ニコニコ日記

ニコニコ日記

『世界でいちばん優しい音楽』他で知られる小沢真理の連載作品。舞台は現代の日本。気ままな一人暮らしをしている小鳥遊ケイは、ある日突然、かつてマネージャーを務めていた女優の隠し子、小箱仁子(ニコ)を預かることになる。独身女性のケイと、大人に心を閉ざしていたニコが、交換日記を通じて心を通わせていく姿を描いたハートフルストーリー。集英社「コーラス」にて2000年から2004年まで連載。テレビドラマ化され、2003年8月から10月まで、NHKで放送された。

正式名称
ニコニコ日記
ふりがな
にこにこにっき
作者
ジャンル
家族
 
恋愛
レーベル
クイーンズコミックス(集英社)
巻数
全6巻完結
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ケイとニコの出会い

シナリオライターのケイのマンションに、ある日突然、8歳の少女、ニコが訪ねてくる。ニコは、8年前にケイが付き人をしていた女優、紫野美冬の隠し子だった。ニコはこれまで美冬の実家で暮らしていたが、祖母が亡くなり、美冬もまたニューヨークに行くためしばらく預かってほしいとのことだった。隠し子の存在を知っているのは自分だけということもあり、ケイは仕方なく美冬の身勝手な頼みを受け入れることにする。突然子どもを押し付けられたケイと、心を開こうとしないニコの共同生活はぎくしゃくしていたが、ケイが用意した交換日記を通じて、次第に心を通わせていく。

交換日記で心を通わせる

ケイは交換日記を通じて、大人の都合に振り回されているニコが一番傷ついていることを改めて認識する。なるべく関わらずにやり過ごそうとしていた自分も、最低な大人の一人だと気づいたケイは、自分からニコに歩み寄り笑いかける。それをきっかけに仲良くなった二人は、笑顔に溢れた日々を過ごすが、5か月後のある日、美冬から突然連絡がありニコは帰ることになった。その後、1か月ほどを美冬の家で過ごしたニコは、春休みになり再びケイのマンションにやってくる。楽しい時間が瞬く間に過ぎ、春休みも残り3日となった夜、ケイはニコが美冬の家にいたとき一人で書いていた「ニコニコ日記」を見つけた。そこには、「産みたくて産んだわけじゃない」と美冬に言われたこと、ケイの子どもに生まれたかったことなどが綴られていた。それを読んだケイは、美冬の了承を得てニコと一緒に暮らすことになった。

ケイの恋愛と疑似家族

テレビ局にシナリオを持ち込んだケイは、ディレクターの高梨晃太郎と再会する。彼は、ケイがまだ美冬の付き人をしていた頃のADだった。高梨と仕事をすることになったケイは、やがて高梨に告白されて交際を始める。高梨との恋愛に浮かれるケイは、クリスマスイブにデートの約束をするが、交換日記を通じてニコを裏切ることになると気づき思いとどまる。結局、高梨を交えた三人でイブを過ごすことになり、このデートをきっかけに、三人は疑似家族のような存在になる。その後、ケイと高梨は順調に交際を重ね、あと一歩で結婚という段階まで漕ぎつける。しかし、ケイが求めているのはニコの父親がわりになれる男なのではと疑問をいだいた高梨は、二人の仲を白紙に戻すことにする。

登場人物・キャラクター

小鳥遊 ケイ (たかなし けい)

北海道出身、東京在住のシナリオライターの女性で、ショートカットが特徴の背が高いアラサー。射手座、B型。かつて、売出し中の女優、美冬(本名・小箱美子)のマネージャーだった。その際、美冬がハワイで極秘出産した女児、ニコを、美冬の郷里である福岡県まで送り届けた後、マネージャーを辞職。美冬からもらった餞別(せんべつ)のおかげで、シナリオライター養成学校で2年間勉強し、シナリオライターになった。ある日突然、訪ねてきたニコと同居するうちに、彼女への愛情を募らせる。

小箱 仁子 (こばこ にこ)

福岡県出身の少女。愛称は「ニコ」「ニコりん」。てんびん座、AB型。有名女優、美冬の娘だが、その存在は世間に知られていない。初登場時は8歳。福岡の祖母の家で育つが、祖母が他界し、美冬も海外へいくことになり、ケイに預けられる。母親からの愛情が薄く、父親が誰かも知らない境遇のため、大人に対して心を閉ざしていた。しかし、交換日記で交流するようになったケイに心を開き、彼女が大好きになる。

書誌情報

ニコニコ日記 全6巻 集英社〈クイーンズコミックス〉

第1巻

(2001-08-17発行、978-4088650265)

第6巻

(2004-01-19発行、978-4088651736)

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