あらすじ
第1巻
コンロン村で一番弱い少年のロイド・ベラドンナは、小説に出て来る軍人の強さと気高さにあこがれ、自分も軍人になるためにアザミ王国の王都へ出発する。王都で士官学校の試験を受けるまでの生活の場所として、ロイドはコンロン村の村長、アルカから弟子のマリーを紹介される。最初はマリーに拒否されるものの、ロイドの出身がコンロン村であることや、アルカの紹介であることがわかると、マリーから居候することを許可される。無事に生活拠点を手に入れたロイドは、お世話になるお礼として炊事や掃除、買い物などの家事全般を行なう。都会での初めての生活は、ロイドにとってすべてが新鮮で、毎日があっという間に過ぎていく中、ロイドは士官学校の試験の日を迎えるのだった。
第2巻
アザミ王国の士官学校入学試験に落ち、失意のどん底にいたロイド・ベラドンナは、軍人になる夢をあきらめきれず、来年もう一度受験することを決める。ロイドは今回不合格となったのは自分の弱さもあるが、世間知らずだったためでもあると判断し、もっと王都で常識を得るために士官学校の食堂でアルバイトを始める。コンロン村の村長のアルカや、王都での居候先のマリーから王都滞在延長の許可をもらったロイドは、これまでどおりの日常に戻る。アザミ王国の建国祭が近づいたある日、行方不明となっているアザミ王国の王女「マリア・アザミ」の情報を求めてマリーの雑貨屋を訪れた士官学校生のセレン・ヘムアエンとリホ・フラビンは、同じ目的を持つチンピラの介入をきっかけに、マリーが探し人の王女であることを知る。自分の正体を知られたマリーはセレンとリホにすべての事情を話し、建国祭の日に決起する王家の敵を排除するための協力を求めるのだった。
第3巻
ロイド・ベラドンナは、建国祭で起こった事件の功労者であるアラン・トイン・リドカインの推薦により、アザミ王国の士官学校に入学を果たす。ロイドは目標とする軍人になるため、士官学校の生活を満喫していた。そんな中、次の大陸学生魔術大会がアザミ王国で開催されると聞いて選手として立候補する。しかし魔術教官のコリン・ステラーゼは、規格外の強さを誇るロイドを出場させると、彼が他国から引き抜かれたり、マッドサイエンティストの研究材料とされるかもしれないと危惧。これにより、ほかの選手を出場させることを決める。誰を選手にするかを思案する日々を送る中、コリンは教え子のリホ・フラビンから学生時代の同級生で、現在はロクジョウ魔術学園で学園長を務めるロール・カルシフェの因縁を聞かされる。さらに、ロールが魔術大会の優勝者に贈呈される聖剣に執着する理由も聞かされ、絶対にロールに渡さないためにロイドの出場を認めるのだった。こうして出場機会を得たロイドは、ロールと決着をつけたいと願うリホと、ロイドに思いを寄せているセレン・ヘムアエンと共に魔術大会に出場する。リホとセレンの活躍もあって三人は順調に勝ち進み、決勝でロクジョウ魔術学園と戦うことなる。
第4巻
大陸学生魔術大会の決勝戦の大将戦では、ロール・カルシフェがリホ・フラビンの義手を剝ぎ取って勝負を優位に進めていたが、リホの奇策によりロールが失神したため、アザミ王国の士官学校がみごと優勝を果たす。優勝商品の聖剣も士官学校に贈呈されるが、意識を取り戻したロールは聖剣を奪うために、誘拐や禁忌の術を使った策を講じる。誘拐を示唆する置手紙に釣られてロイド・ベラドンナとアラン・トイン・リドカインが指定された場所まで聖剣を持っていくと、そこにはフィロ・キノンと禁忌の術で身体を死霊に乗っ取られた集団が待ち構えていた。
第5巻
ロイド・ベラドンナは、大型連休にコバ・ラミンが支配人を務める高級ホテル「レイヨウカク」に住み込みのアルバイトに駆り出される。家事全般が得意なロイドはホテルマンとしてあらゆる面で常人以上の働きを見せ、素直でまっすぐな人柄もあって従業員や客からも信頼されていく。そんな中、お見合いのためにレイヨウカクを訪れていたアラン・トイン・リドカインが、サウナでのぼせて倒れる事故が発生。ロイドはアランのお見合いを利用して、昏睡事件の調査を進めたいと考えるスレオニン・トイン・リドカインを助けるため、アランとしてお見合いに出席するのだった。お見合い相手がセレン・ヘムアエンだったことや、偶然レイヨウカクに泊まりに来ていたリホ・フラビンの協力もあり、偽装お見合いは順調に進む。一方で、キキョウから昏睡事件のことを聞いていたロイドも、事件解決のためにセレンやリホと共に調査を開始。そして有力な情報を得た三人は、怪しい人物のいる部屋へ向かうのだった。
第6巻
キキョウは、ロイド・ベラドンナが凶悪なモンスター・トレントに寄生されていると思って、離れた位置から観察し続けていたが、キキョウの視線に気づいたフィロ・キノンの投擲(とうてき)攻撃を受けてしまう。ギリギリのところで避けたものの木の上から落ちたキキョウの目の前に、スレオニン・トイン・リドカインの秘書が現れる。一連の昏睡事件の首謀者が自分であることがキキョウにバレてしまった秘書は、樹木の魔王、アールキングと同化してキキョウに襲い掛かる。絶体絶命のピンチに陥ったキキョウだったが、偶然現れたロイドによって形勢は逆転し、周囲のトレントを全滅させてアールキングも追い込んでいく。しかし、アールキングは一瞬のスキをついて逃げ出し、人間から生命力を吸うために高級ホテル「レイヨウカク」を目指すのだった。
関連作品
小説
本作『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』は、サトウとシオの小説『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』を原作としている。コミックスと同じく、原作小説もあこがれの軍人になるために奮闘するロイド・ベラドンナと、彼を取り巻く人々の騒動が描かれている。SAクリエイティブ「GA文庫」から刊行され、イラストは和狸ナオが担当している。
登場人物・キャラクター
ロイド・ベラドンナ
コンロン村出身の少年。アルカからもらった小説に登場する軍人の強さと気高さにあこがれを抱き、自分も軍人になるためにアザミ王国の王都にある士官学校に入学する。コンロン村で一番弱かったこともあって、自分はほかの人より弱いと思い込んでいたが、コンロン村の住人は全員が規格外の強さを持つため、ロイド・ベラドンナ自身もすでに魔王を楽に倒せるほどの強さを誇る。優しい性格で他人を疑うことを知らず、困っている人を見ると助けずにはいられない。料理や掃除、洗濯といった家事全般を得意としている。王都にやって来るまでコンロン村で生活していたため、王都の人間にとっては脅威の対象となるモンスターも、ただの害虫と認識するほどの世間知らずの一面を持つ。
マリー
アザミ王国王都のイーストサイドで雑貨屋を営む女性。「イーストサイドの魔女」という異名を持つ。師匠のアルカの要請を受けて、軍人になるためにコンロン村から王都にやって来たロイド・ベラドンナを自宅に居候させる。料理はまったくできず、部屋も片付けられないためにだらしない生活を送っていたが、家事全般をやってくれるロイドと生活をするようになってからは健康的な日々を過ごしている。周囲には秘密にしているが、その正体はアザミ王国の王女「マリア・アザミ」。何者かにあやつられた父親の国王を元に戻し、あやつっている黒幕を倒すために一般人となって情報を集めている。悲願を達成したあとも王城には戻らず、引き続きイーストサイドで「マリー」と名乗ってロイドといっしょに暮らしている。
アルカ
コンロン村の村長を務める女性。不老不死で、年齢は100歳を超えているが見た目は幼女なため、弟子のマリーからは「師匠」「ロリババア」と呼ばれている。古代ルーン文字や瞬間移動魔法などを自在にあやつり、一人で国を滅ぼせるほどの魔力を誇る。ロイド・ベラドンナを溺愛しており、ロイドの様子を確認するために瞬間移動魔法で頻繁にコンロン村とマリーの家を行き来している。
セレン・ヘムアエン
地方貴族ヘムアエン家の令嬢。小さい頃に父親のロビン・ヘムアエンが趣味で集めていた呪いのベルトが頭部に巻き付いて取れなくなり、「呪われたベルト姫」と呼ばれて忌み嫌われるようになる。呪いは強き者の力で解けるという言葉を信じ、鍛錬を重ねたが呪いを解けなかったため、もっと実力をつけるためにアザミ王国の王都にある士官学校の受験を決める。そして王都で偶然出会ったロイド・ベラドンナによって呪いが解け、ロイドのことを運命の人と思うようになる。その後、入試会場でロイドと再会し、合格するといっしょに士官学校に通うことになる。しかし、愛情の大きさ故にロイドに過剰なアプローチをかけたり、ストーカー行為を繰り返す。
リホ・フラビン
アザミ王国の王都にある士官学校に通う女性。学校に通う前は傭兵をしており、「隻腕の女傭兵」という異名を持つ。気に食わない雇い主に対しての暴行事件や、国境侵犯で逮捕状が出ているが、メルトファン・デキストロから、軍に入隊すれば逮捕状を取り消すと持ちかけられて、士官学校に入学した。小さい頃に戦争で火傷を負って左腕が動かなくなり、戦争孤児として孤児院で育てられる。孤児院で知り合ったロール・カルシフェのことを姉のように慕い、ロールからミスリル製の義手をもらう。その後、ロールが自分を利用しようとしていることを知り、孤児院を抜け出し傭兵となって各地を転々としていた。言動は乱暴ながら優しい性格で気配りもでき、孤児院には毎月仕送りをしている。ロイド・ベラドンナやセレン・ヘムアエンが常識外れな行動するたびにツッコミを入れるため、気苦労が絶えない。
アラン・トイン・リドカイン
地方貴族リドカイン家の長男。武勲で名を馳せた家の出身のため、功名心が非常に高い。すぐに将校になれると聞いて軍に志願し、アザミ王国の王都にある士官学校を受験する。大柄な斧を使った戦闘を得意としており、身体も頑丈。呪いのベルトが頭部に巻き付いたことで、地方貴族の評判を落としているセレン・ヘムアエンのことを目の敵にして、見かけるたびに悪態をついている。心根は悪くないが調子に乗るタイプで、呪いのベルトが取れると、セレンとは口喧嘩しながらも良好な関係を築く。モンスターへの苦手意識があり、王都がモンスターに襲撃された時も恐怖で動けなかったが、ロイド・ベラドンナに激励されて克服する。それ以降、ロイドの強さにあこがれてロイドに師事するようになる。
メルトファン・デキストロ
アザミ王国の男性軍人。階級は大佐で、王都にある士官学校の教官も務めている。愛国心が非常に強く、アザミ王国が隣国のジオウ帝国と戦争間近と聞き、身分を問わず多くの人々を士官学校に入学させる。一方で、幼い頃に故郷が飢饉中にジオウ帝国に襲われた過去があり、ジオウ帝国に対して弱腰のアザミ王家に強い憎しみを抱いている。
コリン・ステラーゼ
アザミ王国の女性軍人。階級は大佐で、王都にある士官学校の教官も務めている。「アザミ王国一の回復魔法の使い手」と評されるほどの回復魔法の達人で、古代ルーン文字の研究も行なっている。同僚のメルトファン・デキストロに好意を寄せているが、その気持ちは伝えていない。ロクジョウ魔術学園を卒業しており、同級生だったロール・カルシフェとは当時から犬猿の仲。
クロム・モリブデン
アザミ王国の男性軍人。もともとは近衛兵長を務めていた。しかし、マリア・アザミ王女が行方不明になった責任を取る形で軍を辞めた。士官学校の食堂の店主となり、王女の行方と変調した王の原因を探っていた際に、アルバイトの面接にやって来たロイド・ベラドンナと知り合う。ロイドの底知れぬ実力に気づいており、監視するために雇う。ロイドを通じて王女と再会し、王の変調による一連の事件が解決すると、軍に復帰して士官学校の教官となる。軍人としては後輩ながら、教官としては先輩のコリン・ステラーゼから雑に扱われることが多い。
メナ・キノン
ロクジョウ魔術学園で臨時講師を務める女性。妹のフィロ・キノンと共に「キノン姉妹」と呼ばれている。超一流の元傭兵で、水魔法を得意としている。遠慮なくはっきりと物を言うタイプで、雇い主のロール・カルシフェであってもそれは変わらない。飄々(ひょうひょう)とした口調ながら、素が出ると非常に怖い。聖剣を巡る一連の事件が解決すると、ロクジョウ魔術学園を辞めてアザミ王国の近衛魔術師となる。
フィロ・キノン
ロール・カルシフェに雇われている武道家の女性。姉のメナ・キノンと共に「キノン姉妹」と呼ばれている。元傭兵でピリド流武術の使い手でもあり、強い相手を見つけるとすぐに手合わせをしたくなる。ふだんは無表情で口数も少ないが、手合わせの時は闘志をむき出しにする。攻撃が直撃したにもかかわらず、まったく効いた素振りを見せないロイド・ベラドンナに興味を示し、聖剣を巡る一連の事件でロイドと戦って敗れるとロイドに弟子入りする。さらにロイドのそばに居たいため、アザミ王国の王都にある士官学校に編入する。
ロール・カルシフェ
ロクジョウ魔術学園の学園長を務める女性。ロクジョウ魔術学園を卒業しており、同級生だったコリン・ステラーゼとは当時から犬猿の仲。孤児院で暮らしていた時、魔法の才能を見出されてロクジョウ魔術学園に特待生として入学する。しかし、才能あふれる天才たちの存在に挫折し、努力して自分を高めるよりも裏工作で他人を蹴落とすことに力を注ぐようになる。首席で卒業したあとも似たような手口で学園長になったが、これまでの悪事を知っている人間のあやつり人形となってしまう。状況を打破するには聖剣が必要だとある人物に言われ、聖剣を手に入れために孤児院でいっしょに暮らしていたリホ・フラビンを利用する。異常なまでに聖剣に執着しており、大陸学生魔術大会の優勝者に聖剣が贈呈されると知ると、自分とメナ・キノン、フィロ・キノンを学生扱いにして三人で大会に出場する。
コバ・ラミン
高級ホテル「レイヨウカク」の支配人を務める男性。クロム・モリブデンより前に近衛兵長を務めていたが、現在は軍を除隊している。レイヨウカク周辺で昏睡事件が起きていることに頭を悩ませており、大型連休中に貴族が泊まりに来ることもあって護衛兼ホテルマンとしてロイド・ベラドンナを臨時アルバイトとして雇う。連休前日に昏睡事件の手がかりを見つけ、独自に調査を開始する。
キキョウ
「何でも屋」を経営する女性。魔法素材の採取や詠唱研究の協力から遊びの相手まで、依頼次第でなんでもやる。ロクジョウ魔術学園の卒業生で、バイタリティが非常に高い。スレオニン・トイン・リドカインの依頼で昏睡事件の現場近くにある高級ホテル「レイヨウカク」に従業員として潜入し、犯人とおぼしきコバ・ラミンを調査する。コバのホテルでアルバイトしているロイド・ベラドンナが、スレオニンから聞いた昏睡事件の手がかりと合致するため、ロイドを徹底的に監視する。
スレオニン・トイン・リドカイン
アラン・トイン・リドカインの父親。地方貴族リドカイン家の当主を務めている。昏睡事件が領地近くで発生し、さらに使用人までも被害に遭っていることから早期に解決したいと考えている。事件はコバ・ラミンが凶悪な木のモンスター・トレントを違法栽培したため、引き起こされたと推測。さらに事件に関与しているとされるロビン・ヘムアエンからお見合いの申し出がきたため、お見合いを利用して事件解決の糸口をつかもうとした。コバが支配人を務める高級ホテル「レイヨウカク」に、従業員としてキキョウを潜入させて調査する依頼を出す。
ロビン・ヘムアエン
セレン・ヘムアエンの父親。地方貴族ヘムアエン家の当主を務めている。珍しいモノを集めるのが趣味で、呪いのベルトもコレクションの一つだった。娘思いで、セレンが呪いのベルトに呪われると、その呪いを解くために身体を鍛え出す。ロイド・ベラドンナによってセレンの呪いが解けると、セレンの身体に傷が付く前に軍を辞めさせるためにセレンのお見合い話を強引に進める。
ショウマ
コンロン村出身の青年。運び屋として各地を回り、コンロン村にさまざまな物を持ち帰っている。情熱のある人が大好き。高級ホテル「レイヨウカク」で再会したロイド・ベラドンナが、念願叶って見習いながらも軍人になれたことを自分のことのように喜ぶ。ロイドやコンロン村のことを気にかける一方で、人間が破滅するような計画を企てる謎の男と手を組んでいる。
アバドン
アザミ王国の国王に取り憑いた魔王。イナゴのモンスターを手下に持つ。手下が襲った人間の魂を糧に完全復活を果たして、人間の皆殺しを計画する。魔王としては最弱の部類だが、それでもふつうの人間では太刀打ちできないほど強く、マリーとの戦闘でも終始優勢だった。しかし、マリーを助けるために駆けつけたロイド・ベラドンナによって倒される。
アールキング
昏睡事件を引き起こした樹木の魔王。モンスター研究所から盗まれた苗木が、スレオニン・トイン・リドカインの秘書に寄生して成長した。秘書をコアとして活動し、樹皮は鋼鉄のように硬い。凶悪な木のモンスター・トレントを自在にあやつることができる。
場所
コンロン村 (こんろんむら)
大陸の最果てにある村。アルカが村長を務め、ロイド・ベラドンナやショウマの出身地でもある。古の英雄たちが世界を救ったあとに世俗から離れて安らぎを求めて作った村で、今の村民は英雄たちの子孫。全員が規格外の強さを誇り、厄災や魔王などの脅威から人知れずに村を守り続けている。一般人にはおとぎ話の中で語られる伝説の村として認識されている。
アザミ王国 (あざみおうこく)
大陸の南端にある交易が盛んな商業国家。コンロン村からは汽車や馬車を乗り継げば6日で着く。ここ数年で、国王が隣国のジオウ帝国との戦争を望むようになり、軍関係者は戦力増強を急いでいる。そのため士官学校にも力自慢の人間が多い。魔法にはほとんどの国民が興味を示していない。
ナンテン村 (なんてんむら)
アザミ王国の北方の森にある村。十数年前に決して抜けない聖剣が見つかったことで、「聖剣の村」と改名した。聖剣を観光の目玉にして、村外から観光客を集めて荒稼ぎしている。アザミ王国とジオウ帝国を結ぶ大陸横断鉄道の土地買収に強く反対しており、交渉役を担うマリーがロイド・ベラドンナを連れて訪れる。
その他キーワード
古代ルーン文字 (こだいるーんもじ)
超古代文明の魔法形態。はるか昔に廃れているが、多くの魔法学者が研究を続けている。効果をイメージできる単語や絵を組み合わせて指で描き、膨大な魔力を注げばどんな魔法でも創作できる。
大陸学生魔術大会 (たいりくがくせいまじゅつたいかい)
大陸中のどの学校でも参加できる魔術大会。三人1チームで出場し、先鋒戦、次鋒戦、大将戦を1対1で戦って2勝したチームが勝ちとなる。攻撃は魔法や杖などの媒介、魔石などの魔法のみで行い、防具は何を装備してもいい。ただし、物理攻撃をした場合は失格負けとなる。
呪いのベルト (のろいのべると)
コンロン村に伝われるアーティファクト。身につけた者をあらゆる悪意から防ぐ効果がある聖獣ヴリトラの皮で作られている。アルカが聖獣ヴリトラの皮をうっかりパスタの生地に練り込み、そのままパスタを完成させたところ呪いがかかってしまう。捨てるのももったいないと考えたアルカが、金具を付けて呪いのベルトとして、商人に売りつけたものをロビン・ヘムアエンが手に入れる。セレン・ヘムアエンの頭部に長年巻き付いたままだったが、ロイド・ベラドンナによって呪いが解除されると本来の機能を発揮するようになった。
聖剣 (せいけん)
ナンテン村に刺さっている聖なる剣。抜くには膨大な魔力が必要とされている。十数年前に見つかり、多くの人間が抜こうと挑戦するものの成功した者はいない。今ではナンテン村の観光の目玉となっている。
クレジット
- 原作
-
サトウ とシオ
- キャラクター原案
-
和狸 ナオ
書誌情報
たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語 12巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスONLINE〉
第1巻
(2018-02-13発行、 978-4757556201)
第11巻
(2022-11-11発行、 978-4757582538)
第12巻
(2023-10-12発行、 978-4757588509)