あらすじ
第1巻
小学生男子のリュウは、父親が母親に暴力を振るう家庭に育ち、父親から逃げて、母親と二人で暮らしていた。そんなある日、リュウの母親の西寺ミヤコが、リュウに会わせたい人がいると言って、再婚相手となる男性を家に招く。もう二度と母親を悲しい目に遭わせないため、自分が母親を守るんだと身構えるリュウの前に現れたのは、金髪のアフロヘアで額に傷があり、白いジャージを着た強面の男、郷上虎之介だった。その凶悪な見た目に、一瞬殺されると身の危険を感じたリュウだったが、虎之介は絶対にリュウたちのことを幸せにすると顔を赤らめながら告げ、リュウにプレゼントまで持ってきていた。見た目とは正反対の、優しさの塊のような虎之介にとまどいつつも、三人での暮らしが始まる。(第1話。ほか、25エピソード収録)
登場人物・キャラクター
リュウ
母親と二人で暮らす小学生の男子。父親が母親のことをよく殴っていたため、母親を守ろうとする気持ちが非常に強い。そんな中、母親の再婚相手である郷上虎之介と出会い、虎之介の凶悪な見た目にとまどいつつも優しい心の持ち主であることを知り、徐々に打ち解けていく。
郷上 虎之介
リュウの新しいパパとしてやって来た男性。金髪のアフロヘアで額に傷があり、鋭い目つきとアゴ髭、耳にピアス、服装は白ジャージにサンダルという凶悪すぎる見た目ながら、優しさの塊のような人物。1年前に職場でリュウの母親の西寺ミヤコと出会い、交際を始めた。ミヤコよりも年下ということもあって、ミヤコには敬語で話す。ミヤコに出会うまでは女性との交際経験はなく、緊張すると活舌が悪くなり、何をしゃべっているのかまったく聞き取れない。母親はおらず、父親は放浪癖があるため、三人の弟と一人の妹の父親代わりの存在だった。誰に対しても優しく、家では料理も作っていた。
西寺 ミヤコ
リュウの母親で、地味な見た目のアラサー。暴力を振るう夫から逃げ出し、リュウと二人で暮らしていた。1年前、職場で郷上虎之介と出会い、まっすぐな性格と優しさに心惹かれ、交際を始める。
郷上 愛之介
郷上虎之介の弟で、郷上家の次男。金髪のオールバックで額にバッテンの大きな傷があり、サングラスを掛けている。兄に負けず劣らずの凶悪な見た目をしている。さらにいつも舌を出し、そこに鉄分のサプリをのせていたり、舌を伸ばして胃薬を飲んだりしているため、薬物中毒の危ない人間にしか見えない。実は兄と同じくいい人なのだが、その見た目のせいですぐに仕事をクビになっている。リュウたちが三人で暮らす家に入り浸っている。
郷上 メアリ
郷上虎之介の妹で、郷上家の長女。郷上麗之介、郷上珍之介という二人の弟がいる。金髪のロングヘアで白ジャージを着ているため、見た目は完全なヤンキーで、勉強も苦手としている。
郷上 麗之介
郷上虎之介の弟で、郷上家の三男。金髪で目つきが悪く、いつもマスクをして白ジャージを着ているため、見た目は完全なヤンキーで、勉強も苦手。
郷上 珍之介
郷上虎之介の弟で、郷上家の四男。金髪で襟足だけ少し伸ばした髪型で、ニキビと出っ歯が特徴。また、いつも白ジャージを着ているために見た目は完全なヤンキーで、勉強も苦手。
粕谷
西寺ミヤコの家に借金の取り立てにやってくる借金取りの男性。チンピラのような見た目をしており、粕谷本人曰く、そこそこ名の通った取り立て屋らしい。しかし、郷上虎之介と郷上愛之介の凶悪な容姿を見てビビり、走って逃げ出した。
ミヤコの夫
西寺ミヤコの夫で、リュウの実の父親。ミヤコにたびたび暴力を振るっていた。ミヤコとリュウが暮らすアパートをつき止めて来訪したが、家に入れてもらえず暴れていた。離婚には応じないと言い張っていたが、郷上虎之介と郷上愛之介を見て逃げ出す。
ミヤコの母
西寺ミヤコの母親。暴力を振るう夫から逃げ出したミヤコのことを心配して、千葉から様子を見にやって来た。そこで郷上虎之介と郷上愛之介に会って、その凶悪な見た目を受け入れられずに帰ろうとしたが、虎之介のミヤコへの思いを知り、再婚を認めた。
サチ
リュウの家のとなりに住む、ショートカットの髪型で黒目がちの女性。育てている赤ん坊が泣いてばかりでなかなか寝てくれず、困って外であやしているところを郷上愛之介に助けられ、涙を流して感謝する。
水沢 アリサ
リュウの同級生の女子小学生。リュウが暮らすアパートのとなりに住んでいる。父親がおらず、いつもさみしそうにしているリュウのことを心配していた。そんな中、見た目が凶悪な郷上虎之介と郷上愛之介を見てリュウの身を案じ、助けに向かう。
七尾 あずさ
郷上愛之介が就職した幼稚園で働く若い女性。チンピラにしか見えない愛之介のことを警戒していたが、あっという間に園児の心をつかみ、みごとなケアをしていく姿を見て、考えを改める。