して見逃せず、中学時代にいじめに遭っていた藤堂イツカを助けた。生前、祖父から「約束は破るな」と教え込まれていたが、中学校の卒業式の日にイツカとの約束を破ってしまったことをずっと気にしており、高校入学後は二度と約束を破らないと誓っている。高校2年の始業式の日、七福人同士の戦いをしていたイツカと偶然再会。イツカから助けを求められ、雲類鷲ナナは七福人の力を使ってイツカと戦っていたニカイドウを撃退する。その後、イツカから七福人のこと、七福人同士が殺し合っていることを聞かされるが納得できずに、殺し合いを止めようとする。イツカや戸部おいりは七福神から力を授かったが、ナナは生まれた時から力を持っている。
藤堂 イツカ
雲類鷲ナナの通う高校に転入してきた高校2年生の少女。中学入学直後にいじめに遭っていたところをナナに助けてもらい、それからはナナと親友になったが、その後、今の街から引っ越した。中学3年生の時に七福神の毘沙門天から影をあやつる力を授かって七福人となり、ある願いをかなえるために七福人同士の戦いに身を投じている。
ニカイドウ
雲類鷲ナナの通う高校に転入してきた高校2年生の少年。松ぼっくりやどんぐりを爆弾のように使用する力を持つ七福人。藤堂イツカと戦ってイツカを追い詰めるが、イツカの手助けに入ったナナによって気絶させられてしまう。実はイツカに思いを寄せているが、非常に人見知りなために声を掛けられず、それでも接点を持ちたいがためにイツカを襲っていた。
戸部 おいり (とべ おいり)
藤堂イツカが高校1年生の時のクラスメートだった少女。理不尽なイジメから救ってくれたイツカに対して好意を抱いている。七福神の布袋尊から空を飛ぶ力を授かって七福人となると、好意が異常な愛情へと変化した。自分以外の七福人を殺したあと、イツカを自分のあやつり人形として生き返らせるという願いを叶えるために、七福人同士の戦いに身を投じている。
鯛太郎 (たいたろう)
雲類鷲ナナと顔見知りの男性。夜通し遊んで早朝に帰ってくるなど生活態度が悪く、ナナからは遊び人と思われている。しかし七福人のことを知っていたり、「ダイちゃん」と呼ばれる怪しい人物から「エビちゃん」と呼ばれていたり、さらに「人間みたい」と称されるなど謎が非常に多い。
その他キーワード
七福人 (ななじん)
七福神から特殊な力を授かった人間の総称。全部で七人いる。七福神の「最も福があるのは誰か」という言い争いから始まった殺し合いを代理で行っている。自分以外の七福人をすべて殺せばどんな願いでも叶えてもらえる。
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