概要・あらすじ
安田宝と杉本亜胡、清水唯士の3人は幼稚園の頃から一緒の幼なじみ。しっかり者の宝と違って亜胡と唯士の2人はどこか抜けており、宝はそんな2人を放っておけない。そんな中、通信教育で幼い頃からの夢である魔法使いになった亜胡のため、宝は彼女の活躍の場を作ろうと学校で校内便利屋を立ち上げる。そこには唯士はもちろん、宝の小学校からの同級生である前田克樹や辻一芽、他にも数々の個性的なメンバーが所属している。
こうして校内便利屋の変人たちによる活躍が始まる。
登場人物・キャラクター
安田 宝 (やすだ たから)
高校2年生の女子で、杉本亜胡と清水唯士とは幼稚園時代からの幼なじみ。校内便利屋の発起人であり、部長も務めている。ショートカットで、小柄ながら豊満な胸を持つ。しっかり者で世話好きな性格のため、どこか抜けていて危なっかしい亜胡と唯士を放っておけず、2人にとっては保護者的な存在となっている。幼稚園時代には「大きくなったらなりたいもの」を問われて「公務員」と答えるなど、現実主義な考えを持つ。
杉本 亜胡 (すぎもと あこ)
高校2年生の女子で、安田宝と清水唯士とは幼稚園時代からの幼なじみ。校内便利屋に所属している。黒髪のロングヘアで、頭に赤色のリボンを付けている。校内では「寡黙な美人」で通っている。性格は人見知りかつ天然で、幼い頃から「魔法使いになる」という夢を持っていた。その願いは通信教育「魔女検定」を受けることで叶った。 勉強中の身であるため、使用できる魔法は「火を灯す」「猫のしゃべっている言葉を理解できる」などの「初級魔法」に限られている。
清水 唯士 (しみず はいじ)
高校2年生の男子で、安田宝と杉本亜胡とは幼稚園時代からの幼なじみ。校内便利屋に所属している。アメリカ人の父親と日本人の母親を持つハーフで、金髪のイケメン。一方で、能天気な性格で頭が悪く、周囲からは「無駄に顔だけ良い」と評されている。校内便利屋では「イメージキャラ」という役割を担っているが、具体的には特にこれといってやることがない。
前田 克樹 (まえだ かつき)
高校2年生の男子で、安田宝とは小学校時代からの幼なじみ。短髪で眼鏡をかけた、冷静沈着な性格の持ち主。腕っぷしが強く、また料理上手であることから宝により半ば強引に校内便利屋に所属させられている。ちなみに荒井チェリーの別作品『みおにっき』『ゆかにっし』の登場人物でもある。
辻 一芽 (つじ はじめ)
高校2年生の男子で、安田宝のクラスメイト。小柄で中性的な顔立ちをしているが大食漢。校内便利屋に所属しており、そこでの役割は「マスコットキャラ」であるが、実質的には特にやることがない。ちなみに荒井チェリーの別作品『三者三葉』の登場人物でもある。
栗本 シャノン (くりもと しゃのん)
高校1年生の女子で、清水唯士の従妹。金髪碧眼の持ち主で、髪型はツインテールにしている。見た目は外国人のようだが日本生まれの日本育ちで、英語はまったくしゃべれない。霊感が強いため幽霊と会話することができ、その能力を買われて校内便利屋に所属することとなる。
永井 鳩 (ながい はと)
高校1年生の女子で、栗本シャノンの親友。黒い短髪で眼鏡をかけている。垂れ目がコンプレックスなため、長い前髪で目元を隠している。物静かでおとなしい、引っ込み思案な性格。シャノンが校内便利屋に入ったことから、連れ立って入部することとなった。
大城 小麦 (おおしろ こむぎ)
高校の女性教師。安田宝の担任であることから、校内便利屋の顧問を引き受けることとなった。髪型は黒髪のポニーテールで、前髪で右目を隠している。ジャージ姿でいることが多い。結婚願望が強く、被服室で花嫁衣裳などを自作している。またメルヘンチックなところがあり、宝ら校内便利屋に「赤い糸で結ばれた運命の相手」の捜索を依頼する。
井沢 未琴 (いざわ みこと)
安田宝の通う高校で、生徒会長を務めている女性。黒髪のショートカットで、クールな雰囲気を漂わせている。高校始まって以来の優秀な生徒会長と評されており、男女問わず人望が厚い。反面、直情的で短気な性格をしており、小林祥太郎とは言い争いになることが多い。「小さくて可愛いもの」に目がなく、小さくて可愛い安田宝を気に入って生徒会へと誘うも断られる。 宝が立ち上げた校内便利屋に興味を持ち、何かにつけて様子を探ろうとしている。
小林 祥太郎 (こばやし しょうたろう)
安田宝の通う高校の生徒会で副会長を務めている青年。永井鳩とは幼なじみ。短髪で眼鏡をかけており、いつも柔和な笑顔を浮かべている。サディスト気味なところがあり、生徒会長である井沢未琴をからかって遊んでいる。口が上手く、過去に言い寄って来た女性を舌先三寸で丸め込んだ実績を持っている。
田所 繭子 (たどころ まゆこ)
安田宝の通う高校の生徒会で会計を務めている少女。黒髪をおさげにしている。「人助け」を主な活動目的としている校内便利屋の活動に理解を示しており、井沢未琴が女性に言い寄られて困っていた際は、その解決を校内便利屋へと依頼した。植物と絵本が好き。
渡辺 一真 (わたなべ かずま)
安田宝の通う高校の生徒会で書記を務めている少年。井沢未琴の命令により校内便利屋の様子を見るため、彼らの初の依頼者となった。その依頼内容は同じ生徒会で会計を務める田所繭子に送るプレゼントを選ぶこと。
集団・組織
校内便利屋
魔法使いとなった杉本亜胡に活躍の場を作るため安田宝が立ち上げた部活動。校内での色々な悩みを解決するための活動を主としている。宝と亜胡の他には清水唯士、前田克樹、辻一芽、栗本シャノン、永井鳩が在籍しており、顧問は大城小麦が務めている。時として亜胡の魔法で解決することもあるが、基本的には部員たち自身の力で依頼を解決している。 依頼解決の際は少額だが金銭の要求も行っている。
その他キーワード
魔女検定 (まじょけんてい)
杉本亜胡が購読している通信講座。この講座を受けることにより魔法使いになることができる。送られてくる教材はどれも高額であることから一見怪しいが、この講座によって実際に亜胡は魔法が使えるようになった。送られてくる教材・道具は「魔法のステッキ」や「魔法のペン」など。