概要・あらすじ
警察官である若林武文は、ひがし東京タウン新聞の取材を受けることになった。インタビュアーとしてやって来たのは7年前に別れた元妻・江菅千歳。久しぶりに会った千歳は変わらずに明るく、取材のあとに飲みに行こうと武文を誘った。千歳は相変わらずの絡み酒だったが、武文の細かい癖を覚えていてくれた。左手に指輪がないことに気づいた武文は、千歳もまだ独身なのだろうかと、家の近くまで送り届け「もう少し話さないか」と思い切って誘ってみた。千歳から無理と断られてすぐ、パジャマを着た利発そうな女の子が「夜に外で話してたらご近所迷惑だよ」と千歳のもとへやってきた。「娘のメイ。6歳だよ」と紹介された武文は、別れたあと、再婚してこんなに大きな子がいたのかと衝撃を受ける。さらにメイから「はじめまして。お父さん」と言われ、よく見るとメイは自分に似ていることに気がついた。パニックになった武文は、養育費は足りているのか、記者なんて不規則な仕事で大丈夫なのかなどと、千歳の静止を聞かず、矢継ぎ早に質問する。千歳はメイを家の中に入れ、武文のあごを殴って黙らせた。翌日、警官の制服を着たまま、メイの小学校に様子をうかがいに行ってしまう武文。校長先生から呼び止められ、事情を説明するものの、注意を受けてしまう。千歳が来るまで、学校で待っているように言われた武文はメイのもとへ向かう。警官の制服を見てメイから「かっこいい」と言われ、喜ぶ武文。しかし「父親は必要か」という質問に「いらない」と即答されてしまう。そしてメイは「お母さんが働きにくくなることが一番嫌。好きなことをして欲しい」と武文に言うのだった。昨夜、千歳の仕事にまで口出しをして、こんな小さな子供に気を使わせてしまったと深く反省する武文。「君がいると知って嬉しかった。お母さんにはこんなにいい子を産んでくれてありがとうと伝えたい」とメイに本心を話した。こうして武文は「二人に関わらせてほしい」と千歳に申し出るのだった。
登場人物・キャラクター
若林 武文 (わかばやし たけふみ)
バツイチの男性。職業は警察官で、巡査部長を務めている。切れ長の細目で、髪型は黒髪ストレートで、前髪は目にかからないくらいの長さにしている。学生時代に先輩の江菅千歳に一目惚れし、300回も告白してふられ続けたものの、付き合うことに成功。学生時代に結婚したが、7年前に離婚してしまう。性格は真面目で、思い込むと突っ走ってしまう性質。メイの存在を知ってからは涙もろくなった。以前は白バイ隊員を目指していた。
江菅 千歳 (えすが ちとせ)
若林武文の元妻。ひがし東京タウン新聞で働いている。明るく行動的でサバサバした性格。胸が大きく、美人で学生時代はたくさんの男性から告白されてきた。髪型は背中までのストレートロングで、サイドの髪を短くしている。武文とは7年前に別れ、メイを一人で出産し、シングルマザーとしてメイを育てていた。夢はマンション購入で、タウン新聞以外でも掛け持ちで仕事をしている。片づけは苦手。
江菅 メイ (えすが めい)
江菅千歳の娘。年齢は6歳で、母親思いの素直で優しい女の子。頭もよくてきちんとしたあいさつもできる。わがままもあまり言わず、お手伝いもきちんとできるしっかりした子供。髪型はあごまでの長さのおかっぱで、両サイドを耳の上で結んでいる。
書誌情報
ウチは別れて暮らしてる 3巻 講談社〈モーニング KC〉
第1巻
(2021-10-21発行、 978-4065243237)
第2巻
(2022-03-23発行、 978-4065269985)
第3巻
(2022-08-23発行、 978-4065286296)