ニコ・ニコルソンのマンガ道場破り

ニコ・ニコルソンのマンガ道場破り

当時新人漫画家であったニコ・ニコルソンが担当編集者と共に第一線の漫画家に突撃取材を行い、マンガのノウハウを探っていく。漫画家になりたい人はもちろん、漫画家を知りたい人にも役立つレポートマンガ。「ヤングアニマル」に毎号2ページ掲載されていた。

正式名称
ニコ・ニコルソンのマンガ道場破り
ふりがな
にこ にこるそんのまんがどうじょうやぶり
作者
ジャンル
エッセイ
 
自伝・伝記
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概要・あらすじ

新人漫画家のニコ・ニコルソンは、「ヤングアニマル」編集部から「道場破り」と称して第一線の漫画家を訪ね、デビューの経緯やヒット作の秘話、マンガ制作方法などを探る任務を命じられる。こうして新人漫画家として、ニコは最初に『ベルセルク』の作者である三浦建太郎のもとを訪れる。大御所漫画家を相手にした、いきなりの無謀な挑戦に震えながら足を踏み入れるニコだったが、三浦は自らの手がけるマンガとはうって変って、とても優しく穏やかな人物であった。

そして突然尋ねてきたニコにお茶を振る舞い、親切丁寧にファンタジーマンガのノウハウを教授する。彼から多くのものを学び、自分の未熟さを痛感したニコは、その後も他の漫画家の道場の門を叩いていくのだった。

登場人物・キャラクター

ニコ・ニコルソン (にこにこるそん)

人気漫画家に「道場破り」と称して突撃取材を敢行する白帯漫画家。担当編集者と共に毎回1人の漫画家を取材する。有力な情報を得ると、真剣にメモを取って自身の今後に活かそうとする、生真面目な一面も持つ。時にボケ、時にツッコミながら懸命に取材を続ける。作者である、ニコ・ニコルソンがモデル。

ナガシマ

最初の担当編集者。いつも気だるげで「ダリー」が口グセ。えりちん取材回の冒頭では、購入したばかりの新車を自慢気に見せびらかすなど、どこかニコ・ニコルソンを下に見ている様子。若杉公徳取材回の冒頭で「花とゆめ」に異動となり、花を背負いながら去っていった。

トクドメ

2代目の担当編集者。営業や少女漫画編集も経験してきた自称「3歳と322か月」。登場するなりマンガと赤ちゃんプレイが好きなことをカミングアウトし、その己をさらけ出す心意気に感服したニコ・ニコルソンとすぐに意気投合する。赤ちゃんのような外見に反し、冷静かつ的確なツッコミでニコの取材をサポートする。

T田さん (てぃーださん)

漫画家羽海野チカの担当編集者。山伏の格好をした熊の姿をしている。『ハチミツとクローバー』を読んで羽海野が青年誌にも向いていると見抜き、「ヤングアニマル」に誘った敏腕。えりちん取材回では「花とゆめ」の編集長に就任している。

ナカザワ

地方のコミケにまで出向く「漫足」と、プロアマ問わず優れたマンガすべてに目を通しているという「漫眼」、己のすべてをマンガにささげた「漫魂」の持ち主。ニコ・ニコルソンに「マンガの神」と崇められている編集者。ニコが自らの力不足を嘆いて討ち死にしかけた際、迷える子羊を救うべく降臨した。

三浦 建太郎 (みうら けんたろう)

『ベルセルク』の作者。『ベルセルク』に対抗するべく自作のファンタジーマンガを描いて持ち込んだニコ・ニコルソンに対しても、親切丁寧にダメ出ししてあげるほど心優しい性格。ニコに、ファンタジーを描く上で大切なことを教える。実在の人物、三浦建太郎がモデル。

甘詰 留太 (あまづめ りゅうた)

『ナナとカオル』の作者。ニコ・ニコルソンに可愛げとエロさを兼ね備えた女の子キャラクターの描き方を教えてくれる。実在の人物、甘詰留太がモデル。

羽海野 チカ (うみの ちか)

『3月のライオン』の作者。「才能は物量で超えられる」がモットーで、血反吐(ちへど)を吐くほどの努力をし続ける羽海野チカの姿を目の当たりにすると、新人漫画家の多くは心が折れるという。その努力の内容には、マンガを描く上で大切なテクニックがたくさん盛り込まれている。実在の人物、羽海野チカがモデル。

重野 なおき (しげの なおき)

『信長の忍び』の作者。4コママンガの第一線で戦い続ける武将であり、ニコ・ニコルソンに4コママンガの極意を教える。実在の人物、重野なおきがモデル。

森 恒二 (もり こうじ)

『自殺島』の作者。「マンガはケンカだ」という信念を持ち、自身の体験をもとに臨場感溢れるマンガを描く。森恒二本人が行きつけの格闘技ジムで、ニコ・ニコルソンにマンガ界で生き残る術を教える。実在の人物、森恒二がモデル。

文月 晃 (ふみづき こう)

『海の御先』の作者。アナログとデジタルの混合でマンガを描く。ニコ・ニコルソンにデジタル作画のノウハウと、読者が共感できるキャラクター作りの方法を教える。実在の人物、文月晃がモデル。

えりちん

『描かないマンガ家』の作者。ネームが通らない没地獄を経験するも、そこから抜け出し連載を持つに至った不屈の闘志を持つ。ニコ・ニコルソンに、どん底から這い上がる方法を教える。実在の人物、えりちんがモデル。

若杉 公徳 (わかすぎ きみのり)

『KAPPEI』の作者。大ヒットギャグ漫画家であり、ニコ・ニコルソンにはギャグを生み出す際の流儀と、ギャグマンガを描く際の極意を教える。なお、若杉公徳取材回の冒頭で担当編集者の変更が行われ、ナガシマが去り、かわりにトクドメがやってくる。実在の人物、若杉公徳がモデル。

きづきあきら

『うそつきパラドクス』の作者で夫婦でマンガを描いている。サトウナンキの妻。主にネームや女性の作画などを担当している。アシスタントなしで月に150ページも描くという速筆を誇る。その生産力の秘密に迫るため、ニコ・ニコルソンは2人の屋敷にメイドとして潜入し、密かに技術を盗もうとする。実在の人物、きづきあきらがモデル。

サトウナンキ

『うそつきパラドクス』の作者。きづきあきらの夫。主に文字プロットの作成や男性の作画を担当している。実在の人物、サトウナンキがモデル。

柴田 ヨクサル (しばた よくさる)

『ハチワンダイバー』の作者。ニコ・ニコルソンがネームを見せるも、あまりの不出来具合にそれをびりびりに破ってしまう。気落ちするニコに、マンガの要である「引き」と「驚き」の極意を教える。実在の人物、柴田ヨクサルがモデル。

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