概要・あらすじ
大和田若芽は、「初めて」は結婚する人に捧げたいという古風な考えの持ち主だった。そんな若芽が密かに恋心を寄せるのは、同じ新入社員の兼末腱次郎だった。ところが、若芽の同僚で友人の鶴屋有里も兼末に惹かれていたため、2人は恋のライバルになってしまう。一方の兼末は、若芽のことを可愛いと思いつつも先輩の坂上から聞かされた悪い噂を信じ、彼女とは距離をとっていた。
そのため、若芽に告白された際もあっさりと振ってしまう。若芽は兼末を忘れるため、彼と有里をくっつけようと考え始め、若芽と兼末は互いに惹かれあいながらもすれ違っていく。
登場人物・キャラクター
大和田 若芽 (おおだわ わかめ)
恋愛経験がないことにコンプレックスを抱いているOL。男性経験がなく、「初めて」は結婚する人としたいと思っている。同じ会社の先輩である八日堂俊介にほのかな恋心を抱いていたが失恋し、仕事でミスをした時に助けてくれた松矢を好きになる。ところが、松矢は他にも大勢の女性と関係を持っていたことが判明。落ち込んでいたところを兼末腱次郎に優しい声をかけられて彼に想いを寄せるなど、一途だが惚れっぽい性格。 兼末に振られてからは友達でいようと懸命にそれらしく振舞うが、想いは日増しに強くなっていく。ゲーム好きなオタクで、会社は秋葉原に行きやすいかどうかで選んだ。怖いことが苦手で、ジェットコースターの階段を逆走して逃げたり、おばけ屋敷で自分だけ緊急脱出扉で逃げ出すなど、逸話には事欠かない。
兼末 腱次郎 (かねすえ けんじろう)
大和田若芽と同期のサラリーマン。新入社員ながら落ち着いており、さわやかで何をやってもスマートなので、同じ会社の女子社員から人気がある。見た目も良く女性にモテるものの、女心がわからず、以前付き合っていた女性から一方的に別れを切り出されたことがトラウマになっている。怪我をした坂上の代わりに若芽とコンビを組むことになる。 若芽が男を振り回すタイプであるという情報を坂上から聞かされていたため、彼女に対して警戒している。若芽に告白された時には、以前のトラウマが蘇って即座に振ってしまう。その後、若芽とは友人関係になるものの、次第に心惹かれていく。酒に弱い。
鶴屋 有里 (つるや あり)
大和田若芽の同期で友達。若芽と同じく男性経験がない。密かに兼末腱次郎に憧れていた。若芽から兼末が好きだと告げられた時には、競争することを提案した。若芽が兼末に振られた後は、若芽が引き合わせる形で兼末と食事をするなど、背中を押される形で兼末に対して前向きに頑張ろうとしている。若芽と兼末が互いに惹かれあっているのを感じて身を引こうとするが、若芽に励まされ、勇気を出して兼末に告白した。
坂上 (さかがみ)
大和田若芽たちの職場の先輩。少し前まで仕事で若芽とコンビを組んでいた。若芽のことが好きで強引に迫るも反撃に遭い、はずみでケガをしてしまう。兼末腱次郎が自分の代わりに若芽と組むことを知り、若芽を取られるかもしれないという焦りから、兼末に若芽は遊び慣れてそうだからノせられるなと釘を刺す。
八日堂 俊介 (ようかどう しゅんすけ)
大和田若芽たちの職場の先輩。兼末腱次郎が若芽のことを好きなのではないかと気づいている。友人である坂上の恋を応援したいという気持ちはあるものの、兼末もかわいい後輩として応援する気持ちがある。坂上が若芽の誤った情報を話しているのを聞き、坂上のいない所で兼末に若芽のことが好きなのではないかと問いかけた。兼末が否定すると、自分に一番ウソをつくのは自分だからだまされるなと忠告した。
栖祐 日菜子 (せいゆう ひなこ)
大和田若芽達の職場の先輩で八日堂俊介の恋人。坂上が兼末腱次郎に若芽のことをあることないこと話しているのを聞いて呆れていた。若芽が泣きはらした目で出勤してきた際には、メイクで腫れた目を上手く隠し、大人になっていくと泣かないこともできるようになるから、泣ける時はいっぱい泣けばいいとアドバイスを送る。
松矢 (まつや)
大和田若芽達の職場の先輩。クレーム対応で若芽が困っていた時に助け、その際に、笑顔で礼を言った若芽に惚れて飲みに誘う。若芽もまんざらでもなくいい仲になりかけるが、取引先の受付の子に手を出したのがバレて子会社に出向になる。その他にもいろいろな女の子に手を出していたことが発覚し、若芽に振られる。