あらすじ
第1巻
とある家でペットとして飼われているトラは大きな虎だが、自分のことを猫だと思っており、先住猫のネコのことを先輩として慕っていた。ある日、ネコとトラは、猫がキャットフードに飛びつくテレビCMを見ていた。いっしょにCMを見ていた家主は、キャットフードに猫ががっつく姿を見て、そんなに美味しいのかと感心していたが、猫の言葉がわかるネコとトラは、CM内の猫の悲痛な叫びを理解していた。その猫は3日間もエサを与えられなかったせいでがっついただけで、そのキャットフードは激マズ。CMの猫は、全国の猫に「ダマされるな!」と警告していたのだ。しかし、そんな猫の言葉がわからない家主は、CMに騙されてまんまとそのキャットフードを買ってきてしまう。恐る恐る食べてみたネコとトラだったが、その味は想像していたようなマズいものではなく、極めてふつうの味だった。(第2話「ネコの本音」。ほか、13エピソード収録)
登場人物・キャラクター
ネコ
オスの三毛猫。拾われてきて5年になる。あとから拾われてきた虎のトラに対しては、先輩としてしっかりと指導しており、いつもどっしりと構えている。巨大に成長して体重も100キロを超えるトラを見て、こいつは本当に猫なのかと疑問に思いつつもなかよく過ごしている。ダンボールに入るのが好きだったり、魚を盗み食いしようとしたりと、行動はいたってふつうの猫。自分が3万匹に1匹しかいないという、貴重なオスの三毛猫であるということは知らない。トラとは言葉で会話することができる。
トラ
生まれて間もない頃に、猫と間違えられて拾われてきたオスの虎。自分のことを猫だと思っており、先に飼われていたネコを先輩として慕っている。拾われてきて3か月後にはネコの身体よりも大きく成長し、1年後には体重100キロを超える立派な虎となった。ネコ先輩にあこがれており、仕草をよく真似しているが、その巨体故にトラブルを巻き起こすこともしばしば。ネコとは言葉で会話することができる。
ネズミ
ネコとトラが暮らす家に現れたネズミ。チーズを抱えて移動しているところをトラに見つかり、トラから友達になって欲しいと話しかけられた。言葉が理解できず、当初はトラの姿に恐れおののいていたが、トラの優しさが通じてなかよくなった。しかし、ネコ先輩からは獲物として狙われている。