概要・あらすじ
又旅町。小学5年生のカンタは、サッカーゲームが誰よりもうまかった。いつものように、友達とゲームで遊んだ帰り、カンタは背後から現れた黒猫にゲーム機を奪われてしまう。必死でネコを追いかけるカンタは、町外れのトンネルにたどり着く。そこは、心霊スポットとして有名な場所だった。黒猫はトンネルの中に逃げていく。死ぬほど怖かったが、ゲーム機を取り返さなければ、母親にこっぴどく叱られてしまう。カンタは、仕方なく黒猫の後を追った。トンネル内をしばらく進むと、やがて出口らしき光が見えた。トンネルを抜けた先は、大歓声に包まれたサッカー場だった。しかし、プレイしているのは人間ではなかった。2本足で歩く猫たちだったのだ。呆然と立ちすくむカンタは、ゲーム機を奪った黒猫に話しかけられ、ショックで気絶してしまう。そして、意識が戻ったときには、空き地に移動しており、サッカーのユニフォームを着せられていた。黒猫の名前はニャッシ。ネコの世界でサッカーをさせるために、カンタを連れてきたのだという。しかし、カンタには、自分のミスのせいで試合に負けた過去があり、それ以来二度とサッカーをしないと決めていた。そこへ、ボークン一味という荒くれサッカー集団が出現。空き地を巡ってニャッシたちとサッカーの試合をすることになり、カンタも強引に参加させられることになる。ニャッシは「どんなミスも、自分が全部帳消しにする」と、カンタに力強く言い放つ。その熱意と強引さに負け、カンタは、ニャッシにパスを要求する。ボールを持ったカンタは、敵を引き寄せておいて、相手ゴール前にロングパスを打ち出す。フリーになっていたニャッシが、そのパスに合わせ、豪快なゴールを決めた。ニャッシは、ゲームで磨かれたカンタの「サッカーIQ」の高さを見抜き、ネコサッカーにスカウトしたのだ。ニャッシの野望は、最強の11人を集めること。こうしてカンタはニャッシとともに、ネコサッカーで日本一を目指すことになった。
登場人物・キャラクター
カンタ
小学5年生の男子。ツーブロックのツンツンヘアが特徴。サッカーゲームの腕前は超一流。自分のミスで試合に負けたことを気に病み、実際のサッカーからは遠ざかっていたが、ニャッシに無理やり「ネコの世界」に連れてこられ、再びサッカーを始める。ニャッシがキャプテンを務めるサッカーチーム「ニャッカーズ」のMF(ミッドフィルダー)。試合の時は、人間であることがばれないように、ネコ耳カチューシャをつけ、頰にマジックでヒゲを書く。
ニャッシ
オスの黒猫。「ネコの世界」のサッカーチーム「ニャッカーズ」のキャプテン。天才FW(フォワード)。いつもヘッドフォンをつけている。圧倒的な力を誇っていた幻のチーム「ノラネコ11(イレブン)」の元メンバー。「ニャッカーズ」を、日本一のサッカーチームにするため、カンタを無理やり「ネコの世界」に連れてくる。オーバーヘッドキックの要領で放つ、シッポでのシュートが得意技。モチーフは実在のストライカーであるリオネル・メッシ。